登録販売者のよくある失敗談を紹介!転職の際のポイントについても解説

登録販売者のよくある失敗談を紹介!転職の際のポイントについても解説

登録販売者の資格を取得して、実際に仕事に就いてみると、思ってもいなかったような失敗を犯してしまうことも少なくありません。失敗の多くは、登録販売者としての経験不足や勉強不足から起こるものです。

ここでは、登録販売者のよくある失敗談とそれを防ぐための方法を紹介するとともに、失敗から自信を失って転職を考えざるを得なくなったとき、転職を成功させるためのポイントついても解説します。

1.登録販売者の業務中によくある失敗談

登録販売者が業務中に起こしがちな失敗には、どのようなことがあるのでしょうか。ここでは、よくある失敗談として3つのタイプを取り上げます。

1-1.的外れな回答をしてしまった

登録販売者が業務中に起こす失敗として、特に経験が浅い人に多く見られるのが、お客様からの相談や質問に対して的外れな回答をしてしまうことです。

取り扱っている医薬品などについての知識不足だったり、相談や質問の内容をきちんと把握できていなかったりするため、お客様が求めていることとは違う回答や中途半端な回答をしてしまうのです。

1-2.類似製品の違いを説明できなかった

市販薬の中には、同じような効き目のものが各社から販売されていて、利用する側にとっては違いがよくわからず、自分の症状にはどの薬が合っているのかを判断しにくい場合もあります。

そんなとき、お客様から類似する製品の違いについて聞かれることがありますが、薬に含まれる成分の知識は持っていても、それだけでは、製品としての違いをうまく説明できなかったという失敗も少なくないようです。場合によっては、お客様の健康にも影響しかねないため注意しなければなりません。

1-3.そもそも接客業が得意ではなかった

登録販売者の主な業務は、お客様からの相談や質問に対応し、それぞれのお客様に合った医薬品を紹介して販売することです。
つまり、登録販売者は接客業なのです。接客をせずに登録販売者の資格を活かすことができる職場もありますが、接客が苦手な人は基本的に登録販売者向きとは言えないかもしれません。

接客が苦手な人は、せっかく登録販売者の資格を取得したものの、実際に働いてみたら接客がうまくできず、失敗を重ねてつらい思いをすることもあります。

2.失敗を防ぐためにできること

以上のような失敗を起こさないようにするには、日ごろからどのようなことに心がけておくべきなのでしょうか。

2-1.よくある質問に対する回答を事前に準備しておく

第2類医薬品、第3類医薬品は、販売する際に情報を提供する義務はありませんが、お客様から相談や質問があった際には情報の提供が必須です。そのため、薬剤師が不在のときでも販売を可能にするために、専門知識を持った登録販売者が置かれています。

登録販売者はお客様からの相談、質問に対して、間違いのない、適切な回答をしなければなりません。そこで、よくある質問に対してあらかじめ想定問答集を作成するなどして事前に回答を準備しておけば、的外れな回答をしたり、回答に詰まったりすることはなくなります。

2-2.不明点はすぐに上司に尋ねる

わからないことがあったら、自分だけでなんとかしようとせずに、すぐに上司に尋ねて適切に対応することが大切です。
お客様を待たせるのは失礼に当たりますし、きちんとした説明や回答ができないと、お客様からの信用を失うことにもつながりかねません。もちろん、経験や勉強を重ね、登録販売者としての知識の充実に努めることが大切なのは言うまでもないでしょう。

2-3.常に情報収集し、最新の情報にアップデートする

医薬品の開発は日進月歩で、日々、新たな医薬品がドラッグストアや薬局の店頭に並びます。また、ドラッグストアでは医薬品以外にも取り扱う商品が多く、商品の入れ替えなどもよく行われます。
したがって、お客様からの相談や医薬品・商品の問い合わせに適切に応えるためには、常に情報収集に心がけ、最新の情報にアップデートしておく必要があります。

3.失敗続きで自信がなくなった時は転職という選択肢も

失敗が続くと、登録販売者として働くことへの自信がなくなったり、そもそも登録販売者が自分にとって適職なのかと、疑問に思ったりするものです。そういった状況にあっても、経験や勉強を重ねることによって失敗を克服し、登録販売者として成長していこうと努力することが大切です。

しかし、どうしても今の職場で登録販売者として働き続ける自信が持てなくなった場合は、転職するという選択肢も検討してみましょう。
改めて「自分は登録販売者としてどのようなことがしたいのか」「どのように登録販売者としてのキャリアを築いていきたいのか」といったことを見つめ直すいいチャンスにもなるはずです。

4.登録販売者の転職での失敗要因

「転職活動がうまくいかない」「転職には成功したものの、転職前のイメージとの違いがあって後悔してしまった」登録販売者の転職では、こうした声もよく聞かれるものです。
ここでは、登録販売者がなぜこうした失敗に陥ってしまうのか、その要因について見ていきましょう。

4-1.雇用条件のみで転職先を判断してしまった

登録販売者に限らず、転職先探しの際は、つい収入や休暇・休日といった雇用条件に目が向きがちです。
しかし、雇用条件がいいからといって、短絡的に転職先を決めるのは考えものです。そうしないと、たとえ給料が高くても思ったような働き方ができず、結局、また転職を考えざるを得なくなるといった結果になるのです。

4-2.キャリアアップを見据えていなかった

登録販売者としてどのようにキャリアアップを図っていきたいのかが明確でなく、前の職場が合わなかったからといった消極的な理由で転職しようとしても、転職活動の基本的な姿勢があいまいになってしまいます。

