薬剤師は何歳まで転職できる?年齢・職場別のポイント

薬剤師は何歳まで転職できる?年齢・職場別のポイント

「薬剤師としての転職を考えているけれど、年齢が気になって新たなチャレンジに迷いがある…」と薬剤師としてのスキルや経験を持っていたとしても、いざ転職となると、自分の年齢が気になってしまうという方は少なくありません。
薬剤師の転職先には、ドラッグストア、調剤薬局、病院、企業などがありますが、それぞれの職場に年齢制限はあるのでしょうか?
薬剤師が転職可能な年齢や、ミドル世代が理想的な転職先に出会えるコツをご紹介します。

1. 薬剤師が転職可能な年齢制限は?

薬剤師免許などの国家資格保有者は、一般の職種に比べて転職しやすいと言われているものの、年齢が高くなればなるほど、転職を受け入れてくれる職場は少なくなります。
ただし、職場によっては、豊富な知識と経験をもつミドル世代を求めているケースもあるため、一概に年齢制限が設けられているというわけではありません。むしろ、高齢でも転職が可能がどうかは、希望する転職先の業種によって大きく変わってきます。

2. 業種別の転職の年齢制限

薬剤師が活躍する職場には様々な業種がありますが、そのなかには、転職するにあたって年齢制限を設けている業種があります。
薬剤師の主な職場である「調剤薬局」、「ドラッグストア」、「病院」、「企業」へ転職する際のおおまかな年齢制限を詳しく見ていきましょう。

2.1.調剤薬局に転職する場合の年齢制限

調剤薬局は、年齢の高い方でも比較的転職しやすい職場です。ただし、業界大手の調剤薬局と、中小あるいは個人調剤薬局とで転職事情は大きく変わってきます。

まず業界大手の調剤薬局の場合は、新卒などの若い人材を積極的に採用する傾向が強く、40代後半からの転職は難しいと言われています。その理由は、大手の調剤薬局では、勤続年数や年齢を基準に役職や給料を定めているところが多く、高齢者の中途採用に消極的だからです。

一方、中小・個人が経営している調剤薬局では、50歳以上でも求人が出る可能性があります。たとえば管理薬剤師の欠員を補うために、若手ではなく経験と知識の豊富な人材を求めているケースがあるからです。

2.2. ドラッグストアへ転職する場合の年齢制限

ドラッグストアも、年齢の高い方でも転職できる可能性がある業種です。ドラッグストアは現在も急成長を続けている業界で、全国各地への出店が増えています。それに伴い、管理薬剤師などのポジションの求人が出ることもあるので、年齢が高くても、これまでの経験を活かして活躍できる可能性があります。

2.3. 病院へ転職する場合の年齢制限

病院へ転職する場合は、病院の規模や専門領域によって事情が異なります。
まず、大学病院や規模の大きい総合病院などへの転職は、非常に厳しいのが現状です。このような規模の大きい病院では、急性期疾患を取り扱うことが多く、急患対応の夜勤シフトもあるので、若くて体力のある人材が優先的に採用されるからです。
そもそも大学病院の薬剤師の求人は、ほぼ新卒採用であり、中途採用の求人が出たとしても競争率が高く、年齢の高い薬剤師が採用される可能性は低いでしょう。年齢制限としては、40代前半までが一般的な目安です。

それに対して、高齢者のリハビリテーションなどを専門に担う、慢性期病院や、市中の中小規模の病院では、40代でも転職できる可能性があります。大学病院に比べ、薬剤師が不足しているため、即戦力になる人材が求められる傾向にあります。

2.4. 企業へ転職する場合の年齢制限

企業で働く薬剤師には、さまざまな勤務形態があります。
医療品卸業や医薬品の物流センター、製薬会社からの委託を受けて治験業務を行うCRO等、薬剤師を必要としている企業なら、年齢制限なく転職を受け入れていることが多いです。

それに対し、いわゆる製薬会社への転職に際しては厳しい年齢制限があります。例えば、製品開発や治験を行うCRA(臨床開発モニター)やMRは、企業薬剤師の中でも人気のある業種ですが、転職者本人に特別なスキルや実績がある場合を除いて、CRAは50代未満、MRは40代未満でないと転職が難しいのが現状です。

3. 薬剤師の年齢別転職の難易度

薬剤師の年齢別転職の難易度
薬剤師の転職の難易度は、転職応募時の年齢によっても大きく変わってきます。
転職業界一般にも共通することですが、より若い世代の方が求人数も多く、需要も大きいのが事実です。そのため、薬剤師であっても年齢が上がれば上がるほど、転職の難易度は上がっていきます。

3.1. 20代の薬剤師の転職

20代で転職を希望する場合、その多くが「第二新卒」として受け入れてもらえることもあり、転職はしやすいでしょう。また、この場合は経験や実績を問われることはありません。若い世代の薬剤師は知識や経験は不足しているものの、雇用にかかるコストも抑えられるという企業側のメリットもあるため、多くの需要があります。

