薬剤師のやりがいや魅力とは?やりがいを感じられない時の対処法についても解説

薬剤師のやりがいや魅力とは?やりがいを感じられない時の対処法についても解説

薬剤師は医療系の国家資格であり、患者さんの健康を守るために、やりがいや魅力の多い職業です。しかし、いざ仕事に就いてみたものの、思っていたようなやりがいが感じられないと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

もしかしたら、それはやりがいがなくなったのではなく、最初のイメージとの乖離に戸惑っていたり、やりがいを見失っていたりするだけなのかもしれません。
やりがいが感じられなくなったからと、勢いで仕事を辞めて後悔することのないように、まずは自分のやりがいをもう一度確認してみましょう。

今回は調剤薬局や病院、企業などさまざまな場所で働く薬剤師にはどんなやりがいがあるのかご紹介していきます。また、どうしてもやりがいを感じることがむずかしいと思った場合の対処法についてもお教えします。

目次

1.薬剤師が感じる仕事のやりがいや魅力とは

薬剤師の仕事におけるやりがいや魅力にはどのようなことがあるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

1-1.患者さんに寄り添うことができる

薬剤師は、処方された薬を渡すだけではなく、患者さんと直接コミュニケーションを取りながら関わっていきます。患者さんの話を聞いて正しく服用できるようにアドバイスし、健康を取り戻すためのサポートをする重要な役割を担っているのです。患者さんに寄り添って、健康維持のために、薬剤師の知識や経験を広く活かすことができる点は、大きなやりがいとなります。

1-2.命に関わる責任ある仕事ができる

薬剤師というのは、薬を通じて人々の健康、命を守る重要な仕事です。医療を提供する職業の一つとして、医師や看護師などと同じように、正しい知識と信頼される言動が求められます。それだけに、わずかのミスも許されず、責任感や緊張感が強い仕事ですが、反面、充実感や喜びも大きく、やりがいを感じることができるといえます。

1-3.ライフステージに合わせて長く働ける

薬剤師は国家資格であるため、自分の置かれている状況や、身の回りの環境が変わっても転職や再就職がしやすいのが特徴です。特に女性は結婚、出産などで働き方に変化を求められたとしても、ライフステージに合わせて働き方を選べます。状況に合わせて短時間勤務やパートなどを選択すれば子育てと両立できますし、子育てが済んだらフルタイムに復帰するなど、長く働けてやりがいを感じられる仕事です。

1-4.給与・待遇が充実している

令和4年賃金構造基本統計調査によると薬剤師の平均年収は約583.4万円(男女計)とされています。一方、全国の一般労働者(短時間労働者を除く)の平均年収は496.5万円(男女計)となっています。これらを比較すると、薬剤師の年収は民間の平均と比べてもかなり優遇されていることがわかります。給料・待遇が充実しているということは、薬剤師として働く上で大きなモチベーションとなるのではないでしょうか。

参照元:厚生労働省/令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況
参照元:政府統計の総合窓口/令和4年賃金構造基本統計調査

1-5.多様な知識やスキルを得ることができる

薬剤師の仕事は、医療や薬剤に関する専門知識が得られることも魅力の一つに挙げられます。患者さんが抱える疾患の概要、薬剤の効果や副作用、健康に過ごすための方法など、私たちの生活に欠かせない重要な知識を身につけることができます。薬剤師として得た知識やスキルは患者さんだけでなく、自分自身や家族の健康を守るためにも役立つことでしょう。

1-6.チーム医療の一員として働くことができる

医療現場では、さまざまな職種が一つのチームとなって医療を提供していきます。医師、看護師、検査技師、理学療法士などに加え、薬剤師もその中の一員として重要な役割を果たします。チームの中における薬剤師の役割は、薬学管理のプロとしてその専門性を活かして正しい情報を提供することです。医師や看護師から頼りにされることも多く、やりがいや充実感を持って仕事をこなすことも魅力の一つに挙げられます。

以下の記事ではチーム医療における多職種連携についての重要性やメリットなどの情報を詳しく掲載しています。薬剤師のやりがいを再確認したい方は、ぜひご一読ください。

2.職種別の薬剤師のやりがいや魅力とは?

