薬剤師の転職に有利な資格って?認定薬剤師・専門薬剤師になるには


薬剤師として働きながら、さらなるレベルアップやスキルアップを図る人は多いでしょう。薬剤師のスキルアップにはいくつかの道がありますが、ここでは最もおすすめしたい「認定薬剤師」や「専門薬剤師」を目指す方法をご紹介します。

1.薬剤師のスキルアップ

薬剤師のスキルアップには、働いている職場ごとにさまざまなパターンが考えられます。

高度化・専門化する総合病院や大学病院であれば、薬剤師は医療チームの一員として患者に効果的な薬物治療を行わなくてはなりません。そのためには、常に最新の医学知識や薬学知識、技能を習得することがスキルアップにつながるでしょう。

ドラッグストアや調剤薬局でも、お渡しする薬が患者さんの健康に直接関わるという意識を持って、薬学の知識を増やしていくという基本姿勢に変わりはありません。加えて、ドラッグストアなら薬以外に取り扱っている商品やOTC医薬品についての知識を身に付け、接客レベルを上げていくこともスキルアップに含まれます。調剤薬局では、高齢者の健康維持に役立つ情報をキャッチアップしたり、正確さやスピードを上げたり、わかりやすい服薬指導の方法を学んだりすることも現場で役立つスキルになるでしょう。また、マネジメント分野に進みたいと考えている方は、人事制度、調剤報酬、医療保険制度、財務諸表の読み方といった店舗管理を学ぶことも将来に向けたスキルアップのひとつです。

2.スキルアップのために認定薬剤師・専門薬剤師をおすすめする理由

認定薬剤師や専門薬剤師の資格取得がスキルアップにつながる最大の理由は、所定のプログラムを履修した人や、試験に合格した人だけが取得できる資格で、さらに有効期限ごとに資格を更新する必要があり、「一度取ったら終わり」の資格ではないからです。資格を保ち続けるためには、医学・薬学のめざましい進歩についていく必要があり、必然的に知識量は増えていくことになります。

また、国家資格である薬剤師に対し、認定薬剤師や専門薬剤師は民間の資格ですが、受験するには「薬剤師免許取得後5年以上経過していること」「薬剤師としての実務経験が3年以上あること」など、該当する資格によってさまざまな条件を満たす必要があり、誰にでも取得できるものではありません。認定薬剤師と専門薬剤師は、きびしい条件を満たしながらある特定の専門分野について深く学び、一定以上の知識とスキルを持っていることを客観的に証明するのに役立つ資格でもあるのです。

より深く専門的な知識を必要とする職場への転職を考えている人や、結婚や出産、育児などで一時的に休職してブランクから復帰したいと考えている人にとって、認定薬剤師や専門薬剤師の資格は即戦力として活躍できるというアピールになり、採用担当者の印象に残りやすくなるというメリットもあります。

3.認定薬剤師・専門薬剤師の現状

特定の専門分野でレベルの高い業務を行いながら、既定の研修に参加し、試験で求められるレベルをクリアした薬剤師に対して、さまざまな団体が認定薬剤師と専門薬剤師の認定証を発行しています。2016年時点で、特定領域の知識・技能を習得した薬剤師を認定する「認定薬剤師制度」は28団体35種類に及び、専門領域に精通している経験豊富な薬剤師を認定する「専門薬剤師制度」は6団体10種類あることが、薬事日報社の調査で明らかになっています。

これらの制度の受験資格や、取得までの年数は認定する団体によって異なり、中には取得まで数年かかるものもあります。

なお、多くの専門薬剤師の資格は、領域別に認定薬剤師の認定を受けていないと取得できません。この認定薬剤師資格には、「がん薬物療法認定薬剤師」や「感染制御認定薬剤師」「精神科薬物療法認定薬剤師」などがあります。

ちなみに、「漢方薬・生薬認定薬剤師」「研修認定薬剤師」は認定薬剤師のみで専門薬剤師は存在せず、逆に「薬物療法専門薬剤師」は専門薬剤師しかありません。取得したい領域について、認定と専門の有無を事前にチェックしておきましょう。

