薬剤師が地方で働くメリットとデメリットを紹介!

薬剤師が地方で働くメリットとデメリットを紹介!薬剤師は他の業種と比べて、年収が高く、待遇が良いイメージがあります。

実際に政府の統計調査を見ても、薬剤師の平均年収は、年度によって変動はあるものの、平均540万円前後と高めです。

参照元:厚生労働省/令和元年賃金構造基本統計調査

一般的な職業であれば、地方より都市部の方が高収入なイメージがありますが、薬剤師の場合はその逆で、地方の方が高い傾向があるようです。

ここでは、なぜ地方の薬剤師の方が、年収が高いのかについて考え、地方で働くメリット・デメリットとあわせて詳しく解説します。

1. 地方で働く薬剤師は年収が高い?

全国で働く薬剤師の平均年収は平成2020年度の令和元年賃金構造基本統計調査によると、548.3万円。

男女別・年齢別でみてみると、男女とも20代は300万~400万円ですが、年代が上がるごとに収入も上昇し、40代になると男性は700万円台、女性は600万円台にまでアップしています。

一般的な職業で考えると、都市部より地方の会社の方が、給料は低いイメージがありますが、薬剤師の場合は様子が違うようです。

実際、都道府県別の薬剤師年収ランキングを見てみると、静岡県が最も高い698.6万円、続いて2位長野県、3位高知県、4位島根県上位9位まで600万円台が続きます。

一方、20位の東京都では553.5万円、19位の大阪府で558.8万円と、地方に比べて年収が低いことがわかります。

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2. 地方で働く薬剤師の年収が高い理由

データからも読み取れるように、都市部に比べ地方で働く薬剤師の方が、年収が高い傾向にあることがわかります。

なぜ、このような現象が起きるのでしょうか。次に地方の薬剤師の年収が高くなる理由について考えてみます。

2-1. 薬剤師の数が不足している

地方の薬剤師の年収が高い理由として、薬剤師不足が挙げられます。

どの職業でも同様のことがいえますが、地方は交通の便が悪く、店舗や病院の数も少ないなどの理由から人材が都市部に流れる傾向にあります。

また、地方には、薬剤師の資格を持っている人が圧倒的に少なく、1人に対する業務の負担が大きくなることも、薬剤師不足を引き起こす大きな要因になっていると考えられます。

地方の薬局は薬剤師を確保するために、年収を高めに設定し、待遇を良くする必要があるのです。

もちろん、地方であっても薬剤師不足が生じていない地域であれば、その分年収は低めになる可能性があります。

2-2. 地方の薬局や病院は売上が良い場合がある

地方の薬局や病院は売上が良い場合がある

地方の病院は、都市部よりも地域に密着している傾向にあります。

その分、患者さまとの関わりが強くなり、人気のある病院に患者さまが集中しやすくなり、その病院の門前薬局の売上も、必然的に上がりやすくなります。

売上が上がれば、薬剤師の収入にも反映されるのです。

3. 薬剤師が地方で働くメリット

薬剤師が地方で働く、最も大きなメリットは「収入が高いこと」といえますが、その他にもさまざまなメリットがあるようです。どのようなものがあるのか、順番に見ていきましょう。

