抗菌化学療法認定薬剤師

■抗菌化学療法認定薬剤師とは

抗菌化学療法認定薬剤師は、公益社団法人日本化学療法学会によって認定される専門薬剤師資格です。抗ウイルス薬や抗真菌薬も含む「抗菌化学療法」において十分な知識と技能をもつ薬剤師として認められる資格です。類似した制度として、日本病院薬剤師会の感染制御専門・認定薬剤師という認定制度がありますが、こちらは感染制御全般について幅広い知識を有しICTで活躍する薬剤師を養成することが目的とされるものです。
一方で、抗菌化学療法認定薬剤師は、抗菌化学療法に特化した資格制度であり、薬剤選択や抗菌薬の届出・許可制などに関して医師に対する発言権を強めることが目的とされているのが特徴です。平成20年に認定制度が制定され、これまでに1,019名が認定されています(平成30年3月12日現在)。

仕事内容

近年、薬物血中モニタリング(TDM)を含め、抗菌化学療法に対する注目が高まっているなかで、抗菌化学療法認定薬剤師は、チーム医療のなかで、感染症の種類や病態に応じてどの抗菌薬を選択し、どのように使用すべきかといった提案をおこない、実践していくことが主な業務です。治療効果を高めるためには、安全性の確認だけでなく、薬剤の選択を含めた提案を行うことになるでしょう。

資格の取得条件

抗菌化学療法認定薬剤師になるためには、以下の条件を満たす必要があります。

条件1 ・日本国内における薬剤師免許を有し、
薬剤師として優れた人格及び
抗菌化学療法の見識を備えている。
条件2 ・申請時に、薬剤師として抗菌化学療法に
5年以上かかわっていることを示す所属する
施設長又は感染対策委員長の証明が得られる。
条件3 ・申請時において、本学会の正会員である。
条件4 ・医療機関において、薬剤管理指導・
TDM(治療薬物モニタリング)・
DI(医薬品情報)などの業務を通じて
感染症患者の治療(処方設計支援を含む)に
自ら参加した15例以上の症例を報告できる。
条件5 ・本学会の抗菌薬適正使用生涯教育セミナー・
認定委員会の指定する研修プログラムなどにおいて、
別に定める単位数を取得している。

資格の取得方法

上記の申請条件を満たしたうえで、日本化学療法学会に申請します。
書類審査後、受験資格の有無が連絡されます。
試験によって抗菌化学療法認定薬剤師認定委員会の審査を受け、合否が判定されます。

認定期間 申請料
5年 10,000円
認定料 更新料
20,000円※ 10,000円

※別途セミナー、研修受講費など

抗菌化学療法認定薬剤師を仕事で活かす

抗菌化学療法認定薬剤師は、主に病院での勤務において活躍が期待されている資格です。薬剤管理指導やTDMなどの業務を通じて、感染症患者の治療において力を発揮します。また、現在では感染防止対策加算の施設基準のなかに、専任の薬剤師が設置されることが挙げられており、今後ますますの活躍の場が広がることでしょう。