薬剤師の資格を活かせる職場は薬局・病院だけではなく、企業という選択肢もあります。それぞれにやりがいがあり、薬剤師としての職能を活かせる現場です。

しかし、薬剤師として働いているうちに、「仕事が単調」「医師との差を感じる」など、今まで見えなかった部分が見えはじめて、仕事にやりがいを見出せなくなってしまう方も多くいます。

次に薬剤師のやりがいを6つの仕事に分けてご紹介していきます。ご自分に置き換えて薬剤師のやりがいや魅力を再度見つけてみてください。

2-1.調剤薬局で働く薬剤師のやりがいや魅力

薬剤師の資格を持っている方の大半が調剤薬局で働いています。処方せん通りに薬を集めて患者さんにお渡しする、という単調な仕事に思われがちですが本当は非常に奥が深い仕事です。

2-1-1.一人前の薬剤師としての調剤スキルが身につく

調剤薬局では錠剤や外用剤のピッキング、軟膏の混合、散剤やシロップの調合、監査、投薬と薬剤師に必要な技術をすべて習得することができます。
長年続けることでまるで職人のような技術を身につけることもできます。薬剤師としての基本的なスキルは調剤薬局で一通り習得できるでしょう。

2-1-2.多くの患者さんとの会話から学ぶことができる

調剤薬局で働く大きなメリットは、さまざまな処方せんに触れられることと、多くの患者さんと直接お話ができることです。薬剤師としての知識を深めることができるのは患者さんとの対話があってこそ。
さまざまなクリニック、病院の処方せんを受ける薬局であれば、患者さんも多種多様となりその分だけ知識が広がります。

2-1-3.スタッフとの連携プレーで達成感を得られる

スタッフとの連携を高めて連携プレーで一つひとつの問題に取り組んでいく、これも調剤薬局で働くうえでのやりがいといえます。
局内のスタッフ同士はもちろんですが、病院の医師、看護師、受付の方、製薬メーカー、卸などさまざまな職種の方との連携も大事です。「チーム感」「達成感」を感じられることも調剤薬局でのやりがいといえます。

以下の記事では調剤薬局における薬剤師の役割や特徴、メリット・デメリットなどについての情報を詳しくまとめています。調剤薬局に興味がある薬剤師の方は、ぜひご一読ください。

2-2.ドラッグストアで働く薬剤師のやりがいや魅力

最近では店舗数の増大により、ドラッグストアで働く薬剤師も増えてきています。ドラッグストアは医薬品のみではなく、生活用品や食料品なども取り扱っているため、仕事が多いというイメージを持つ方もいるかと思います。

しかし、ドラッグストアは、調剤薬局や病院と比べると給与が高い傾向にあり、ほかの職場では得られないような技術を身につけられ、やりがいを感じることができる職場でもあります。

2-2-1.OTC薬の専門家として知識を習得できる

セルフメディケーションを政府が推進しているように、医療用医薬品だけではなくOTC薬についての知識も求められる時代です。

OTC薬は風邪薬や胃腸薬などの一般的なものから、口唇ヘルペス薬、禁煙補助薬、コレステロール薬など幅広い種類があります。いわばOTC薬の専門家としてのスキルを身につけることができるのはドラッグストア勤務ならではです。

2-2-2.自身の判断でお薬を選び治療に貢献できる

調剤薬局や病院では医師が処方に基づいて調剤を行いますが、ドラッグストアでは薬剤師独自の判断でお薬を選んで患者さんの治療に貢献できるところが魅力です。
患者さんに直接的なアドバイスと提案ができるのはドラッグストア特有のやりがいを感じられる部分でしょう。

以下の記事では、ドラッグストアにおける薬剤師の役割や求められるスキル、薬局との違いなどについての情報を掲載しています。ドラッグストアに興味のある薬剤師の方はぜひ参考にしてみてください。

2-3.製薬会社で働く薬剤師のやりがいや魅力

薬剤師の働く職場として製薬企業は少数派ですが、医療機関とは違ったやりがいの多い職場でもあります。
一方で、患者さんと直接触れ合うことがないため、やりがいを感じにくいという人もいます。製薬企業でのやりがいとは一体何でしょうか?

