薬剤師の年収は本当に低い?平均年収や年収をアップさせる方法について解説

薬剤師の年収は本当に低い?平均年収や年収をアップさせる方法について解説

薬剤師は高収入で安定した職業といわれていますが、実際の年収はあまり知られていません。

今の自分の年収が平均よりも高いのか低いのか、はっきりと答えられる方はそう多くないでしょう。まわりの薬剤師がどのくらいの年収なのか、気になりますよね。

この記事では、薬剤師の平均年収や平均年収よりも低い場合の理由、年収をアップさせる方法について、ご紹介していきます。

1.薬剤師の平均年収は比較的高い580.1万円

厚生労働省が発表している「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、薬剤師の平均年収は580.1万円と報告されています(平均年収は「きまって支給する現金給与額×12カ月+年間賞与その他特別給与額」で算出)。

性別ごとにみると、男性では630.3万円、女性では545.3万円であり、性別を問わず、比較的高い年収を受け取っていることがわかります。

しかし、これらはあくまでも平均であり、業種や役職によっては、この限りではありません。次の項では、どのような要因が年収に影響を与えるのか、みていきましょう。

1-1.一般労働者の平均年収との比較

国税庁が発表している「令和2年分民間給与実態統計調査」によれば、1年を通じて勤務した給与所得者の年間の平均給与は433万円でした。男女別に見ると、男性532万円、女性 293万円となっています。

薬剤師の平均年収を同じ年度で比較したところ、薬剤師の平均年収は565.1万円でした(厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」)。

薬剤師の平均年収は全体の平均年収よりも約132万円多く、給与水準が高い職種であることがわかります。

参照元:国税庁/令和2年 民間給与実態統計調査

1-2.薬剤師の年収は上昇傾向にある?

将来的に年収がアップするのか見極めるためには、単年度の年収だけでなく推移をみることが大切です。そこで薬剤師の平均年収の推移について調べました。

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」に基づく過去5年間の薬剤師の平均年収の推移は以下の通りです。

年度 平均年収
2018年 543.5万円
2019年 548.3万円
2020年 561.7万円
2021年 565.1万円
2022年 580.1万円

過去5年間の薬剤師の平均年収は、連続して上昇していることがわかりました。2022年の平均年収は5年前よりも36.6万円の上昇となっています。
この結果から、薬剤師の年収は上昇傾向にあるといえるでしょう。

