妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師

■妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師とは

妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師は、一般社団法人日本病院薬剤師会によって認められる認定薬剤師資格です。妊婦や授乳婦に対する薬物療法において高度な知識や技術をもち、症状に対する薬物療法を有効かつ安全に行うことのできる薬剤師として認められます。
妊婦・授乳婦に対する薬物療法の専門家として、母体・胎児・乳児にとって最適な治療に貢献するという大きな役割もあります。
平成20年度より試験による認定が開始されており、妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師の認定者は154名(平成30年10月1日現在)。妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師として経験を積むことで、さらに専門性を高めた妊婦・授乳婦専門薬剤師にステップアップすることができます。

仕事内容

妊娠中の女性が抱える症状や合併症に対して、個々の状態や妊娠月齢に合った薬物療法を提案するのが主な業務です。医師をはじめ、医療従事者及び患者さんの双方にアドバイスを行います。
最新の薬物療法に関する知識と妊婦・授乳婦に対する臨床経験を把握し、付随する相互作用や副作用、胎児・乳幼児へのリスクなどの問題解決に向けて、専門的なアドバイスが求められるでしょう。
また、薬物療法に対しての不安を抱える患者さんも多く、カウンセリングを通して妊婦・授乳婦に寄り添い、求めるものを理解することで、薬物治療のみならず、社会的、精神的にも健やかに生活できるように支援を行うのも大切な業務の一環です。

資格の取得条件

妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師になるためには、以下の項目をすべて満たす必要があります。

条件1 ・日本国の薬剤師免許を有し、
薬剤師として優れた見識を備えていること。
条件2 ・薬剤師としての実務経験を5年以上有し、
日本病院薬剤師会の会員であること。
もしくは、日本薬剤師会、日本女性薬剤師会の
いずれかの会員であること。
条件3 ・日本医療薬学会、日本薬学会、日本臨床薬理学会、
日本産婦人科学会、日本小児科学会、
日本先天異常学会のいずれかの会員であること。
条件4 ・日病薬病院薬学認定薬剤師であること。
ただし、日本医療薬学会認定薬剤師であればこれを満たす。
条件5 ・申請時において、病院または診療所に勤務し、
妊婦・授乳婦の薬剤指導に引き続いて3年以上
従事していること(所属長の証明が必要)。
条件6 ・日本病院薬剤師会が認定する研修施設において、
「模擬妊婦・模擬授乳婦とのロールプレイ」を
含めたカウンセリング技術等や、
情報評価スキルの確認トレーニング等の実技研修を
40時間以上履修していること、または
研修施設において3年以上、妊婦・授乳婦の薬剤指導に
従事していること(所属長の証明が必要)。
条件7 ・日本病院薬剤師会が認定する妊婦・授乳婦領域の講習会、
及び別に定める学会が主催する妊婦・授乳婦領域の
講習会などを所定の単位(20時間、10単位)以上
履修していること。ただし、日本病院薬剤師会主催の
妊婦・授乳婦に関する講習会を1回以上受講していること。
条件8 ・妊婦・授乳婦の薬剤指導実績が30症例以上
(複数の疾患)を満たしていること。
条件9 ・病院長あるいは施設長等の推薦があること。
条件10 ・日本病院薬剤師会が行う妊婦・
授乳婦薬物療法認定薬剤師認定試験に
合格していること。

資格の取得方法

上記の申請条件を満たしたうえで、日本病院薬剤師会に申請します。

認定期間 研修費用
5年 21,600円
受験料 認定料
10,800円 21,600円
更新審査料 更新料
10,800円 21,600円

妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師を仕事で活かす

妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師は、主に産婦人科のある病院や、その門前薬局などでの活躍が期待される資格です。その他、助産院や妊産婦のサポートを行っている保健所や施設、その他団体においても、薬物治療を行う妊産婦さんへのアドバイザーとしての活動が可能です。また、病院だけでなく、通院治療を行う妊婦や授乳婦に寄り添う薬剤師として、一般的な薬局勤務においてもスキルが活かせます。