薬剤師の転職で自分に合った求人の探し方とは?知っておくべきコツやポイントを紹介
薬剤は転職しやすい職種だといわれていますが、自分に合った求人・職場はなかなか見つかりません。
仕事内容や給与、勤務形態などの希望を満たす求人を探すには、コツやポイントを押さえて転職活動をおこなう必要があります。
ここでは、薬剤師の転職で自分に合った求人の探し方について解説します。
目次
1.薬剤師の転職の現状とは
薬剤師が転職を考えるには、まずは転職の現状を知っておく必要があります。
薬剤師は「転職をしやすい職業」というイメージがありますが、薬剤師の転職市場は日々変化しています。
薬剤師の転職の現状について、詳しく解説します。
1-1.有効求人倍率の変化
薬剤師の有効求人倍率(有効求職者数に対する有効求人数の割合)は、ほかの職業に比べて高い傾向にあります。
そのため、薬剤師は就職先の選択肢が多い職業といえるでしょう。以下は職業計と医師・薬剤師などの有効求人倍率を比較した表です。
年月 | 職業計 | 医師・薬剤師など |
---|---|---|
2019年12月 | 1.53 | 3.73 |
2020年12月 | 1.03 | 2.11 |
2021年12月 | 1.14 | 1.98 |
2022年11月 | 1.27 | 2.18 |
2019年(令和元年)に3.73倍だった医師・薬剤師などの求人倍率は、2022年(令和4年)には2.18倍まで低下しています。
転職者に有利な状況は続いていますが、以前に比べて「転職がしにくくなった」と感じる方もいるかもしれません。
参照元:厚生労働省/一般職業紹介状況(令和元年12月分及び令和元年分)
厚生労働省/一般職業紹介状況(令和2年12月分及び令和2年分)について
厚生労働省/一般職業紹介状況(令和3年12月分及び令和3年分)について
厚生労働省/一般職業紹介状況(令和4年11月分)について
1-2.薬剤師は転職しやすい?
薬剤師は、「転職しやすい職業」といわれることがあります。
その理由の一つとして薬剤師の主な就業先である薬局、ドラッグストア、病院などが全国に存在することが挙げられます。これは薬剤師が活躍できる場が多いことを意味しています。
実際に、転職した薬剤師の方に話を聞いてみると、「たまたま目に入った求人広告の会社を受けたら内定した」という人も少なくありません。地域にもよりますが、薬剤師は比較的転職しやすい職業といえます。
2.薬剤師が転職を考える理由にはどんなものがある?
薬剤師が転職を考えるには、どのような理由があるのでしょうか
自分に合わないと転職をしてもまた同じような理由で退職してしまわないよう、転職のきっかけとなるポイントをしっかり押さえておきましょう。
薬剤師が転職を考える理由は、以下の原因が挙げられます。
- 人間関係のトラブル
- 給与や勤務形態
- 業務ミスが多い体制への不満
- 自己研鑽や研修への参加がつらい
- イメージしていた仕事と違った
詳しくは下記の「転職理由」に関する関連記事をご覧ください。
3.自分に合った求人・職場を見つけるためのコツ
自分にあった求人・職場を見つけるには、以下のポイントを押さえておきましょう。
- ライフスタイルに合った雇用形態
- 複数の求人媒体を利用する
- 希望条件に優先順位をつける
- キャリアプランの全体像を考えておく
それぞれのポイントについて、さらに詳しく解説します。
3-1.雇用形態を把握しておく
ここ数年はライフスタイルの多様化により、さまざまな雇用形態を選択できるようになりました。希望する給与や就業時間に合った雇用形態を選択してください。
3-1-1.正社員・準社員
正社員は安定した給与が見込める勤務形態です。社会保険に加入できる会社がほとんどなので、健康保険や雇用保険なども利用できます。
しかし、正社員はフルタイム勤務のため、子育て中の方やプライベートの時間を大切にしたいと考える方にとっては働きにくいと感じる場合もあるかもしれません。
また、「準社員」という働き方もあります。時短勤務を選択できたり、年間公休数が増えたりといったメリットがあります。
正社員よりも給与は少なくなりますが、よりプライベートを充実させたい方に向いています。
準社員は会社が独自に設定している雇用形態なので、すべての会社で選択できないことには注意が必要です。
詳しくは下記の「準社員」に関する関連記事をご覧ください。
3-1-2.派遣
派遣勤務は、派遣会社に所属して派遣先の会社で勤務する雇用形態です。
病院や診療所への薬剤師の派遣は禁止されているため、ドラッグストアや調剤薬局での勤務が基本になります。