4.資格取得の流れ

ここでは、最終的に専門薬剤師を目指す場合を想定し、認定薬剤師の資格を取得する流れから順を追ってご説明します。なお、認定薬剤師と専門薬剤師の資格取得の方法は、認定制度の種類や制度実施機関によって異なりますのでご注意ください。

4-1.取りたい認定薬剤師資格を認定している団体に問い合わせ、薬剤師研修手帳を入手する

認定薬剤師の資格は、前述したとおり非常にさまざまな種類があります。専門分野の知識を高めて業務に生かす資格のほか、競技の世界におけるドーピングを防ぐために薬の正しい知識と使用法の普及に努める「スポーツファーマシスト」など、薬剤師の仕事の幅を広げる可能性を秘めた資格もありますので、キャリアプランや目指す薬剤師像に合ったものを選びましょう。

例として、日本薬剤師研修センターの研修認定薬剤師を取得法を説明しましょう。まず、認定薬剤師認証研修機関(プロバイダー)が発行する「薬剤師研修手帳」を入手します。ちなみに、研修認定薬剤師や漢方薬・生薬認定薬剤師、小児薬物療法認定薬剤師などを認定する日本薬剤師研修センターの場合は、ウェブサイトから514円(送料別)で購入できますが、送付まで2週間から1ヵ月ほどかかる場合があるため、余裕を持って申し込むようにしましょう。

手帳には、研修を受講する度にもらえるシールを受講証明として貼付し、研修内容を記録していきます。

4-2.研修を受講して定められた単位を取得する

認定薬剤師を初めて申請する場合は、4年のあいだに40単位を取得しなくてはなりません。単位代わりになる受講シールは、おもに次のような方法で集めることができます。

集合研修・実習研修・特定講座研修を受講する

日本薬剤師研修センター主催の座学研修会をはじめ、日病薬や日薬及びその支部等、集合・実習研修会実施機関として登録されている団体が行う研修会インターネット上のeラーニングなどを受講することでシールを取得できます。

通信講座研修を受講する

大学や薬剤師会が主催する通信講座を受講することによってシールを取得することもできます。インターネット研修と混同されがちですが、テキストをもとに学ぶスタイルの講座です。

自己研修

書籍や雑誌、インターネットなどで個人が情報を取得して学習した場合、必要事項を記入した受講単位請求書と返信用封筒をセンターに送付することによってシールを取得できます。

4-3.認定手数料を振り込み、申請書類を提出する

所属する薬局がある都道府県の薬剤師研修協議会に申請書(更新の際は更新申請書)と薬剤師研修手帳を提出します。併せて、既定の認定手数料を団体の指定口座へ振り込んだ受領証の写しを提出します。

4-4.認定証を受け取る

団体から認定証が送付されてきます。取得後は、1年間に最低5単位、3年間で30単位を取得し、3年ごとに資格を更新します。既定の単位を取得できなかった場合は新規扱いとなり、4年以内に40単位以上を取得することによって再申請しなくてはなりません。

専門薬剤師を目指す場合は、通常さらに一定期間の研修・講習を受け、試験に合格する必要があります。また、専門薬剤師についても、資格更新が必要です。

5.薬剤師として輝き続けるために、資格取得は最適な方法

2016年4月から、患者が使用している処方薬や市販薬の情報をひとつの薬局で把握し、飲み残しや重複、副作用などを防ぐ「かかりつけ薬剤師・薬局」制度がスタートしました。かかりつけ薬剤師は「かかりつけ薬剤師指導料」を受け取れることが最大の特徴で、なるためには「研修認定薬剤師」の資格が必要です。研修認定薬剤師は「持っているとプラスになる」のではなく、「持っていないと不利になるかもしれない」資格に変わりつつあります

「仕事が忙しくて勉強する時間がない」という方は、将来を見据えて自己研鑽の時間が取れる職場を探してみてはいかがでしょうか。マイナビ薬剤師なら、資格を武器に転職をしたいという方が、いきいきと働ける職場をご紹介することができます。

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