2-3-1.自社の医薬品で医療に大きく貢献できる

治療において最終的に決め手となるのが医薬品の存在です。現場の薬剤師はすでに販売されている医薬品を扱うことしかできませんが、製薬会社の仕事では開発段階の医薬品に携わることができます。
自分の開発した医薬品で多くの患者さんの命を救ったり、適切な情報伝達により患者さんの治療に役立ててもらったりなど、さまざまな形で医療に大きく貢献できる仕事です。

2-3-2.薬学・医学の最前線で働くことができる

医療現場では既に承認された医薬品しか扱うことができませんが、製薬企業では最先端の医薬品開発の現場に携われます。まだこの世に出ていない医薬品を探索し、研究開発することで、将来の医療を支えていく仕事です。

最先端の研究技術を駆使して、新しい革新的な医薬品開発に携われるのは製薬企業ならではです。新薬を開発上市させるという大きなプロジェクトに参加できるところに醍醐味があります。

2-3-3.新薬開発に携わることができる

製薬会社では、新薬開発のための研究に携わることができます。医療が進歩していくためには現場だけでなく、開発職や研究職の研鑽が欠かせません。現場よりも、薬学の知識を活かして医学の研究や開発をコツコツやる方が好きだという人にとっては魅力的な仕事といえるでしょう。

特に製薬企業の場合には大学の研究とは異なり、医薬品開発の第一線で自分の知識と技術を発揮できるというところに大きなやりがいがあります。

以下の記事では製薬会社における薬剤師の仕事内容や働くメリットについての情報を詳しく解説しています。製薬会社に興味のある薬剤師の方はぜひご一読ください。

2-4.病院勤務で働く薬剤師のやりがいや魅力

病院の薬剤師はいわば薬剤師の花形ともいわれることもあり、医師や看護師と同じように病院内で患者さんのために働くことができます。

一方で、土日もなく休みも不定期、夜勤や注射の混注など、ハードな仕事が多いことも事実です。実際のところ、病院薬剤師にはどんなやりがいや魅力があるのでしょうか?

2-4-1.専門性を高めてスキルアップできる

病院では、診療科が多岐にわたるためそれぞれの疾患における専門的な知識を得ることができます。総合病院や大学病院ともなると、診療科も多く、高度な治療も求められるため、薬剤師としてのスキルアップにも繋がるでしょう。

また、注射や点滴の混注、抗がん剤の調剤、院内製剤など、調剤薬局で学べない貴重な経験を積むことも病院薬剤師の魅力の一つです。

2-4-2.処方ミスや誤投薬を未然に防ぐことができる

患者さんに対しても薬の効き目や副作用の状況などの密接なコミュニケーションを取ることで治療に貢献することができます。医師の間違いや投薬した薬剤のミスマッチを投与する前に未然に防ぐこともあります。
さらに、薬剤師の立場から見て適切な処方計画を医師に提案できるというところにもやりがいを感じられる仕事です。

2-4-3.深いところまで治療に参加できる

病院では薬剤師も、医師や看護師などが記載するカルテを閲覧することが可能です。患者さんが何の病気で、どのような治療を受けているのかなど、詳しい情報を得られるので、より深く治療に関わることができます。

また、入院患者の場合は関わる期間も長いため、経過を追いながらより深いところまで治療に参加することになります。そのため、看護師や医師から薬の専門家として頼りにされることも多く、強くやりがいを感じられるでしょう。

以下の記事では病院の薬剤師における特徴や求められるスキル、やりがいなどについての情報を詳しく解説しています。病院勤務に興味のある薬剤師の方はぜひ参考にしてみてください。

2-5.在宅医療で働く薬剤師のやりがいや魅力

調剤薬局やドラッグストアで働いている薬剤師の中には、「もっと直接患者さんとコミュニケーションが取れる仕事がしたい」と思っている方もいるかと思います。そんな方におすすめなのが、在宅医療の薬剤師として働くことです。

2-5-1.患者さんに対して大きく貢献できる

在宅医療薬剤師は、患者さんとの距離が近く、ある意味、医師や看護師よりも患者さんにとって身近な存在であるといえます。在宅医療では、投薬が治療の中心となるケースも多いため、在宅医療チームの中で、薬剤師が担う役割は非常に大きなものになります。患者さんと直接コミュニケーションを取り、生活の深い部分にまで携わることによって、より適切できめ細かな服薬指導などを行うことができます。

2-5-2.一人ひとりに合わせた投薬計画が立てられる

在宅医療では、薬剤師が患者さん一人ひとりに合わせた投薬計画を立てることができます。もちろん単に投薬計画を立てるだけにとどまらず、在宅医療だからこそ患者さんが抱えている症状や悩みについて真摯に耳を傾けながら共に病気と向き合えるため医療従事者として重い責任も生じますが、その分、大きなやりがいを持って仕事をすることができるでしょう。

