治験コーディネーター(CRC)

■治験コーディネーター(CRC)とは

治験コーディネーター(CRC)は、医療施設において治験を実施するためのさまざまなサポートを行う仕事です。CRCになるための条件は特になく、特別な資格は必要ありません。ただし、治験に従事する職務であるため、薬剤の知識を持つ薬剤師や臨床検査に見識のある臨床検査技師などが採用されやすい傾向にあります。
他業種であっても、専門的なスキルを持つと認定される資格を得る方法もあります。日本SMO協会が認定している公認CRCや日本臨床薬理学会による認定CRC、または協同組合臨床開発支援ネットワークによる認定CRCがあり、それぞれ取得条件が異なるものの、資格取得後には専門的な知識を身につけたと証明され、就職にも有利に働くことでしょう。

仕事内容

CRCの仕事は、治験に関わる業務の調整役に当たります。新たな医薬品が開発されたとしても、一般販売に向けた治験が欠かせません。治験は、多くの症例をもつ医療機関との協力によって実施されますが、治験業務自体はさまざまな法的な規制や被験者との関係性を考慮し、慎重に対応する必要があります。そのため、CRCは煩雑な治験業務を多方面からサポートするのが主な業務となります。
医療機関の職員には治験実施のための説明や書類の用意などを行い、被験者となる患者さんには治験時の精神的なケアや治験実施中の治療計画管理などを担当します。

資格の取得条件

治験コーディネーター(CRC)の受験資格を得るためには、以下の項目を満たす必要があります。

   
一般社団法人日本臨床薬理学会 認定CRC
条件1 ・専任CRCとして2年以上の実績を有すること。
条件2 ・CRCとしての活動実績を、所属長等または
臨床研究チームの責任医師が証明できること。
(経験したプロトコール数5件以上・
担当症例数10症例以上・経験した
実務項目をチェックリストで記載)
条件3 ・「CRC と臨床試験のあり方を考える会議」
または「日本臨床薬理学会学術総会」に 1 回以上参加し、
加えて学会が指定している研修会で
50単位以上取得していること。
条件4 ・所属長または参加した臨床研究チームの
責任医師からの推薦状を 1 通以上提出できること。
条件5 ・上記条件を踏まえた上で、認定CRC試験に合格した者。
   
日本SMO協会 公認CRC
条件1 ・協会が定めるCRC導入教育研修を修了し、修了証を取得していること。
条件2 ・導入教育研修修了日より、2年以上のCRC実務経験を有すること。
条件3 ・要綱細則に定める所定の継続教育の基準に適合していること。
条件4 ・上記内容を踏まえた上で、公認CRC試験に合格した者。

資格の取得方法

上記の申請条件を満たしたうえで、それぞれの認定試験合格後、団体に申請します。

日本臨床薬理学会 認定CRC
認定期間 受験料
5年 20,000円
認定料 更新審査料
30,000円 20,000円
日本SMO協会 公認CRC
終了証発行手数料 受験料
2,000円 12,000円
認定証発行手数料 更新後認定証発行手数料
5,000円 5,000円

治験コーディネーター(CRC)を仕事で活かす

CRCは治験を行う医療施設において活躍が期待されます。多くは治験施設支援機関(SMO)に所属して各治験実施医療機関に派遣されるなか、医療機関に薬剤師や臨床検査技師として勤務し、治験時にCRCとして業務に従事することになります。製薬会社に所属するケースもあります。治験には多くの組織・人員が関与し、複雑に進行していきます。CRCはそれぞれの組織、スタッフ、患者さんの間に入り、仲介役・調整役として働き、治験のスムーズな進行を担う活躍が期待されています。