そうした姿勢で面接をしても、転職先が採用したいと思わせる志望動機や一緒に働きたいと思わせるスキルや人柄を伝える自己PRができずに残念な結果につながってしまいます。

4-3.管理者要件をアピールできなかった

登録販売者の中途採用では、採用基準として「管理者要件」を満たしているかどうかを重視する企業も多いようです。2015年の登録販売者制度の改正によって、学歴・実務経験に関する登録販売者試験の受験資格が廃止されました。これに伴い知識や経験が浅い登録販売者が増えることになるため、管理者要件が設けられたのです。

これまでは直近5年間で「2年以上」の実務経験が必須とされてきましたが、2023年の改正により、従事期間が「1年以上」に緩和されました。

現在の制度では、管理者として働くには、以下のいずれかの要件を満たす必要があるとされています。

  1. 直近5年間で通算2年以上の実務経験がある。
  2. 直近5年間で通算1年以上の実務経験があり、継続研修・追加研修を修了している。
  3. 通算1年以上の実務経験があり、過去に店舗管理者または区域管理者として業務に従事した経験がある。

参照元:厚生労働省/医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則の一部を改正する省令の施行等について

従事期間は月単位で計算し、合計1920時間以上の実務経験が必要とされています。

管理者として働くことができる人は転職市場での価値が高いことから、転職が決まりやすいと言われています。せっかく管理者要件を満たしているのに、職務経歴書や面接でアピールできなければ、転職活動上、大きなマイナスとなってしまうのです。

以下のページで、管理者とは何か、また管理者になるメリットやなるための条件について詳しく解説しています。合わせてご覧ください。

4-4.面接の受け答えが適切でなかった

面接は、転職の理由やその企業を志望した動機、これからの登録販売者としてのキャリアビジョンなどをアピールする場です。しかし、面接対策を十分にせずに受け答えに詰まってしまったり、逆質問に「特にありません」と答えてアピールのチャンスを逃してしまったりするなど、最終段階の面接で転職活動につまずいてしまうケースも少なくありません。

5.登録販売者が転職の際に押さえるべきポイント

登録販売者が転職を成功させるためには、以下のようなポイントを押さえておく必要があります。

5-1.登録販売者資格を活用できる仕事を事前にチェックする

登録販売者が転職活動を行うにあたって重要なのは、登録販売者の資格を活用できる仕事にはどのようなものがあるのかをチェックしておくことです。
ドラッグストアや薬局では品出しやレジ打ちなどの業務が多く、なかなか登録販売者の資格を活かした業務に携われないという声もよく聞かれます。

しかし、医薬品の販売以外にも、登録販売者の経験や知識を活かせる仕事はあります。例えば、製薬会社などの営業職は、自社製品について説明する必要があるので、薬に関する基本的な知識がある登録販売者は歓迎されます。
最近はインターネットで一般用医薬品を販売する会社も増えており、オペレーターとして登録販売者の資格を持っている人への需要が高まりつつあります。さらには、介護施設などにおいても、利用者からの質問に対して、登録販売者の知識や経験を活かすことができます。

このように、登録販売者の資格を活用できる仕事はさまざまです。医薬品の販売に限らず、転職先選びの選択肢の幅を広げるといいでしょう。

5-2.実際の働き方をチェックする

転職したものの、実際に働きだしたら職場の雰囲気や働き方が合わず、「こんなはずでは……」という事態に陥るケースも少なくありません。そのため、登録販売者が転職をする際には、転職後、実際にどのような働き方になるのかをきちんと確認しておく必要があります。そうしないと、ミスマッチ転職になって、転職した意味がなくなってしまうからです。

転職先候補の職場を訪れてスタッフがどのように働いているかを実際にチェックしたり、現場のスタッフとの面談で質問をしたりするなど、さまざまな方法で働き方を確認することによって、転職後のズレをなくすことができます。

5-3.面接の受け答えについて準備しておく

面接の対応に失敗してしまうと、その場で応募者に対する評価が下がってしまう可能性があります。面接で質問される内容は、ある程度、想定することができますので、転職理由や志望動機などについて回答を準備し、本番に備えた練習をしておく必要があります。

面接の最後に「何か逆質問はありますか?」と聞かれることがありますが、逆質問は、面接を成功させる自己アピールの機会です。「特にありません」と答えてせっかくのチャンスをつぶすことなく、新たな職場でのスキルアップの意欲やモチベーションの高さを伝えるなど、効果的に活用したいものです。

「登録販売者の転職成功のコツや面接のポイント」を詳しく紹介していますので、合わせて参考にしてください。

6.まとめ

登録販売者の仕事は、高い接客スキルや医薬品についての知識が求められることから、特に経験が浅い人は失敗を繰り返すことも少なくありません。日々、経験や勉強を重ねて実力をつけていくことも大切ですが、どうしても自信が持てないようであれば、転職して新たな道へ進むのも選択肢の一つ。その際には、登録販売者の資格を十分に活用した働き方ができるよう、慎重な転職活動に心がける必要があります。

登録販売者が理想の職場への転職を成功させるために、転職エージェントを活用することをおすすめします。

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この記事の監修

ライター

齋藤 伸成

出版社勤務、編集プロダクション勤務を経て、2017年よりフリーランスのライター・編集者として活動。
30年にわたり、書籍編集、記事執筆などに携わる。主にビジネス分野(実務、就職・転職関連など)、医療・健康分野を得意とする。

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