薬剤師にはどんな人が向いている?求められるスキルや特徴について
薬剤師の仕事に興味がある人の中には、「自分に向いているのかな?」と疑問に思っている人もいらっしゃることでしょう。
薬剤師は、学んだ薬の知識を生かして患者さまの健康に貢献できる魅力的な職業です。「自分に向いていそう」とわかれば、自信をもって薬剤師になる道を目指せますよね。
そこで、本記事ではどんな職場でも薬剤師が求められる本質的なスキルや能力、薬剤師に向いている人の特徴などについて解説します。
目次
1.薬剤師に求められることとは
まずは薬剤師に求められるスキルや能力を見ていきましょう。
● 業務の正確さ
● 薬に関する深い知識
● 医師や患者さまとのコミュニケーション能力
それぞれくわしく解説していきます。
1-1.業務の正確さ
薬剤師の仕事は、正確さを求められる作業が多くあります。間違えると期待していた効果が得られないだけではなく、重大な副作用が引き起こされるリスクをともなうためです。
例えば粉薬やシロップの軽量は、ミリ単位で細かく計る必要があります。棚から薬を取る作業一つ取っても、似ている薬や違う規格との取り違えに注意して正しいものを選ぶことが必要です。
処方せんの内容にもとづいて正確に調剤するだけでなく、処方内容が正しいかどうかも見極める必要があるのです。
薬剤師は患者さまの命にかかわる仕事であるという自覚をもち、どんな時でも手を抜かない正確さと集中力が求められます。
1-2.薬に関する深い知識
薬剤師は薬の専門家であることから、薬に関する知識を常に深めていくことが求められます。
日々新薬が登場するため、国家試験に合格した時点の知識で止まったままでは厳しいです。既存の薬であっても、臨床試験の結果をふまえて新たに適応が追加されたり、相互作用の情報がアップデートされたりすることもしばしば起こります。
常に医療や健康などに幅広く関心をもち、勉強会やセミナーなどへも積極的に参加することで、知識をアップデートする必要があるのです。
1-3.医師や患者さまとのコミュニケーション能力
他の医療従事者や患者さまとのコミュニケーションも、仕事を円滑かつ安全に進める上で大切な要素です。患者さまの状態を正確に把握し、一人ひとりに最適な医療を提供する必要があるためです。
患者さまとのコミュニケーションでは、薬について正しく理解して使用してもらうためのわかりやすい説明や、患者さまから信頼してもらえるよう丁寧な接客が求められます。
会話を通して患者さまの状態を把握し、処方された薬が適切なものかどうかを判断することも重要です。
医師とのやり取りでは、薬の専門家という視点から処方の妥当性を検討し、必要に応じて疑義照会や処方提案を行います。医師の処方意図をくみ取った上で、患者さまにとって最善の治療になるよう努めましょう。
2.薬剤師に向いている人の特徴
薬剤師に求められるスキルや能力をふまえて、薬剤師に向いている人の特徴を4つピックアップしました。
● 細かな作業が好きな人
● 勉強熱心で知識を更新し続けられる人
● 責任感が強い人
● さまざまな職種の人とコミュニケーションがとれる人
それぞれの要素について、詳しく解説していきます。
2-1.細かな作業が好きな人
細かい作業が苦にならない人は、薬剤師に向いている要素があるといえるでしょう。薬剤師には業務の正確さが求められるためです。
例えば、調剤では薬さじと電子天びんを使ってミリ単位の計量をしたり、処方せんや薬歴から情報を的確に理解したりする必要があります。
慣れればできるようになりますが、もともと細かい作業が好きな人であれば楽しんで作業をすすめられるでしょう。ルーチンワークを集中してこなせる人も、薬剤師の業務には向いているのです。
2-2.勉強熱心で知識を更新し続けられる人
勉強が好きで常に知識を更新し続けられる人も、薬剤師に向いています。
前述の「薬剤師に求められること」の一つに、薬に関する深い知識が必要であることは説明しましたが、医療業界は日々進歩しており、薬学部を卒業して国家試験に合格することがゴールではありません。
新薬の登場やガイドラインの改正など、今までの知識が通用しなくなる場面もしばしば経験することになるでしょう。
ドラッグストアなどに勤める場合は、医薬品だけではなく栄養補助食品や衛生用品など、幅広い知識が求められます。
もともと理系分野が好きで探究心のある人なら、勉強を楽しめるでしょう。
2-3.責任感が強い人
責任感をもって仕事に取り組める人は、薬剤師に向いているといえます。薬剤師は経験値にかかわらず、現場に出れば薬のプロとして扱われるためです。