以下の記事では在宅医療における薬剤師の役割や特徴、求められるスキルなどについての情報を掲載しています。在宅医療に興味のある薬剤師の方は、記事を読んで参考にしてみてください。

2-6.行政機関で働く薬剤師のやりがいや魅力

薬剤師の勤務先には、調剤薬局、ドラッグストア、病院、製薬会社などのほか、割合はわずかですが、厚生労働省などの中央省庁、保健所や検疫所など各自治体の行政機関もあります。
公務員という立場であり、業務内容も一般の薬剤師とは異なるため、感じられるやりがいや魅力もかなり違ったものになります。

2-6-1.国民の健康を支えているという自負につながる

行政機関で働く薬剤師は、調剤薬局やドラッグストア、病院、在宅医療などとは違い、直接患者さんと接しながら服薬指導をしたり、相談に乗ったりするわけではありません。

ですが、食品衛生や環境衛生などの分野で管理・監督業務を行うことによって、より広い視点に立って健康の促進に貢献することができます。こうした業務に携わることが国民の健康を支えているという自負につながり、一般的な薬剤師とはひと味違ったやりがいを感じることができます。

2-6-2.法整備や環境整備に携われる

行政機関で働く薬剤師には、地域医療、健康促進、衛生管理などに関する法的な制度や環境を整え、それらがきちんと運用されていくように管理、指導を行う重要な仕事があります。国民全体の健康を守ることに貢献できる点は、薬局や病院勤務の薬剤師にはない大きなやりがいを得ることができるでしょう。

3.やりがいがなくなってしまう原因

以上のように、薬剤師の仕事はさまざまなやりがいや魅力がありますが、実際に仕事をしていくなかで、やりがいを感じられなくなる状況に陥ってしまうことがあります。
ここでは、どのような原因でやりがいがなくなってしまうのかを見ていきましょう。

3-1.人間関係でのトラブルや労働環境への不満

薬剤師に限らず、どのような職業でも人間関係の問題はつきものです。薬剤師が働く職場は限定されていて、基本的に同じメンバーとのみ接するので閉鎖的になりがちです。相性が合わない人や仕事に対するモチベーションが低い人がいると、薬局自体のレベルも低下して、ストレスを感じたりやりがいが薄れたりすることにつながります。一度人間関係が壊れてしまったり、トラブルが生じたりすると、そう簡単に修復できないことも多いでしょう。

また、患者数に対して薬剤師が不足している薬局などの場合は、一人ひとりが抱える仕事量が多すぎるため、残業が当たり前という状況に陥りがちです。有給休暇の取得もままならなくなって、日々の単調な業務の繰り返しから、やりがいを失うことになってしまうのです。

3-2.給与や待遇への不満や不安

薬剤師は、一般に高収入の職種であるといわれています。しかし、「責任の重さに比べて収入が低い」「業務の忙しさと待遇・評価が見合っていない」と感じる薬剤師が少なくないのが実際のところです。

また、職場によっては昇給があまり見込めない場合もあり、将来への不安を感じることもあるでしょう。役職に就いたり、昇進したりできる職場環境であれば給料も伸びていきますが、必ずしも上手くいくとは限りません。給料や待遇への不満や不安から、やりがいを感じなくなる薬剤師も多いようです。

3-3.医師の指示、意見が絶対で薬剤師の地位が低い

薬剤師は、薬に関して医師よりも知識や情報を把握している場合が多いものです。にもかかわらず、「この患者さんには、こちらの薬のほうが合っているのでは?」と疑義照会をしても、医師から耳を傾けられず、「薬剤師は、医師の指示にしたがって調剤をするだけが仕事なのか……」と感じて、やりがいをなくしてしまうことがあります。「医師の指示の元」が原則なので、自分の得た知識やスキルを存分に発揮できないことでモチベーションが低下する場合も多いようです。

3-4.キャリアアップが見込めない

薬剤師は、日々進歩する医学についての知識やスキルを身に着け、スキルアップやキャリアアップしていくことが求められます。ですが、薬剤師の数が不足している薬局などでは、多忙な仕事に追われて自分の勉強のために時間を割くことが難しくなります。そのため、明確な目標がある薬剤師や向上心、成長意欲が強い薬剤師にとっては「いまの職場では、スキルアップやキャリアアップが望めない」と感じる場合も多いようです。

