薬物療法専門薬剤師
薬物療法専門薬剤師とは
薬物療法専門薬剤師は、一般社団法人日本医療薬学会によって認定される資格です。薬物療法の実践にあたり、幅広い領域においてそれぞれ高度で専門的な一定水準以上の経験や技術を有し、実際の医療現場で活躍している薬剤師として認められます。
また、連携する医療従事者と共に幅広い視点をもった薬剤師が薬物療法を実践することで、患者さんのQOL向上に貢献するという大きな役割もあります。
2012年に制定され、認定者は52名(2022年1月11日現在)となっています。
目次
薬物療法専門薬剤師
薬物療法専門薬剤師の仕事内容
薬物療法におけるスーパージェネラリストとして幅広い領域において高いレベルの薬物療法を実践し、患者さんに最適な治療法をアドバイス・実践することが主な業務です。
薬物療法に関する知識と臨床経験を活かし、付随する相互作用や副作用などの問題の解決に向けて、多職種から専門的なアドバイスが求められるでしょう。
幅広い知識と臨床能力を活かし総合性を持った薬剤師として、複数の疾患領域での多職種との協働はもちろんのこと、疾患や病態、生活環境など患者さんの薬物治療における多様な疑問や不安を、的確に取り除いていくことも大切な業務といえます。
薬物療法専門薬剤師の資格を取得するには?
資格の取得要件
薬物療法専門薬剤師になるためには、以下の要件を満たす必要があります。
要件1 | 日本の薬剤師免許を有し、薬剤師として優れた人格と見識を備えていること。 |
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要件2 | 薬剤師としての実務経験を5年以上有すること。 |
要件3 | 申請時において、引き続き5年以上継続して一般社団法人日本医療薬学会の会員であること。 |
要件4 | 「日本薬剤師研修センター研修認定薬剤師」、「日本病院薬剤師会日病薬病院薬学認定薬剤師」、「日本薬剤師会生涯学習支援システム(JPALS)クリニカルラダー5以上」、いずれかの認定を受けていること。 |
要件5 | 一般社団法人日本医療薬学会が認定する「薬物療法専門薬剤師研修施設」において、学会の定めた研修ガイドラインに従って、薬物療法に関する5年以上の研修歴を有すること。 |
要件6 | 定められたクレジットを5年で50単位以上取得していること。 |
要件7 | 専門薬剤師認定取得のための、薬物療法集中講義に1回以上参加したこと。 |
要件8 | 一般社団法人日本医療薬学会の年会に1回以上参加したこと。 |
要件9 | 自ら実施した5年間の薬学的介入を伴った症例の報告50症例(4領域以上の疾患)を提出すること。 |
要件10 | 以下①②の研究活動のうち、発表あるいは論文の条件のどちらか一方を満たすこと。 ①学会発表 医療薬学に関する全国学会あるいは国際学会での発表が2回以上あること。一般社団法人日本医療薬学会が主催する年会において本人が筆頭発表者となった発表を含んでいること。 ②論文 本人が筆頭著者である医療薬学に関する学術論文を1報以上有すること。学術論文は、国際的あるいは全国的学会誌・学術雑誌に複数査読制による審査を経て掲載された医療薬学に関する学術論文あるいは症例報告であること(編集委員以外の複数の専門家による査読を経ていない論文は、本条の対象外)。 |
要件11 | 一般社団法人日本医療薬学会が実施する薬物療法専門薬剤師認定試験に合格すること。 |
資格の取得方法
上記の要件を満たしたうえで、一般社団法人日本医療薬学会に申請し、認定審査を受けます。
認定期間 | |
---|---|
5年 | |
薬剤師生涯学習鉄製度確認試験の受験料 | 認定審査料 |
11,000円~22,000円(税込) ※所属する団体により受験料が異なる。 ※一般社団法人日本医療薬学会が実施する認定試験のみ、受験料は不要。 |
11,000円(税込) |
認定料 | 更新審査料 |
22,000円(税込) | 16,500円(税込) |
資格の更新について
薬物療法専門薬剤師の認定期間は5年間で、更新するためには以下の要件をすべて満たしている必要があります。
要件1 | 申請時における認定期間中に、継続して一般社団法人日本医療薬学会の会員であること。 |
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要件2 | 申請時における認定期間中に、定められたクレジットを50単位以上取得していること。 |
要件3 | 申請時における認定期間中に、専門薬剤師認定取得のための薬物療法集中講義へ1回以上参加したこと。 |
要件4 | 申請時における認定期間中に、一般社団法人日本医療薬学会の年会に1回以上参加したこと。 |
要件5 | 申請時における認定期間中に、自ら実施した薬学的介入を伴った症例報告20症例を提出すること。 |
薬物療法専門薬剤師を仕事で活かす
薬物療法専門薬剤師はジェネラリストとして、臨床における幅広い能力を期待されることから、特に病院勤務での活躍が期待されます。
薬物治療の監査に留まらず、治療の結果に至るまでの責任を持てる薬剤師として、これからのチーム医療のなかで、なくてはならない大きな役割を担うでしょう。
また、各専門領域の薬剤師や薬物療法指導薬剤師へのステップアップにもつながる認定資格でもあり、さらなる専門性を高めることでさまざまな臨床現場でのニーズが高まります。
- 認定薬剤師
- 専門薬剤師
- その他の資格
- 医薬情報担当者(MR)
- 医療情報技師
- NR・サプリメントアドバイザー
- 漢方アドバイザー
- ケアマネジャー(介護支援専門員)
- 公害防止管理者
- 抗酸菌症エキスパート
- 骨粗鬆症マネージャー
- 産業カウンセラー
- 治験コーディネーター(CRC)
- 上級医療情報技師
- 食品衛生監視員
- 食品衛生管理者
- 日本禁煙学会認定専門指導者
- 日本糖尿病療養指導士(CDEJ)
- 日本褥瘡学会在宅褥瘡予防・管理師
- 日本褥瘡学会認定師
- 認定クリニカル・トキシコロジスト
- ビューティケアアドバイザー
- ヘルスケアアドバイザー
- 麻薬取締官
- メディカルアロマセラピスト
- 薬物療法指導薬剤師
- リウマチ財団登録薬剤師
- 臨床心理士
- 労働衛生コンサルタント
- 医薬品製造管理者・医薬部外品等責任技術者
- 環境衛生指導員
- インフェクションコントロールドクター(ICD)
- 毒物劇物取扱責任者
- 薬事監視員
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