20代の転職について、より詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

3.2. 30代の薬剤師の転職

30代の薬剤師なら、どの職場にも転職が可能です。たとえ調剤が未経験であっても、転職を受け入れているドラッグストアや調剤薬局などがたくさんあります。また、薬剤師としての経験やスキルがあれば、転職による収入アップも狙える世代です。
ただし、30代後半に差し掛かってくると、製薬会社などの企業薬剤師としての転職の難易度は上がっていきます。

30代の転職について、より詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

3.3. 40代の薬剤師の転職

40代といえば、一般職では転職の難しい世代といわれていますが、薬剤師資格補修者の場合は、まだまだ転職が可能な世代です。
より若い世代に比べると、製薬会社や病院などへの転職は難しくなりますが、ドラッグストアや調剤薬局などでは好条件で転職できる可能性もあります。特に管理薬剤師としての実務経験があれば、優遇されるので収入アップも見込めます。

40代の転職について、より詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

3.4. 50代の薬剤師の転職

50代になってくると、薬剤師の転職も難易度が上がってきます。
特別なスキルがない限り、病院や製薬会社への転職はほぼ不可能になるため、50代の薬剤師を受け入れている企業や店舗に限定して転職先を探す必要があります。

50代の転職について、より詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

たとえば、複数店舗を構えている大手ドラッグストアや調剤薬局などでは、人手不足解消のために、50代の薬剤師を受け入れるところもあります。ただし、賃金コストの低い若い世代が優先的に採用される傾向があるため、50代の転職は難易度が高いのが現状です。

3.5. 60代以上の薬剤師の転職

60代ともなると、一般職では定年退職がある年代です。薬剤師なら、定年後も資格を活かして働くことは可能ですが、自分が希望する職場への転職となるとかなり難しいのが現状です。まず60代でもOKとしている求人は、多くはありません。
中小の調剤薬局やドラッグストアでは、年齢不問の求人が出ることがあるので、そこへ再就職するか、あるいはパートタイムや嘱託職員としての就職も選択肢に入れる必要があります。

4. ミドル世代以上の薬剤師が転職するときのポイント

ミドル世代以上の薬剤師が転職する場合、年齢という壁によって若い世代よりも不利になってしまいます。転職を成功させるなら、限られた求人枠を若い世代と同じように競い合うのではなく、ミドル世代ならではの視点と発想をもって転職活動に挑む必要があります。
ここでは、ミドル世代以上の薬剤師が転職を検討するうえで、押さえておくべき3つのポイントをお伝えします。

4.1. 経験を活かせる職場を選ぶ

ミドル世代以上の薬剤師の強みは何といっても豊富な知識と経験です。単なる薬剤師としてではなく、経験値のある薬剤師を求めているような職場を狙うのがポイントです。調剤経験や服薬指導の経験はもちろんのこと、管理薬剤師としてのキャリアがあれば、全面にアピールしましょう。また、研修認定薬剤師や実務実習薬剤師の資格を持っていれば、若手の教育係としての需要も高まります。

4.2. 謙虚に学ぶ姿勢をアピール

薬剤師には、協調性や人とのコミュニケーション能力が求められます。シニア世代が転職するとなると、ほとんどの場合、自分よりも若い世代のスタッフと一緒に働くことになります。薬剤師としての知識や実力があったとしても、常に謙虚に学べる姿勢をアピールし、採用担当者に好印象を与えることが大切です。

4.3. 新しいものを柔軟に取り入れる

年齢を重ねると、PC作業や最新の調剤機器に苦手意識を持ってしまうことは仕方ありません。でも、新しい職場でチャレンジしたいなら、新しい発想や機械等にも興味を持ち、積極的に取り入れようとする姿勢が大切です。これまでのやり方に固執するのではなく、好奇心と向上心を持って転職活動に挑みましょう。

5. 年齢に関わらず転職を成功させるには?

薬剤師であっても、年齢が高いほど転職の難易度は高くなってしまいます。年齢の高い薬剤師が転職を成功させるためには、自分に合った求人を探し出し、自身の経験値や強みを効果的にアピールする工夫が必要です。「転職してよかった」と思える職場に出会うために、今からできる対策をお伝えします。

5.1. 情報収集を怠らない

まず第一にするべきことは、徹底した情報収集です。薬剤師を対象にした求人は数多く出ていますが、その中でも年齢の高い薬剤師を受け入れてくれる求人は、多くありません。年齢制限を設けていない求人を見逃さないためには、常日頃から情報収集を怠らないことが大切です。管理薬剤師の欠員補充などで、急募が出る可能性もあるため、いつでもアンテナを張っておくようにしましょう。

5.2. 転職エージェントを利用する

「キャリアを活かせる転職先を見つけたい」、「ミドル世代が応募できる求人の見つけ方が分からない」、「毎日が忙しく、求人情報をくまなくチェックする時間がない」という方は、転職エージェントを活用することをおすすめします。