3-5.経営視点での仕事を求められる

調剤薬局やドラッグストアでは、店舗の売り上げを重視している場合も少なくありません。なかには、かかりつけ薬剤師同意書数のノルマが課せられているところもあり、営業を求められることもあります。患者さんへの対応や、正しい情報提供よりも、売り上げや経営視点での仕事を求められてしまうことが、やりがいをなくす原因に繋がります。

3-6.新しい情報・知識についていけなくなる

医療は日々進歩していることから、薬剤師にも日々の研鑽、最新の知識を得ることが求められます。しかし、仕事や家事に追われて忙しかったり、勉強するのが困難だったりして、新しい情報や知識を得られないこともあるでしょう。最新の情報や知識についていけなくなると、仕事にも支障が出始めてしまい、次第にやりがいがなくなってしまう場面も多いようです。

4.やりがいを感じられない場合の対処法

憧れて就いた仕事でも現実を知るとやりがいを見失ってしまうことはよくあります。また、長い期間働いていたとしてもモチベーションが下がってしまう時もあるでしょう。そんな時は、すぐに仕事を辞めることを考えるのではなく、まず初心に立ち返ってみることが大事です。「やりがいを感じられなくなってしまった…」「もう辞めたい…」という人は次の対処法を参考にしてみてください。

4-1.対処法1.感謝された時の気持ちを思い出してみる

仕事を始めた最初の頃は、患者さんから感謝される喜びを強く感じたことも多いでしょう。しかし、組織の中で忙しく働いていると、ルーティン作業や目の前の書類、会議、評価のことで大事なことを見失いがちになってしまいます。

そういう時は、もう一度初心に帰って、患者さんに感謝されることの喜びを思い出してみましょう。人から直接感謝される薬剤師の仕事は魅力的であるということを再確認できるかもしれません。

4-2.対処法2.お休みをとって一度気持ちをリセットしてみる

仕事のことで頭がいっぱいになってしまうのであれば、一度休みをとって気持ちをリセットするのも一つの手段です。精神的に滅入ってしまうと冷静な判断を下すことができずに、後悔してしまうことも多々あります。そんな時は休職して一旦仕事から離れ、今後のキャリアについてじっくりと考えてみるのも良いかもしれません。収入面の心配があるかもしれませんが、条件を満たせば傷病手当を受け取ることも可能です。

4-3.対処法3.信頼できる同僚や仲間に相談する

やりがいを感じられなくなると、何を目標に働いたらよいのか疑問に感じたりするものです。そこで仲間に、どこに仕事のやりがいを感じているのか、自分の意見をどう思うかなど相談してみるのも良いでしょう。

同じ仕事に携わっている人に意見を聞くことで、新たな考え方を持てたり、モチベーションにつながったりすることもあります。また、自分の思いを言語化して伝えることで、悩みが明確になり、新たな解決方法が見つかるかもしれません。

4-4.対処法4.自分が変えられる部分はないか考えてみる

やりがいを感じられなくなった原因は何でしょうか?仕事内容や目標など、現状から変えられる部分を洗い出してみてください。そして、今の職場に対して自分で変えられる部分はないかを考えてみると良いでしょう。

もし、職場に改善の余地があるならば「自分が変えてみよう」という気持ちで仕事に取り組めば、新たなやりがいや面白さも見つかるはずです。もっと良い職場に変えていけば、高いモチベーションを維持できるのではないでしょうか。

4-5.対処法5.新しい知識習得や目標を設定してみる

自分のやりがいは何なのかをもう一度見直してみましょう。新人の頃に立てていた目標と、ある程度の年数を経験した後では目標設定も変わります。
やりがいを感じられなくなったという部分もいままでの経験を踏まえて、深く掘り下げられるのではないでしょうか?

