研修認定薬剤師
研修認定薬剤師とは
研修認定薬剤師は、定められた研修による自己研鑽により「薬剤師にふさわしい資質の維持のための努力をしている」として、公益財団法人日本薬剤師研修センターが認定する資格です。
あらゆる職歴の薬剤師が、倫理、基礎薬学、医療薬学、衛生薬学及び薬事関連法規・制度など、幅広い分野において薬剤師としての資質を高め、維持できるように、生涯研修を支援し、その成果を客観的に認定する目的で研修認定薬剤師制度が設けられています。
学会の会員でなくても取得できることから、幅広い職域の薬剤師が資格取得を目指せるため、認定者の多い資格です。この認定資格は、かかりつけ薬剤師の算定要件の一つでもあるため、今後も継続的に取得者の増加が予想されます。
1994年に開始され、認定者数は48,454 名(2022年7月5日現在)となっています。
目次
研修認定薬剤師
研修認定薬剤師の仕事内容
研修認定薬剤師は「かかりつけ薬剤師」として活躍するための要件の一つとなっています。患者一人ひとりに寄り添った服薬指導ができることから、職場でも重宝されるでしょう。高齢化社会が加速するなか、常日頃から薬剤師としての継続的なスキルの向上に努め、最新の医療を患者に提供できる能力のある薬剤師が求められています。
それぞれの職域に応じた業務を遂行していくことが、認定者としての務めといえるでしょう。研修によって各方面で活躍する薬剤師一人ひとりが資質の維持・向上をはかり、活躍し続けることが期待されます。
研修認定薬剤師のやりがい
研修認定薬剤師の資格は、より専門性の高い知識やスキルを有している証明になります。他の薬剤師との差別化にもつながり、患者だけでなく看護師など、他の医療スタッフからの信頼も厚くなり、より責任のある仕事に就ける可能性が高まるでしょう。
また、資格取得により「かかりつけ薬剤師」になれば大きなやりがいにつながります。患者をより深く知ることで、個々に寄り添った最適なサポートが可能になるため、高齢化社会のこの時代に求められる資格といえるでしょう。
研修認定薬剤師の資格を取得するには?
認定の対象となる研修を実施している研修機関は複数あり、認定される条件が研修によってそれぞれ異なります。各研修機関のホームページで確認してから研修を受けるのが良いでしょう。
「研修認定薬剤師」の資格はどのように取得するのか、ポイントを絞って紹介します。
資格の取得条件
初めて申請する場合、申請日から遡って4年以内に40単位以上を取得することが認定条件となります。
単位として認められるのは、公益財団法人日本薬剤師研修センターが認定する以下の研修です。
- 集合研修
- 学術集会
- e-ラーニング研修
- ウェブ利用研修(集合研修即時配信)
- ウェブ利用研修(学術集会)
- 自己研修
- 学術集会等発表
- 学術雑誌論文掲載
資格の取得方法
2022年3月31日までは、薬剤師研修手帳に受講単位シールを貼付することで、認定に必要な単位を申請する方法が取られていました。しかし、2022年4月から、申請手続きがPECS(薬剤師研修・認定電子システム)に完全移行しました。
それにともない、研修に参加する際には、事前にPECSに個人情報登録を完了しておく必要があります。また、申請手続きを行う際には、申請する単位がすべてPECS上に反映されてから手続きを行うことが必要です。
※2022年3月31日までの単位については、薬剤師研修手帳に貼付した研修受講シールによって認定申請が可能です。
PECSから新規認定申請を行った後、1週間以内に必要書類を公益財団法人日本薬剤師研修センターに送付します。その後、2~3か月程度で審査結果メールが届き、認定されると1か月後に認定証が送付されます。
認定期間 | 審査料 |
---|---|
3年 | 11,000円(税込) |
IDカード発行申請料 | 更新審査料 |
2,750円(税込) | 11,000円(税込) |
資格の更新について
研修認定薬剤師の資格は3年に1度更新する必要があります。更新要件は3年の認定期間に30単位以上かつ各年5単位以上取得することです。
受付期限
更新の受付期間は、認定期限の2か月前から3か月後までです。認定期間(3年間)が切れる約2か月前に登録しているメールアドレス宛てに通知が届くため、PECS(薬剤師研修・認定電子システム)から更新申請を行います。
受付期限
更新の受付期間は、認定期限の2か月前から3か月後までです。認定期間(3年間)が切れる約2か月前に登録しているメールアドレス宛てに通知が届くため、PECS(薬剤師研修・認定電子システム)から更新申請を行います。
研修認定薬剤師を仕事で活かす
薬剤師資格は、一度取得すれば、基本的に無期限で認められるものです。しかし、近年における医療の進歩や高齢化社会における社会的要請に素早く対応するためにも、生涯にわたって研修などによる自己研鑽が必要です。
公益財団法人日本薬剤師研修センターでは、この研修認定薬剤師制度における認定を、薬剤師免許の更新と同じ効果を期待するものとしています。
どんな職域であっても、より質の高い専門的なスキルを持つ認定者は、信頼される薬剤師として、患者だけでなく医療従事者にあらゆる場面で認められることになるでしょう。
研修認定薬剤師が役立つ職場や業界は?