派遣勤務は勤務日や勤務時間、働く期間などを自由に決めやすく、ライフスタイルに合った働き方を選べるメリットがあります。
また、一般的なパートやアルバイトよりも給与が高く設定されている案件も多いことも特徴です。派遣勤務は勤務地や働く期間が限定されており、長期間の勤務には向いていません。
詳しくは下記の「派遣薬剤師」に関する関連記事をご覧ください。
3-1-3.業務委託
業務委託は個人事業主として、各会社と業務委託契約を結んで働く雇用形態です。
勤務の自由度が高く、自分が活かしたいスキルを発揮できることがメリットです。
ただし、業務委託は労災や有給休暇がないため、リスクは自己責任で対応する必要があります。
また、薬学などの知識だけでなく、案件を獲得するための営業ノウハウも必要になります。
詳しくは下記の「業務委託」に関する関連記事をご覧ください。
3-1-4.パート・アルバイト
パートやアルバイト勤務は、勤務地や勤務時間などを自由に選びやすい勤務形態です。
子育て中の方やダブルワークをしたい方に向いています。
ただし、会社の都合による雇用が不安定な面があるでしょう。
また、 薬剤師としてのキャリアアップや福利厚生面が正社員と比べると不利な面があるということも理解しておく必要があります。
詳しくは下記の「パート薬剤師」に関する関連記事をご覧ください。
3-2.さまざまな媒体で求人情報を収集する
求人情報を収集するときに注意したいポイントは、その求人情報をどのような経路で入手するか、ということです。
また、一つの媒体から情報を収集するのではなく、さまざまな媒体で求人情報を収集することも重要です。
現在では、インターネットの求人サイトを利用して転職をする方も多いです。
手軽に求人情報にアクセスできますし、求人サイトも増えているため、求人情報探しにそれほど手間がかかりません。
さらに、勤務地の地域や勤務形態などを指定しない、もしくは検索条件を広範囲に設定することで、より多くの情報を得ることができます。
このような手軽さが人気なため、求人情報の収集をインターネットのみでおこなっている方は少なくありません。
しかし、特定の勤務地を希望している、特に重要視している条件がある、などの場合には、インターネットの求人情報だけでは十分な情報が得られないケースもあります。
また、インターネットに求人を出していない薬局やドラッグストア、病院は意外と多いもの。このような求人ほど待遇や条件が自分に合うケース、いわゆるお宝求人が埋もれていることもめずらしくありません。
このように埋もれている求人情報を見逃さないためにも、多くの経路から情報を仕入れることが大切です。
具体的に、薬剤師が求人情報を仕入れるには以下のような経路が考えられます。
- マイナビ薬剤師などの人材紹介会社
- 薬剤師専門の転職情報サイト
- 薬剤師専門の派遣会社
- 新聞、雑誌などの求人広告
- 自分が知っている薬局の採用情報
- 知人、学校からの紹介
- ハローワーク
一般的には、上記で紹介した転職経路のうち、3個以上を組み合わせて求人情報を収集するのが理想的といわれています。
しかし、経路によっては登録などの手間がかかる、情報収集する時間や応募する時間が限られている、など面倒や不便を感じるものも。
転職のためにあまり時間をかけられない、自分で調べるのが得意ではない、という方は、転職支援サービスを併用して求人案件を探す手段が有効です。
3-3.希望条件に優先順位をつける
求人情報をある程度収集した後は、その中からよりよい求人をいくつかピックアップし、問い合わせや応募をすることになります。
特に魅力的な条件の求人を見ると、よく考えずに応募したくなるものですが、ここで焦って応募することはあまりおすすめできません。
可能な限り、ある程度求人情報を収集したところで、いったん求人情報から離れ、自分のしたい働き方を具体的にイメージする時間を持ちましょう。
魅力的な求人は多くの人が応募するため競争が激しくなりやすく、また、採用されたとしても必ずしも自分に合っているとは限りません。
転職後に後悔をしないためにも自分の希望する働き方、条件に優先順位をつける時間を持ちましょう。
3-4.自分のキャリアプランを立てておく
自分に合った求人・職場を探すには、事前にキャリアプランを考えておくことが重要です。
キャリアプランは「これまでのキャリアを客観的に見直す」「これからのキャリアを考える」の2通りの視点で立案します。
「現状を変えたい」「将来性のある職場で働きたい」と考えるのなら、現状の問題点や自分の特性と向き合い、足りないスキルや成長したいポイントを見つめなおす必要があります。
また、薬剤師としてのキャリアアップを目指す転職も大切ですが、家庭や子育てを重視したキャリアも考えておきましょう。
