妊婦・授乳婦専門薬剤師

■妊婦・授乳婦専門薬剤師とは

妊婦・授乳婦専門薬剤師は、一般社団法人日本病院薬剤師会によって認定される専門薬剤師資格です。妊婦や授乳婦に対する薬物療法において高度な知識や技術をもち、症状に対する薬物療法を有効かつ安全に行うことのできる専門性を持った薬剤師として認められます。「妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師」として経験を積むことで取得できる資格であり、さらに高位である「妊婦・授乳婦専門薬剤師」として認定されるものです。平成21年度より、試験による認定が開始されているものの、妊婦・授乳婦専門薬剤師の認定者は12名(平成30年4月1日現在)。今後の取得者増加が望まれます。

仕事内容

妊婦・授乳婦専門薬剤師は、薬物治療を必要とする母体に向けて、胎児や乳児の状態を配慮した治療提案を行うのが主な業務です。資格取得に至るまでの臨床経験を活かし、薬物治療を実践するうえでのより専門的なアドバイスが求められます。また、担当医師や看護師と連携し、生殖医療に関連した生命倫理に配慮した服薬指導を行うことになるでしょう。
加えて、妊婦・授乳婦の患者さんが取り組む薬物療法をより安全に進められるよう、積極的な情報収集と疫学研究を行いながら、今後の薬物療法を発展させる役割も持っています。

資格の取得条件

妊婦・授乳婦専門薬剤師になるためには、以下の条件を満たす必要があります。

条件1 ・申請時において妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師であり、
かつ、日本産科婦人科学会、日本小児科学会、
日本先天異常学会のいずれかの会員であること。
条件2 ・日本医療薬学会、日本薬学会、日本薬剤師会学術大会、
上記妊婦・授乳婦領域の学会、関連する国際学会、
全国レベルの学会あるいは日本病院薬剤師会ブロック学術大会において、
妊婦・授乳婦領域に関する学会発表が3回以上
(うち、少なくとも1回は発表者)、複数査読制のある
国際的あるいは全国的学会誌・学術雑誌に妊婦・
授乳婦領域の学術論文が2編以上
(うち、少なくとも1編は筆頭著者)の全てを満たしていること。
条件3 ・病院長あるいは施設長等の推薦があること。
条件4 ・日本病院薬剤師会が行う妊婦・
授乳婦専門薬剤師認定試験に合格していること。

資格の取得方法

上記の申請条件を満たしたうえで、日本病院薬剤師会に申請します。

認定期間 研修費
5年 32,400円
受験料 認定審査料
10,800円 10,800円
認定料 更新審査料
21,600円 10,800円
更新認定料
21,600円

妊婦・授乳婦専門薬剤師を仕事で活かす

妊婦・授乳婦専門薬剤師は、主に何らかの疾患を抱える妊産婦を受け入れる病院や、その門前薬局等での活躍が期待されています。また、通院治療を行う患者さんに向けて、在宅での服薬管理などを行うスキルを持つことから、一般的な調剤薬局でも重宝されるでしょう。さらに、妊産婦に向けた薬物治療の経験が豊富なことから、保健所や子育てサポート団体等においてアドバイザーとしての活動も可能です。