研修認定薬剤師は、保険薬局で最大限に発揮できます。なぜなら保険薬局において研修認定薬剤師は「かかりつけ薬剤師」になれる条件の一つであり、経営者サイドからみても加算の算定が可能になることから、資格の需要は高いといえます。
加算算定は保険薬局でしか認められていませんが、他の施設で働く薬剤師にとっての資格取得は無駄ではありません。研修に励み知識をアップデートしていくことは薬剤師としての務めを全うするために必要なことでしょう。
研修認定薬剤師を取得するメリット
研修認定薬剤師の資格を取得するメリットは主に次の5つです。
かかりつけ薬剤師になれる | 患者と密にコミュニケーションを取りながら継続して服薬指導ができるのでやりがいを感じられるでしょう。また専門分野においては、さらにレベルの高い専門薬剤師を目指せる可能性があります。 |
---|---|
一定のレベル以上の知識やスキルを有する証明になる | 資格があることである一定のレベルの専門知識があると認識されます。日々医療は進歩しており、新薬も開発されています。患者のためにも薬剤師として新しい知識を更新してくことは必須と言えるでしょう。 |
患者や医師、看護師などの医療従事者からの信頼が厚くなる | それぞれの専門性を活かして患者の手厚いサポートができるのは患者だけでなく、他の医療従事者にとっても重要なことです。 |
最新の薬学や医療を学ぶことができる | プログラムに沿って学習ができるので効率よく習得できます。 |
年収アップの可能性がある | 通常の業務に加えて患者の病歴、併用薬、副作用歴や残薬などの状況を継続的に把握し指導することで算定可能な「かかりつけ薬剤師指導料」。この点数は通常の「薬歴服薬指導管理料」と比べて高くなっています。算定することで調剤報酬がより多く受け取れることになるので、資格取得の手当てもしくは昇給に反映される可能性があります。また転職時には有利な資格のひとつになり得ます。 |
研修認定薬剤師の転職事情
研修認定薬剤師の資格を活かした職場で働きたい、また資格取得のサポートをしてくれる職場を探している、という方は転職支援サービスの利用をおすすめします。企業や医療機関などの情報を細部まで知り尽くした担当者が、あなたのことをヒアリングした上で条件に合った職場を提案してくれるでしょう。
- 認定薬剤師
- 専門薬剤師
- その他の資格
- 医薬情報担当者(MR)
- 医療情報技師
- NR・サプリメントアドバイザー
- 漢方アドバイザー
- ケアマネジャー(介護支援専門員)
- 公害防止管理者
- 抗酸菌症エキスパート
- 骨粗鬆症マネージャー
- 産業カウンセラー
- 治験コーディネーター(CRC)
- 上級医療情報技師
- 食品衛生監視員
- 食品衛生管理者
- 日本禁煙学会認定専門指導者
- 日本糖尿病療養指導士(CDEJ)
- 日本褥瘡学会在宅褥瘡予防・管理師
- 日本褥瘡学会認定師
- 認定クリニカル・トキシコロジスト
- ビューティケアアドバイザー
- ヘルスケアアドバイザー
- 麻薬取締官
- メディカルアロマセラピスト
- 薬物療法指導薬剤師
- リウマチ財団登録薬剤師
- 臨床心理士
- 労働衛生コンサルタント
- 医薬品製造管理者・医薬部外品等責任技術者
- 環境衛生指導員
- インフェクションコントロールドクター(ICD)
- 毒物劇物取扱責任者
- 薬事監視員
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