3-1. 待遇が良い

地方の薬局は都市部よりも、待遇が良い傾向があります。

給料面が良いだけでなく、引っ越し費用の補助や家賃の全額負担、社宅の相談にのってくれる薬局も多くあるようです。

3-2. アットホームな職場が多い

地方の薬局は患者さんとの関わりが強いため、アットホームな雰囲気の中で働けるメリットがあります。

交通機関が充実していない地方では、在宅医療のニーズが高く、薬や健康について知識のある薬剤師は重宝されます。

3-3. 資産形成がしやすい

年収が高く、物価は低い地方で働くことで、資産形成がしやすくなります。

地方によっては移住支援金を出してくれる自治体も多く、移住した後も生活費が抑えやすいメリットがあります。

3-4. 自然豊かな生活ができる

都会の喧騒から離れ、自然豊かな環境に触れることで、ストレスから解放され、精神面にも良い影響があるでしょう。

サイクリングや釣り、天体観測など地方でしか味わえない趣味を満喫できるのも魅力です。

平日は仕事、土日は趣味と、ワークライフバランスを取りながら、プライベートを充実できるのも、地方で働くメリットといえるでしょう。

4. 薬剤師が地方で働くデメリット

薬剤師が地方で働くことは、メリットばかりではありません。地方ならではのデメリットもそれなりにあるようです。

どのようなデメリットがあるのか、見ていきましょう。

4-1. 慣れるまでに苦労する

地方の環境に慣れるまでに時間がかかるのもデメリットのひとつです。

都市部のように情報が多くない中で、その地域独特の習慣や行事、人間関係などがあります。

そういった生活に馴染めず、悩む人は少なくありません。

4-2. 交通の便が悪い

地方は交通の便が悪く、電車の本数も少ないため、車を使っての移動が多くなります。

都市部のように徒歩や自転車で行ける距離にスーパーや病院があるとは限りませんし、娯楽施設もないことがほとんどです。

少し歩けばコンビニスストアがある生活を送ってきた人にとっては、辛い環境といえます。

4-3. キャリアアップがしにくい

都市部の薬局では、スキルや知識を学べる研修制度や勉強会が設けられるなど、職場の教育体制が充実しているところが多くありますが、地方の薬局はそのような教育体制が十分ではなく、キャリアアップがしにくい側面があります。

また、地方ではもともと薬剤師が少ないこともあり、お互いの競争意識が低くなりがちで、スキルが向上しにくい面もあります。

4-4. 人間関係が煩わしい

プライベートを重視する傾向にある都市部に比べ、地方では人と人との関わりが濃密で、人間関係が複雑になりやすくなります。

ご近所との付き合いが深まることで、困ったときに助けてもらえるなどのメリットはありますが、どこまで深く付き合えば良いのか、その按排(あんばい)に悩むことも多いでしょう。

慣れるまで、人間関係が煩わしく感じることも少なくないようです。

5. 地方に就職する前に

単に高収入だからという理由で、安易に地方に就職するのは早計かもしれません。

就職しようと考えている地域の情報を十分に把握していないと、実際に働き出したとき、理想と現実のギャップで後悔をしてしまうかもしれません。

自分に合った職場環境で働くためにも、事前準備はとても重要です。

5-1. 派遣薬剤師として働いてみる

正社員としてではなく、まずは派遣薬剤師として働くことから始めてみるのも良い方法といえるでしょう。

地方で働くことが自分に合っているか否かを判断する有効な手段になります。

派遣薬剤師は正社員として働くよりも高収入になるケースがありますし、就業については契約により明確に定められているため、無理な働き方を強いられることもありません。

5-2. 事前調査をしっかりする

事前調査をしっかりする

地方で働く前に、職場や周囲の環境の様子を事前に調べることが大切です。

交通機関の状況や近隣にスーパーや役所などの施設があるかなど、できるだけ詳しく確認しておくことが重要です。

6. まとめ

都市部と比べ、地方の薬剤師の年収は高い傾向にあります。

ライフワークバランスを保ちながら、高収入を得られる地方での仕事に魅力を感じている方も多いのではないでしょうか。

ただし、給料が高いからといって、見知らぬ土地にいきなり就職するのも不安でしょう。

もし、あなたが地方の薬局に就職を考えているのであれば、転職エージェントを利用してみてはいかがでしょうか。

薬剤師専門の転職エージェントである「マイナビ薬剤師」では、薬剤師専門のキャリアアドバイザーが、あなたが地方でどのような働き方をしたいのか、何を大切にしているのかを詳しくヒアリングし、適切なアドバイスをしながら転職をサポートしてくれます。

また地方の薬剤師の求人情報は、その企業の基本情報や評判、雰囲気、そして地域の地理情報まで一元管理をしていますから、あなたに合った地方の転職先が効率よく見つかることでしょう。

薬剤師の地方の転職が少しでも気になったら、まずはマイナビ薬剤師に無料登録をして、薬剤師専門のキャリアアドバイザーにご相談下さい。

この記事の著者

メディカルライター

山原 佳代

大学卒業後、医療機器メーカーに就職。その後、介護企業、広告代理店等を経てライターとして独立。
医療、ヘルスケア関連の広告物やメディアの記事執筆、ドクターへの取材、薬機法を考慮したコピーライティングを中心に活動している。

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