4.転職を成功させるためのポイント
条件の良い求人案件だけに飛びつくだけでは、転職を成功させることはできません。
転職後にどんな仕事をしたいのか、どのような条件なら働きやすいのか事前に調べておく必要があります。
4-1.転職する目的を明確化する
転職をするということは、現在の職場になんらかの不満があるはずです。
しかし、不満があるという理由だけで転職をしてしまうと、新しい職場で同じような不満を抱えたときに転職を繰り返す恐れがあります。
そのため、新しい職場に何を求めるのか「転職をする目的」をしっかりと明確化しておきましょう。
給与や勤務形態、人間関係など転職をする目的はさまざまですが、すべての希望が叶うわけではありません。
「絶対に外せない条件」と「妥協できる条件」をすべて書き出して整理することが自分に合った「転職目的の明確化」には欠かせません。
4-2.自分の市場価値を把握しておく
求人に応募しても、採用するかを決定するのは会社です。
会社にとって市場価値の高い人材が採用されやすくなります。
自分の経験を棚卸して、例えば管理薬剤師の経験や認定薬剤師などの資格の有無、コミュニケーションスキルや調剤のスピードや正確性など、薬剤師としての市場価値を把握しておくと、自分に合った求人を探すことができます。
特に給与や福利厚生などが優遇された求人は、多くの薬剤師が応募します。会社から選ばれる存在となるよう、自分の市場価値の見直しをして、アピールできるようにしておきましょう。
4-3.職場の雰囲気を調べておく
仕事をするうえで「職場の雰囲気」はとても重要です。人間関係が良くない職場は業務に支障を与え、さらに精神的なストレスが溜まってしまいます。転職先の職場の雰囲気はできる限り調べておきましょう。
職場の雰囲気を調べるには、以下の方法が有効です。
- 会社のホームページやブログを閲覧する
- 過去に事件や問題を起こしていないか調べる
- 知り合いの薬剤師に聞く
- 転職エージェントの担当者に聞く
その職場に勤めていた知り合いがいれば職場の雰囲気を聞くことができますが、都合よく知り合いがいるとは限りません。
多数の転職案件を扱う転職エージェントの担当者に職場の雰囲気を聞いてみる方法も有効な手段です。
4-4.転職エージェントを活用する
転職を成功させるには、転職エージェントを活用してみましょう。
在職中の転職活動は仕事をしながら転職情報を集める必要があります。
仕事の休憩中にスマホで求人情報を調べたり、電話対応をしたりすると退職希望があることを知られてしまう恐れもあります。
転職エージェントは在職中で情報収集の時間のない状況でも、自分に合った最新の求人情報を担当者が調査してくれます。
給与や勤務形態など交渉も転職エージェントの担当者が代行してくれるので、面接をして「やっぱり条件が合わなかった」というトラブルを避けることができます。
5.転職を後悔しないために気をつけるべきこと
転職しやすいといわれる薬剤師であっても、よく聞いてみると「転職に失敗した」「転職して後悔している」と感じた人は少なくないようです。
就職先に対する事前確認が不十分であったために、転職後の満足度が下がるケースはめずらしくありません。
転職後に後悔したという人のうち、その理由に「転職先が自分に合っていなかった」ということを挙げる人は多いです。
これは、転職先の条件が著しく悪いということではなく、単純に「自分に合っていなかった」ということ。
つまり、転職を後悔しないためには、自分に合った職場なのかを事前に見極めておくことが重要です。
その内容は、職場の運営方針や細かい業務の進め方、人間関係や昇給昇格の制度など多岐にわたりますが、そのいずれも通常は求人情報には掲載されていないものであることが多いのです。
大切なのは社風が「自分に合っているか」を意識した転職活動 であり、どんなにいい求人、いい職場でも、自分に合っていなければ、その転職に満足することはできないでしょう。
このような転職後の後悔をしないためには、自分に合った転職先を選ぶこと。そのために必要なことは、求人を見るときに、経営方針や社風などが自分に合っているかどうかを常に意識することです。
反対に、年収や勤務地などは自分の希望する条件とは違うけれど、求人から明るい雰囲気や患者さんを大切に思っていることが伝わってくるなど、自分に合っていると感じられる求人が出てくることもあります。
複数の求人で迷った場合、理性的な判断で一般的に見て条件がいい求人を選びがちですが、結果的に社風などが自分に合っていると思うポイントがある求人を選んだ方がよかったというケースも多いものです。
6.薬剤師の転職ならマイナビ薬剤師を利用しよう
