HIV感染症薬物療法認定薬剤師
HIV感染症薬物療法認定薬剤師とは
HIV感染症薬物療法認定薬剤師は、一般社団法人日本病院薬剤師会によって認定される資格です。
HIV感染症の薬物療法で求められる専門的な知識やスキル、コミュニケーション力を学ぶと同時に、臨床経験のある薬剤師として認められるものです。平成20年に開始され、認定者数は95名(令和3年10月1日現在)となっています。
目次
HIV感染症薬物療法認定薬剤師
HIV感染症薬物療法認定薬剤師の仕事内容
HIV感染症薬物療法認定薬剤師は、治療に使用される薬剤の特徴を理解し、最適な薬物治療をサポートすることが主な業務です。HIV感染症治療では、重大な副作用をもつ薬剤などもあり、慎重な対応が求められます。
薬剤師ならではの専門性をいかし、服薬コンプライアンスを向上させることも、大切な仕事と言えるでしょう。また、HIV感染症治療は長期にわたるケースがほとんどであり、治療のサポートはもちろんのこと、患者さんに寄り添いながら、QOLの高い生活を送れるような支援も行います。
HIV感染症薬物療法認定薬剤師の資格を取得するには?
資格の取得要件
HIV感染症薬物療法認定薬剤師になるためには、下記の要件をすべて満たす必要があります。
要件1 | 日本の薬剤師免許を有し、薬剤師として優れた見識を備えていること。 |
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要件2 | 薬剤師としての実務経験を3年以上有すること、日本病院薬剤師会の会員であること。ただし、日本薬剤師会、日本女性薬剤師会、日本保険薬局協会のいずれかの会員であればこれを満たす。 ※ただし、日本保険薬局協会は、会員である保険薬局に勤務する薬剤師であれば条件を満たす。 |
要件3 | 日本医療薬学会、日本薬学会、日本臨床薬理学会、日本エイズ学会のいずれかの会員であること。 |
要件4 | 日病薬病院薬学認定薬剤師であること。ただし、日本医療薬学会の専門薬剤師制度により認定された専門薬剤師であればこれを満たす。 |
要件5 | 申請時において、病院または診療所もしくは保険薬局に勤務し、HIV感染症患者に対する指導に引き続いて3年以上、かつ申請時に引き続いて1年以上従事していること(所属長の証明が必要)。 |
要件6 | 日本病院薬剤師会が認定する研修施設において、日本病院薬剤師会が主催するHIV感染症薬物療法認定薬剤師養成研修(実地研修)を16時間以上履修していること。または、研修施設において3年以上、HIV感染症患者に対する指導に従事していること(所属長の証明が必要)。 |
要件7 | 以下の日本病院薬剤師会が認定するHIV感染症領域の講習会、及び下記に定める学会(※)が主催するHIV感染症領域の講習会などを所定の単位(10時間、5単位)以上履修していること。
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要件8 | HIV感染症患者に対する指導実績が10症例以上を満たしていること。 |
要件9 | 病院長あるいは施設長等の推薦があること。 |
要件10 | 日本病院薬剤師会が行うHIV感染症薬物療法認定薬剤師認定試験に合格していること。 |
資格の取得方法
上記の申請条件を満たしたうえで、日本病院薬剤師会に申請します。
認定期間 | 認定審査料 |
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5年 | 会員:10,000円(税別)非会員:15,000円(税別) |
認定料 | 更新審査料 |
20,000円(税別) | 会員:10,000円(税別)非会員:15,000円(税別) |
更新料 | |
20,000円(税別) |
資格の更新について
HIV感染症薬物療法認定薬剤師の認定期間は5年間で、資格を更新するには更新手続きを行う必要があります。更新を保留する場合は最長3年間まで認められますが、保留期間中はHIV感染症薬物療法認定薬剤師を呼称することはできません。
更新するためには、以下の要件をすべて満たしている必要があります。
要件1 | 認定期間中継続して日本病院薬剤師会の会員であること。ただし、日本薬剤師会、日本女性薬剤師会、日本保険薬局協会(※)のいずれかの会員であればこれを満たす。 (※)日本保険薬局協会は会員である保険薬局に勤務する薬剤師であればこれを満たす。 |
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要件2 | 更新申請時に日病薬病院薬学認定薬剤師であること。ただし、日本医療薬学会の専門薬剤師制度により認定された専門薬剤師であればこれを満たす。 |
要件3 | 更新申請時に日本薬学会、日本医療薬学会、日本臨床薬理学会のいずれかの会員であり、かつ日本エイズ学会の会員であること。 |
要件4 | 認定期間中、施設内において HIV 感染症に関する専門的業務に従事していたことを証明できること。 |
要件5 | 更新申請までの5年間に、HIV 感染症に関する講習単位40単位以上(特段の理由がない限り、毎年最低3単位以上)を取得すること。ただし、40単位のうち日本病院薬剤師会のHIV感染症に関する講習会あるいは国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院エイズ治療・研究開発センター及びHIV/AIDSブロック拠点病院が実施する講習会で12単位以上を取得すること。 |
要件6 | 更新申請までの5年間に、HIV感染症患者に対する指導実績が5症例以上を満たしていること。 |
要件7 | 更新申請までの5年間に関連する国際学会、全国レベルの学会あるいは日本病院薬剤師会ブロック学術大会において HIV 感染症に関する学会発表が1回以上(共同発表者でも可)、または複数査読制のある国際的あるいは全国的な学会誌・学術雑誌に HIV 感染症に関する学術論文が1編以上(共同著者でも可)あること。 |
HIV感染症薬物療法認定薬剤師を仕事で活かす
HIV感染症薬物療法認定薬剤師は、HIV感染症専門薬剤師を目指すために必要な資格であり、さらなるステップアップが可能です。感染症治療などに特化する病院において、とくに活躍の場があります。
また、薬局勤務であっても、在宅治療を望む患者さんにとっての身近な相談相手となり、薬薬連携によってより適切な治療が可能となるでしょう。HIV感染症治療において、薬物療法の選択肢が増えている現在、専門知識を持った薬剤師の活躍が期待されています。
- 認定薬剤師
- 専門薬剤師
- その他の資格
- 医薬情報担当者(MR)
- 医療情報技師
- NR・サプリメントアドバイザー
- 漢方アドバイザー
- ケアマネジャー(介護支援専門員)
- 公害防止管理者
- 抗酸菌症エキスパート
- 骨粗鬆症マネージャー
- 産業カウンセラー
- 治験コーディネーター(CRC)
- 上級医療情報技師
- 食品衛生監視員
- 食品衛生管理者
- 日本禁煙学会認定専門指導者
- 日本糖尿病療養指導士(CDEJ)
- 日本褥瘡学会在宅褥瘡予防・管理師
- 日本褥瘡学会認定師
- 認定クリニカル・トキシコロジスト
- ビューティケアアドバイザー
- ヘルスケアアドバイザー
- 麻薬取締官
- メディカルアロマセラピスト
- 薬物療法指導薬剤師
- リウマチ財団登録薬剤師
- 臨床心理士
- 労働衛生コンサルタント
- 医薬品製造管理者・医薬部外品等責任技術者
- 環境衛生指導員
- インフェクションコントロールドクター(ICD)
- 毒物劇物取扱責任者
- 薬事監視員
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