薬物療法専門薬剤師

■薬物療法専門薬剤師とは

薬物療法専門薬剤師は、一般社団法人日本医療薬学会によって認定される資格です。薬物療法の実践にあたり、幅広い領域においてそれぞれ高度で専門的な一定水準以上の経験や技術を有し、実際の医療現場で活躍している薬剤師として認められます。
また、連携する医療従事者と共に幅広い視点をもった薬剤師が薬物療法を実践することで、患者さんのQOL向上に貢献するという大きな役割もあります。
平成24年の制度開始より、試験による認定が開始されているものの、薬物療法専門薬剤師の認定者は40名(平成31年1月11日現在)となっています。

仕事内容

薬物療法におけるスーパージェネラリストとして幅広い領域において高いレベルの薬物療法を実践し、患者さんに最適な治療法をアドバイス・実践することが主な業務です。
薬物療法に関する知識と臨床経験を活かし、付随する相互作用や副作用などの問題の解決に向けて、多職種から専門的なアドバイスが求められるでしょう。
幅広い知識と臨床能力を活かし総合性を持った薬剤師として、複数の疾患領域での多職種との協働はもちろんのこと、疾患や病態、生活環境など患者さんの薬物治療における多様な疑問や不安を、的確に取り除いていくことも大切な業務といえます。

資格の取得条件

薬物療法専門薬剤師になるためには、以下の条件を満たす必要があります。

条件1 ・日本国の薬剤師免許を有し、
薬剤師として優れた人格と見識を備えていること。
条件2 ・薬剤師としての実務経験を5年以上有すること。
条件3 ・申請時において、引き続き5年以上継続して
一般社団法人日本医療薬学会の会員であること。
条件4 ・一般社団法人日本医療薬学会認定薬剤師であること。
条件5 ・一般社団法人日本医療薬学会が認定する
薬物療法専門薬剤師研修施設において、
学会の定めた研修コアカリキュラムに従って、
薬物療法に関する5年以上の研修歴を有すること。
条件6 ・一般社団法人日本医療薬学会が認定する
薬物療法の講習会を5年間で50単位以上履修していること。
条件7 ・自ら実施した5年間の薬剤管理指導の
実績50症例(4領域以上の疾患)を提出すること。
条件8 ・医療薬学に関する全国学会あるいは
国際学会での発表が2回以上あり、
一般社団法人日本医療薬学会が主催する
年会での本人が筆頭発表者となった
発表を1回以上含むこと。
条件9 ・医療薬学に関する学術論文が2報以上あり、
本人が筆頭著者である論文を1報以上含 むこと。
学術論文は、国際的あるいは全国的学会誌・
学術雑誌に複数査読制による審査を経て
掲載された医療薬学に関する学術論文であること
(複数査読を経ていない論文や商業誌の掲載論文は対象外)。
条件10 ・一般社団法人日本医療薬学会が実施する
薬物療法専門薬剤師認定試験に合格すること。

資格の取得方法

上記の申請条件を満たしたうえで、一般社団法人日本医療薬学会に申請し、認定審査を受けます。

認定期間 講習会受講料
5年 内容や主催団体によって異なる
認定試験受験料 認定審査料
10,800円 10,800円
認定料 更新審査料
21,600円 21,600円

薬物療法専門薬剤師を仕事で活かす

薬物療法専門薬剤師はジェネラリストとして、臨床における幅広い能力を期待されることから、特に病院勤務での活躍が期待されます。
薬物治療の監査に留まらず、治療の結果に至るまでの責任を持てる薬剤師として、これからのチーム医療のなかで、なくてはならない立場として大きな役割を担うでしょう。
また、各専門領域の薬剤師や薬物療法指導薬剤師へのステップアップにもつながる認定資格でもあり、さらなる専門性を高めることでさまざまな臨床現場でのニーズが高まります。