参照元:厚生労働省/賃金構造基本統計調査

2.今の年収が平均より低いと感じる理由

前項では薬剤師の平均年収は高い水準にあり、年収は年々上昇傾向であることをご紹介しました。しかし、今の年収が平均より低いと感じる薬剤師もいるでしょう。

では、年収が低いと感じるのは、どのような理由からなのでしょうか。

2-1.都市部や地方によって違いがある

かねてから薬剤師の需要と供給には地域格差があり、待遇が異なることが知られています。

薬剤師が供給過多といわれる都心部では、給与水準が低い傾向にあるのに対して、交通の便が悪く、薬剤師が少ない地方では、好条件を提示する傾向があります。

これらの地域格差は平均年収にも影響するため、都心部で働く薬剤師の年収は、平均よりも低くなりやすいのです。

2-2.職場によって給与水準に違いがある

薬剤師の仕事内容は、勤め先の種類によって大きく異なります。

薬剤師は調剤薬局や病院などの医療機関で働く方が大半を占めますが、他にもさまざまな職場において薬剤師は活躍しています。

製薬会社やドラッグストアは、給与水準が比較的高いことが知られています。

また、病院や調剤薬局の中でも、当直の多い急性期の病院や処方せん枚数が多い基幹店は、給与水準が高い傾向のようです。

2-3.昇給金額や手当が低い

入社時の年収が平均的な水準であったとしても、昇給金額が極端に低い場合には、数年後の年収は平均年収よりも低くなることもあります。

長く勤めれば勤めるほど、昇給額は重要となるので、転職活動をおこなう際には昇給金額をしっかりと確認するようにしましょう。

また、薬剤師としてのキャリアを積む中で、管理薬剤師や薬局長などのポジションを任されることがあります。

管理薬剤師手当などが支給されることにより、年収アップが期待できますが、手当がない場合や極端に少ない場合もあるため、昇給金額と同様に注意が必要です。

2-4.医師の年収と比較してしまうから

医師は、薬剤師と同様に6年生大学を卒業し、国家資格を得て働いています。薬剤師の中には自分の年収が低いと感じ、同じ職場で働く医師の年収が気になる方もいるでしょう。医師と薬剤師の年収は、実際にどのくらい違うのでしょうか。

厚生労働省が発表している「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、医師の平均年収は1378.2万円で、歯科医師は787.2万円、獣医師は592万円と報告されています(平均年収は「きまって支給する現金給与額×12カ月+年間賞与その他特別給与額」で算出)。

一方で薬剤師の平均年収は580.1万円でした。医師は薬剤師より約2.4倍の平均年収を受け取っているのです。また、歯科医師や獣医師の平均年収も、薬剤師より高い水準です。

このため、薬剤師の平均年収は一般労働者と比較したら高い水準でも、「薬剤師の年収は低い」と感じてしまう場合があります。

参照元:厚生労働省/令和3年賃金構造基本統計調査

3.年収をアップさせる5つの秘訣

薬剤師が年収をアップさせるためには、どのような方法があるのでしょうか。ここでは、5つの秘訣についてご紹介します。

3-1.年収アップの秘訣-1 資格などを取得する

薬剤師として働くためには、薬学部を卒業した上で国家試験に合格して、薬剤師免許を取得する必要があります。

しかし、現在の医療現場においては、それぞれの医療系職種が専門性を発揮していくことが求められており、薬剤師免許だけがあれば十分とはいい切れません。

認定薬剤師や専門薬剤師の資格を取得することで、業務範囲が拡大し、業務にさらに貢献することができたり、資格手当が支給されたりすることで年収アップにつながることもあります。

例えば調剤薬局で働く薬剤師は、「研修認定薬剤師」や「認定実務実習指導薬剤師」を取得することで、薬局の収益に貢献することも可能です。

また、病院で働く薬剤師は、「糖尿病薬物療法認定薬剤師」や「薬物療法専門薬剤師」を取得することで、他職種のサポートをすることにもつながります。

それぞれの資格の取得方法や認定期間・必要な認定審査料など、詳しくは以下の記事にて紹介しているので、あわせて参考にしてください。

3-2.年収アップの秘訣-2 地方や他業種に転職する

交通の便が悪く、人手の集まりにくい地方では、薬剤師の数はまだまだ不足しています。

深刻な人手不足の状況にある地方の薬局や病院では、好条件の求人も少なくありません。交通の便が悪い場所でも、住宅や自動車の貸与をおこなっている求人もあるので、首都圏で働く薬剤師が転職先として検討することも可能です。

また、業種によっても年収水準は異なるため、他業種に転職することもおすすめです。

調剤薬局や病院は給与が低めに設定されていますが、ドラッグストアや製薬会社などは年収700万円を超える求人も珍しくありません。

ドラッグストアでは、調剤の経験も活かせます。また、大手製薬企業や外資系企業の管理職となれば、実力次第で年収1,000万円以上を目指すことも可能です。

3-3.年収アップの秘訣-3 副業を考えてみる

薬剤師の中には副業を始める人も増えています。

薬剤師の副業としておすすめなのはパート薬剤師です。調剤薬局などで人手が足りなくなる土日や夜間のパート薬剤師の時給は高い傾向にあり、年収アップが見込めます。雇用主が派遣会社の派遣薬剤師も時給が高く、自由な働き方が可能です。