転職をするなら、自分ひとりで転職活動するよりも転職エージェントの「マイナビ薬剤師」の利用をおすすめします。
マイナビ薬剤師は全国14か所に拠点があり、訪問できない方には、無料Web相談会や電話やメールにも対応していますので、はじめて転職をする方でも安心して転職活動ができるようサポートします。
6-1.登録から活動するまでの流れ
マイナビ薬剤師は、以下の6ステップで転職活動を進めていきます。
- 無料お申込み
- 面談(キャリアカウンセリング)(全国14拠点または無料WebB相談会など)
- 求人のご紹介
- 応募・日程調整
- 面接(同行)・見学
- 入社・内定
お申込みは「転職サポートに申し込む(無料)」からプロフィールや希望条件など簡単な項目を入力します。
その後の面談は各拠点の個別面談ルームでおこないますが、来場が難しい場合は無料Web相談会や電話、メールでの対応も可能です。
詳しい希望を伺った後、求人案件を調査して希望に合った求人案件をご紹介します。
また、ご要望に応じて応募書類添削や模擬面接、面接日の日程調整や追加の求人情報の提供サポートなどもおこない、自分に合った転職を最後までサポートします。
6-2.利用するメリット
次に、マイナビ薬剤師を利用するメリットを紹介します。
6-2-1.メリット1
自分に合った求人先を見つけるために「求人情報の読み方」からレクチャーしてくれます。
転職活動に慣れていない方は、何を優先し、どのような求人を選んだら希望の転職を叶えられるか、なかなか判断できません。
マイナビ薬剤師では、どこに注目して求人情報を読むべきか、自分に合った求人情報を見つけるためのポイントを薬剤師専門のキャリアアドバイザーがわかりやすくレクチャーすることで、自分に合った求人を見つける目が養われます。
6-2-2.メリット2
自分に合った会社に入るために応募書類の添削と模擬面接の個別でサポートをしてくれます。
マイナビ薬剤師の応募書類の添削は、薬剤師専門のキャリアアドバイザーによる個別面談で聞き取った情報を踏まえてアピールできるポイント、正しい書き方を具体的にアドバイスします。
また、模擬面接では、自分に合った会社がいま、求める人材ニーズを踏まえてウイークポイントを明確にし、具体的に答え方のポイントをアドバイスしてもらえます。
以上のような応募書類の添削と模擬面接の個別サポートを利用できるので、自分に合った求人先に入社できる可能性を高めます。
6-2-3.メリット3
あなたの希望に合った転職を実現するために最後までサポート
マイナビ薬剤師は求人情報を一度紹介したらそれで終わりではなく、入社したあとのアフターフォローまでサポートします。
薬剤師専門のキャリアアドバイザーがお話をうかがった上で、さまざまな条件や希望の優先順位を整理し、妥協すべき点・してはならない点などもアドバイスしながら、自分に合った求人先に入社できるように最後まで提案やサポートを続けます。
6-3.マイナビ薬剤師のQ&A
Q.無料転職・就職サポートとはなんですか?
薬剤師専門のキャリアアドバイザーが、希望条件などを伺い、ご希望にマッチした転職先をご紹介するサービスです。
さまざまなご要望をキャリアアドバイザーにお伝えください。あなたにぴったりな求人をご紹介いたします。
Q.マイナビ薬剤師はどうして無料なのですか?
「マイナビ薬剤師」は、医療機関や企業から支払われる「紹介手数料」によって運営されていますので、ご利用者からは、ご登録から転職・就職に至るまで、一切費用はいただきません。
もちろん、後から料金を請求することも一切ありませんので、どなたでも安心してご利用いただけるサービスです。
Q.非公開求人とはなんですか?
「マイナビ薬剤師」で取り扱っている求人のうち、35%前後(2023年3月時点)は「マイナビ薬剤師」サイト上からご覧いただくことができない「非公開求人」です。
非公開求人は、応募の殺到を避けるため、求人枠がすぐに埋まってしまうためといった理由でサイト上には公開していません。
非公開求人の詳細については、こちらをご覧ください。
マイナビ薬剤師で気になる疑問がある方は、こちらの「よくある質問」をご覧ください。
7.まとめ
薬剤師の転職は、自分に合った求人・職場を見つけることが重要です。なぜ転職したいのかの目的を明確にして、自分の特性や希望する条件・キャリアを踏まえて自分に合った雇用形態の求人を探しましょう。
マイナビ薬剤師では、薬剤師専門のキャリアアドバイザーがあなたの希望に合った仕事が見つかるよう、全力でサポートします。
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