患者さまの命にかかわる仕事に従事しているという自覚をもち、患者さまの信頼にこたえようとする姿勢が大切です。ほかの医療従事者に対しても、薬学の専門家として責任と自信をもって連携することが求められています。
薬剤師として現場に出るのであれば、プロとしての自覚と責任をもって仕事に取り組むことが重要です。
2-4.さまざまな職種の人とコミュニケーションがとれる人
さまざまな職種の人と円滑にコミュニケーションがとれる人も、薬剤師として重宝されるでしょう。
チーム医療が重要視されており、以前と比較して薬剤師以外の医療関係者と連携して医療を提供する機会が増えているのです。
在宅医療が普及しはじめている近年では、医師への疑義照会だけでなく、ケアマネージャーやヘルパーとの情報共有も業務の一つになっています。
医療従事者だけでなく、行政などとも連携して患者さまをサポートすることもあるのです。
コミュニケーションをとるのが得意な人や好きな人は、薬剤師に向いている要素を持ち合わせているといえます。
3.かかりつけ薬剤師はより幅広い対応が必要
かかりつけ薬剤師になると、より幅広い対応が必要になります。
かかりつけ薬剤師制度は、患者さまの薬に関する情報を一元管理し、患者さまが正しく安全に薬を使用できているかを一つの薬局で継続的にチェックするための制度です。特定の患者さまに対して担当者としてかかわり、患者さまの生活を医療という立場からより深く支える存在になります。
患者さまが薬を正しく安全に使用できるようサポートするのはもちろんのこと、ライフスタイルや背景にも気を配った接し方や医療サービスの提案が大切です。薬物治療以外の選択肢についても知っておく必要があるでしょう。
薬局にはかかりつけ薬剤師という制度があり、患者さまとより深くかかわる機会が増えることを理解しておきましょう。
かかりつけ薬剤師についてより深く知りたい方は、関連記事もご覧ください。
4.職場によって求められることが異なる
同じ薬剤師でも、現場によって求められるスキルや能力が異なる部分もあります。病院と薬局、ドラッグストアでは患者さまの病状や必要とされている役割が変わってくるためです。
例えば病院薬剤師は、一つの物事を深く掘り下げる場面が出てくるでしょう。大学病院では希少疾患や治療が困難な患者さまも多く、より専門的な深い知識が求められるためです。ほかの医療従事者とコミュニケーションをとる機会も多くあります。
薬局では、他の薬剤師や調剤事務の方との協調性が必要です。薬局は小規模な職場で一つのチームとして業務を遂行するためです。スムーズに仕事を進めるためには、スタッフ間での連携が必要不可欠といえます。
ドラッグストアでは、一般の方に対するコミュニケーション能力がより重視されるでしょう。医療について深い知識をもたないお客さんと接する機会が多くあるので、会話を通して患者さまの状態をできる限り正確にヒアリングすることが求められます。
市販薬は患者さまの判断で購入されて使用されるので、薬剤師が適切に情報提供やアドバイスすることが重要なのです。
どの現場でも薬学の知識は当然必要ですが、求められる細かなスキルは現場によって異なることを理解しておきましょう。
5.今の仕事・職場が向いていないと感じたら
仕事内容や職場が自分に合っていないと感じている場合は、一つの選択肢として転職を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
病院から薬局に転職したり、MRなど薬剤師の資格を生かした他職種で経験を積んだりすることで、自分にはどのような仕事が適しているのかがわかってくることでしょう。
薬剤師の資格を生かして転職したい場合は、ぜひ一度「マイナビ薬剤師」にご相談ください。薬剤師専門のキャリアアドバイザーが、転職活動を徹底的にサポートいたします。
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6.まとめ
薬剤師の仕事には、正確さや薬に関する専門知識、患者さまやほかの医療従事者とのコミュニケーションなど、さまざまなスキルが求められます。
細かい作業が好きな人や探究心がある人、人とかかわることが好きな人には楽しく感じられるでしょう。一方、「自分には向いていない」と感じる人がいるのも事実です。
今の仕事や職場が自分に合わないと感じている人は、転職を検討するのも選択肢の一つです。薬剤師の資格を生かして転職したい場合は、「マイナビ薬剤師」をぜひご活用ください。
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