また、薬剤師なら医薬・食品業界などのコールセンターやメディカルライターのパートもあります。知識や経験を生かし、調剤とは異なる業務に挑戦してみるのもおすすめです。

年収をアップさせるのに魅力的な副業ですが、副業が禁止されている薬剤師もいるので注意をしましょう。

管理薬剤師や公務員薬剤師は法律で副業が禁止されています。一般薬剤師でも就労規則で副業を禁止している企業があるため、事前の確認が必要です。

3-4.年収アップの秘訣-4 企業が求めている人材によって決める

薬剤師の即戦力を求めている企業では、給与を高く設定しているところもあります。

どんなスキルや資格・実績を持った人材を求めているのか調べてみるのもよいでしょう。

今まで気づかなかった業種の転職先が見つかるかもしれません。

例えば薬局だけでなく、医薬品メーカーや医薬品卸、CRO(開発業務受託機関)なども、薬剤師の即戦力を求めているところもあります。随時、人材を募集しているのでチェックしてみましょう。

薬剤師の年収アップの業界や企業を効率よく調べるには、薬剤師に特化したキャリアアドバイザーを活用するのがおすすめです。

3-5.年収アップの秘訣-5 マイナビ薬剤師を活用する

自分の力だけで年収アップを目指すことは、非常に困難です。そんなときには、マイナビ薬剤師のサポートを活用することを検討しましょう。

マイナビ薬剤師は、薬剤師専任のキャリアアドバイザーがサポートやアドバイスをおこなってくれる、薬剤師専門の転職エージェントです。

完全無料で転職サポートが受けられるため、「忙しくて転職活動をする暇がない」「転職の経験がなくどうしたら良いかわからない」という方でも安心のサービスです。

経験豊富なキャリアアドバイザーがスキルや資格の棚卸しや、給与の交渉などのサポートをおこなっています。今の自分に何が必要なのか、についてもアドバイスしてくれます。

また「年収を大きくアップさせたい」「年収を上げながらワークライフバランスも確保したい」という方は、ぜひ「マイナビ薬剤師のキャリアアップ求人特集」をチェックしてみてください。

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4.キャリアアップも視野に入れてみよう

年収アップの方法として、薬剤師としてのキャリアアップを考えてみましょう。

薬局の管理責任を担う管理薬剤師は、一般の薬剤師よりも高い年収を得ています。厚生労働省の第23回医療経済学実態調査の報告によると、保険薬局に勤める一般の薬剤師の年収平均が約474万円であったのに対し、管理薬剤師の年収平均は約721万円となっています。

管理薬剤師についてご興味のある方は関連記事をご覧ください。

またラウンダー薬剤師もキャリアアップの一つです。

ラウンダー薬剤師は人員が不足している店舗をカバーするために、複数の店舗で働く薬剤師です。複数の店舗を移動する負荷が加味され、エリアマネージャーを兼任することもあるので、高い給与が期待できます。

5.まとめ

薬剤師の平均年収は一般労働者よりも高いものの、供給過多によって年収が低い地域もあります。また入社時の年収が平均的な水準であったとしても、昇給金額が極端に低く、長期的にみると年収アップが見込めない企業もあります。

薬剤師はスキルや実績を生かして、さまざまな方法で年収アップをはかることができます。管理薬剤師などへのキャリアアップ、地方や他業種への転職、副業など、広い視野で調べてみるのがおすすめです。

ダイバーシティや働き方改革が進められている今、自分だけの新しい働き方をとおして年収アップを実現してみてはいかがでしょうか。

この記事の著者

メディカルライター・薬剤師

鈴木 真理

国内製薬会社にて9年間、医薬品の品質管理に従事。その後、病院での薬局勤務を経て、米国製薬会社の日本法人にて17年間、様々な新薬の臨床試験(治験)にかかわる。現在はフリーのライターとなり、主に新薬開発や医薬品全般、健康分野の記事を得意とする。

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