同じ環境に長くいるとマンネリ化してしまうので、勉強会や学会などに積極的に参加して知識や人脈を広げてみるのも手です。新たな知見やスキルを身につけることができれば仕事の幅が広がり、モチベーションアップにもつながります。ほかにも、会話力を磨く、薬歴の書き方を研究するなど、小さなことでも薬剤師として成長できる部分がまだ沢山あるはずです。

また、資格を取得することも大きなやりがいになり得るでしょう。
ご存知のとおり、薬剤師に関連する資格は各団体から多種多様に発行されています。
時代のニーズに合った薬の知識や、患者さんのためになる情報など、資格の取得を通してさまざまな知識を深めることができます。

ただし、薬剤師にとって役立つ資格は種類が多く、どの資格に挑戦すべきか迷われてしまうこともあるかもしれません。そこで、薬剤師の資格についてまとめているコンテンツをご紹介します。

以下の記事では、認定薬剤師や専門薬剤師など、取得によるメリットが多そうな資格をピックアップし、それぞれの詳しい情報を掲載しています。資格の取得に興味がある方は、ぜひ併せてご一読ください。

4-6.対処法6.ほかの仕事を検討してみる

薬剤師の資格を活かせる仕事には幅広い選択肢が用意されています。いまの仕事にこだわる必要はなく、違った世界に飛び込んでみるのも方法の一つです。
適材適所という言葉があるように、本当は別の仕事の方が自分に合っているという可能性も十分にありえます。
薬剤師の活躍場所は、調剤薬局、病院、ドラッグストア、製薬会社など選択肢が多岐にわたります。働く分野や環境を変えることで、自分に合った仕事を見出して、新たなやりがいを発見できるかもしれません。
世界を広げて自分に合った環境を探してみましょう。

4-7.対処法7.マイナビ薬剤師に相談する

自分でよく考えてみたけれど、やりがいをどうしても見出せない、限界を感じるという場合にはプロに相談するのがおすすめです。マイナビ薬剤師では薬剤師の転職に関するプロが親身に相談にのってくれます。

現職に対する不満や今後の展望など、話を聞いて貰うだけでも自分の悩みや課題が明確に見えてくるものです。業界を熟知している転職のプロだからこそ、自分のスキルや適性を見ながら最適な仕事を提案して貰えます。

いますぐに転職を考えていなくても、相談に乗ってもらうだけでも気持ちが楽になるはずです。1人で悩まずにまずは気軽に相談してみてはいかがでしょうか?

5.自分にあった職種を選択することが大事

仕事が思うようにいかなかったり、やりがいを感じられなかったりするのであれば自分に合った職種を模索するのも一つの手段です。

前述したように、薬剤師は調剤薬局、ドラッグストア、製薬会社、病院の代表的な4つの業種と在宅医療、行政機関などで働くことができます。それぞれ特徴が違うので、その人にとってのメリット・デメリットがあるかもしれません。より詳細な情報を理解することで、自分だけのやりがいを再発見できるケースもあるのではないでしょうか?

以下の記事では、薬剤師の代表的な4つの業種ごとの詳細な仕事内容や特徴についてまとめています。やりがいを再発見するためにも、ぜひご一読いただければと思います。

6.まとめ

薬剤師の仕事におけるやりがいと魅力、やりがいを感じられなくなる原因や対処法などについてお伝えしてきました。薬剤師の仕事は、人々の命と健康を守ることに携わることができ、また仕事を通じて専門的な知識やスキルを磨くことができるやりがいのある仕事です。しかし、実際に仕事に就いてみると、理想と現実のギャップなどを感じてやりがいをなくしてしまうことも少なくありません。
そんなとき、一度立ち止まって冷静に現実を見つめ直し、今後の展望を検討することが大切です。せっかく苦労して取得した国家資格ですし、後悔のないように自分のキャリアについて考えてみましょう。

マイナビ薬剤師では、やりがいを見失った薬剤師の悩みに対して、経験豊富な薬剤師専任のキャリアアドバイザーに相談することができます。ぜひ、活用を検討していただきたいと思います。

この記事の著者

メディカルライター

長崎 燿一郎

医療従事者として、病院やクリニックを中心に医療現場で約20年勤務。現在は整形外科クリニックで働く傍らwebライターとしても活動し、5年目を迎える。医療・健康分野を中心に執筆実績多数。

毎日更新!新着薬剤師求人・転職情報

薬剤師の職場のことに関するその他の記事

薬剤師の職場のことに関する記事一覧

※在庫状況により、キャンペーンは予告なく変更・終了する場合がございます。ご了承ください。
※本ウェブサイトからご登録いただき、ご来社またはお電話にてキャリアアドバイザーと面談をさせていただいた方に限ります。

「マイナビ薬剤師」は厚生労働大臣認可の転職支援サービス。完全無料にてご利用いただけます。
厚生労働大臣許可番号 紹介13 - ユ - 080554