転職エージェントは、転職サポートのプロです。数多くの求人の中から、ミドル世代以上が採用される確率の高い求人を厳選して紹介し、応募から面接、そして内定、入社後まで全面的にサポートしてくれます。
具体的には、専門のアドバイザーが、応募書類の書き方や好印象を与える面接の仕方を対面でアドバイスしてくれたり、面接日の日程調整や入社に際しての条件交渉など、企業との各種調整も代行してくれます。

5.3. マイナビ薬剤師ご利用者様の転職成功事例

実際に転職に成功したミドル世代の多くが、転職エージェントを利用しています。
薬剤師に特化した転職エージェントである「マイナビ薬剤師」を利用し、転職に成功した方の事例をご紹介します。

PICKUP転職成功事例1:高齢者の転職は、体力・PC・協調性!
65歳
男性
転職先:調剤薬局

65歳のAさん。もともとMRを7年経験した後、5社の調剤薬局で店舗立ち上げやOCT研究会の立ち上げにも関わってきた華々しいキャリアをもっておられるのですが、現在勤めている調剤薬局が閉鎖するということで、転職を希望されました。Aさんは高齢ですが、PC作業もこなし、体力もあり、健康で快活な印象でした。

ただし、経験が豊富な分、どうしても「教える」ような口調になってしまう癖があったため、その点を改善できるようにロールプレイングを繰り返し、入念に面接対策を行いました。その結果、面接を受けた個人薬局で見事内定を獲得。年収もAさんの希望通りの650万円で採用されました。実は、採用の決め手になったのは、Aさんの経験と知識よりも、むしろコミュニケーションスキルの方だったようです。高齢者の転職であっても、企業が求める人間像と、求職者の強みをマッチさせていくことが大切なのだということがわかる事例でした。

Aさんの成功のポイントは、まずAさんに合った企業を見つけ出せたこと、そしてAさん本人に「体力・PCスキル・協調性」があり、謙虚な姿勢で活動していたことです。転職にかかった期間は約2カ月でした。
(マイナビ薬剤師 転職成功事例より一部抜粋)

PICKUP転職成功事例2:年齢で諦めない。人生をいきいき過ごすために調剤薬局へ転職
60歳
女性
転職先:調剤薬局

サプリメント会社の契約管理薬剤師として勤務していたUさん、60歳女性。過去にドラッグストアや調剤薬局の薬剤師として勤めていたものの、サプリメント会社ではそのスキルを活かしきれていませんでした。

はじめは転職に対して迷いがあったUさんですが、家族から「薬剤師として、もう一度いきいきと働いてほしい」と後押しされ、転職を決意されました。Uさんの年齢と、薬剤師としてのブランクを理解した上で、迎え入れてくれる地元密着型の調剤薬局を紹介したところ。2社の面接にこぎつけ、そして2社とも内定を獲得、最終的に1社を選ばれました。

転職に際しては、当時契約していたサプリメント会社の引き留めもありましたが、アドバイザーが親身に相談に乗ることで円満に契約を解消することができました。
実はUさんは、インターネットやメールがほとんどできないため、家族が代理で登録し、家族が援助する形でアドバイザーとのやりとりを行いました。

Uさんの成功のポイントは、家族の全面的な協力のもと、アドバイザーと信頼関係を築き、素直にアドバイスに従ったことと、心の中に前向きな気持ちを持ち続けたことです。
転職にかかった期間は約2カ月でした。
(マイナビ薬剤師 転職成功事例より一部抜粋)

PICKUP転職成功事例3:製薬会社を早期退職。前向きな姿勢で調剤薬局へ転職
50歳
男性
転職先:調剤薬局

大手製薬会社の管理職だったKさん、50歳男性。年収は1600万円と高額でしたが、会社に残ることで年収が大幅に下がる可能性があったため、早期退職制度を利用して退職。今後は、給料よりもワークライフバランスを重視したいということで調剤薬局への転職を希望し、マイナビ薬剤師に相談にみえました。

Kさんの希望に合わせ、雰囲気が良く、休みを取りやすい職場を3社ピックアップし、紹介しました。Kさんは調剤未経験でしたが、面接での謙虚で前向きな姿勢が好印象につながり、うち1社から内定を受け、転職することが出来ました。年収は450万円へと大幅に下がったものの、第二の人生を謳歌したいというKさんの希望に合った条件でした。

Kさんの成功のポイントは、まず謙虚な姿勢で転職活動を行えたこと、そしてアドバイザーに対しても常に本音を伝え、ライフプランや面接での戦略を明確にできたことです。転職活動にかかった期間は約2カ月でした。
(マイナビ薬剤師 転職成功事例より一部抜粋)

この記事の著者

医学博士、医学研究者

榎本 蒼子

最終学歴は京都府立医科大学大学院医学研究科博士課程卒業。2011~2015年 京都府立医科大学にて助教を勤め、医学研究および医学教育に従事。

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