がん薬物療法認定薬剤師

認定団体:一般社団法人 日本病院薬剤師会
がん薬物療法認定薬剤師

がん薬物療法認定薬剤師とは

がん薬物療法認定薬剤師は、一般社団法人日本病院薬剤師会によって認定される資格です。

がん治療における薬物療法に関して、より高度な知識や技術を身につけ、がんに対する薬学的管理を有効かつ安全に行うことのできる認定資格として、活躍の場が広がっています。

年々増え続けるがん患者数に応じて、他の資格と比べても、とくにニーズの高いものといえるでしょう。

2007年4月1日から開始され、認定者数は1,029人(2021年10月1日現在)となっています。

がん薬物療法認定薬剤師の仕事内容

がんの治療では、患者の状態に合わせて、医師や看護師を含めた、多職種の医療専門職が連携するチーム医療が行われます。

がん薬物療法認定薬剤師は、薬物の専門家としてチームに参加し、医師や他スタッフへの助言・提案を行い、最適な薬物療法が行われるようにつとめることが主な業務です。

また、患者本人や家族に対しても薬物療法における説明や指導を行い、理解を深めてもらうことでアドヒアランスの向上を図るのも大切な役目といえるでしょう。

加えて、副作用のフォローや解決策の提案しながら、薬物療法のみならず、社会的、精神的にも健やかに生活できるように支援を行います。

がん薬物療法認定薬剤師の資格を取得するには?

資格の取得要件

がん薬物療法認定薬剤師になるためには、下記の要件をすべて満たす必要があります。

要件1 日本国の薬剤師免許を有し、薬剤師として優れた見識を備えていること。
要件2 薬剤師としての実務経験を3年以上有し、日本病院薬剤師会もしくは日本薬剤師会、日本女性薬剤師会の会員であること。
要件3 以下に定める学会のいずれかの会員であること。
  • ・日本医療薬学会
  • ・日本癌治療学会
  • ・日本薬学会
  • ・日本臨床腫瘍学会
  • ・日本臨床薬理学会
  • ・日本緩和医療学会
  • ・日本癌学会
  • ・日本緩和医療薬学会
  • ・日本臨床腫瘍薬学会
要件4 日病薬病院薬学認定薬剤師または、日本医療薬学会の専門薬剤師制度により認定された専門薬剤師であること。
要件5 申請時において、病院または診療所に勤務し、がん薬物療法に3年以上(申請時に引き続いて1年以上)従事していること(所属長の証明が必要)。
要件6 日本病院薬剤師会が認定する研修施設において、日本病院薬剤師会の実施要綱・コアカリキュラムに基づく実技研修を履修していること。または、研修施設において3年以上、がん薬物療法に従事していること(所属長の証明が必要)。
要件7 日本病院薬剤師会が認定するがん領域の講習会、及び規定の学会(要件3で定めている学会)が主催するがん領域の講習会などを所定の単位(40時間、20単位以上)履修していること。ただし、40時間のうち日本病院薬剤師会主催のがん専門薬剤師に関する講習会12時間、6単位以上を取得すること。
要件8 がん患者への薬剤管理指導の実績50症例以上 (複数の癌種)を満たしていること。
要件9 病院長あるいは施設長等の推薦があること。
要件10 日本病院薬剤師会が行うがん薬物療法認定薬剤師認定試験に合格していること。

資格の取得方法

上記の申請要件を満たしたうえで、公益財団法人日本薬剤師研修センターに申請します。

認定期間
5年
認定料 認定審査料
20,000円(税別) 会員:10,000円(税別)
非会員:15,000円(税別)
更新料 更新審査料
20,000円(税別) 会員:10,000円(税別)
非会員:15,000円(税別)

資格の更新について

がん薬物療法認定薬剤師の認定期間は5年間で、資格を更新するには更新手続きを行う必要があります。

更新するためには、以下の要件をすべて満たしている必要があります。

要件1 認定期間中継続して、日本病院薬剤師会、日本薬剤師会、日本女性薬剤師会のいずれかの会員であること。
要件2 更新申請時に日病薬病院薬学認定薬剤師であること。ただし、日本医療薬学会の専門薬剤師制度により認定された専門薬剤師であればこれを満たす。
要件3 更新申請時において、日本医療薬学会、日本薬学会、日本臨床薬理学会のいずれかの会員であり、かつ日本癌学会、日本癌治療学会、日本臨床腫瘍学会、日本緩和医療学会、日本緩和医療薬学会、日本臨床腫瘍薬学会のいずれかの会員であること。
要件4 認定期間中、施設内でがん薬物療法に関する専門的業務に従事していたことを証明できること。
要件5 更新申請までの5年間に、定められたがん治療に関する講習単位50単位以上(特段の理由がない限り、毎年最低3単位以上)を取得すること。ただし、50単位のうち日本病院薬剤師会主催のがん専門薬剤師に関する講習会12単位以上を取得すること。
要件6 更新申請までの5年間に、がん患者への薬剤管理指導(入院・外来化学療法)の実績が25症例以上あること。
要件7 更新申請までの5年間に関連する国際学会、全国レベルの学会、あるいは日本病院薬剤師会ブロック学術大会において、がんに関する学会発表が1回以上(共同発表者でも可)、または複数査読制のある国際的あるいは全国的な学会誌・学術雑誌にがんに関する学術論文が1編以上(共同著者でも可)あること。

がん薬物療法認定薬剤師を仕事で活かす

がん患者数が増えるなか、専門的な知識を持つチーム医療が求められており、一般病院だけでなく、がん治療に特化した専門病院において、活躍が期待されます。

調剤のみを担当する保険薬局での活用は難しいものの、今後、在宅医療の増加に伴い、地域と連携した場でもニーズが高まることが予想されます。臨床現場で活かせる資格として、今後もますます活躍の場が広がることでしょう。

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