薬剤師が転職する時期・タイミングは主に7つ!最適な転職期間とは?

薬剤師の中には数回にわたり転職を繰り返す方も少なくありません。

その転職時期は個人差があるとはいえ、一定の傾向がみられることをご存知でしょうか?

この記事では薬剤師の転職のタイミングを紹介するとともに、在職期間や、転職活動に要する期間についてご紹介します。

1.第二新卒としての転職について

第二新卒とは、学校を卒業してから1~3年で転職や就職を希望している若手の社会人のことです。

第二新卒は1年以上の社会経験が求められ、新卒者と中途採用で即戦力となり得る社会人との間に位置づけられています。

今までは、第二新卒を積極的に採用する企業が、近年増加傾向でした。

しかし、薬剤師全体の転職が売り手市場になってきている影響を受けて、第二新卒の採用ハードルも以前より上がっています。

さらに、他の経験者と同じフィールドで戦うことになるので、いかに自己PRや意気込みを面接の場でアピールできるかが大切になってきます。

1-1. 1年目、2年目以降は転職がしやすい傾向にある

薬剤師は調剤経験が1年以上、できれば2年以上あれば転職しやすい傾向にあります。その理由は、薬剤師に求められる一般的な調剤スキルと知識が身についているからです。

新卒の薬剤師を最初から教育するよりも、即戦力となる第二新卒を採用したい企業は多く存在します。

一方、30代・40代の経験豊富な薬剤師は、即戦力となりますが年収も高いので、コストパフォーマンスの良い第二新卒は非常に人気があります。
さらに、調剤経験1年以上が採用条件となっている企業も多数あるので、調剤経験があり柔軟性のある第二新卒は、まさに売り手市場なのです。

1-2. ただし、同じ職場で1年以上は経験を積もう

タイミングや転職時期も重要ですが、在籍期間も大切なファクターです。
就職や転職してから退職するまでの在職期間の長さは、転職時の採用に少なからず影響を与えます。

例えば「入社して3ヵ月程度ですぐに辞めてしまっている」「今までの職場はすべて1年未満で転職している」という場合には、採用担当者に「採用しても、すぐに会社を辞めてしまうのでは」「辛抱強さや適応能力に欠けているのではないか」と判断されかねません。

出産や介護など止むを得ない理由で転職する場合を除いて、現在の職場の嫌な部分が見えてもすぐに辞めることは得策とは言えません。
最低でも1年程度は留まり、現在の薬剤師の職場で経験を積む方が次の転職時にも有利にはたらきます。

ただし、どうしても精神的・体力的に厳しく、心身を害するほどであれば無理をせずに転職を検討するようにしてください。

2.薬剤師が転職を決意するタイミング

人生の節目を迎えて、心境が変化することによって転職をする方は多いと思います。そこで、代表的な節目ごとの転職の特徴やタイミングについて見てみましょう。

2-1. ライフスタイルの移り変わりによる転職

結婚・出産・育児・介護などライフイベントによって、ライフスタイルは大きく変化していきます。その都度、自分のライフプランを見つめ直し、適切な転職タイミングを計りましょう。

結婚

結婚後、家事や育児のために残業の少ない仕事を選ぶという方は少なくないでしょう。逆に、キャリア・給料アップが目指せる仕事に転職を志すということも、よくあることです。

これは、「絶対に今すぐ転職しなければならない」という理由ではないので、後輩の育成が進んだ頃や転職を進めやすい仕事の区切り・ボーナス後、求人が増えるタイミングでの転職がおすすめです。

出産や育児が落ち着いたとき

出産や育児で一度退職した方が、育児が落ち着いたタイミングで再就職を目指すケースです。
このような働き方の場合は、育児や家事に影響が出にくい、短時間の勤務から始めるのもいいでしょう。

高収入のフルタイム転職を目指す場合は、日々の生活との両立ができるようしっかりと家族で相談し、サポートしてもらえる環境を整えてから転職先を探してみてください。

キャリア形成後

一定のキャリアを積んだあと、さらなるステップアップを目指したい場合は、転職タイミングよりも「どこに転職するか」「何を目的に転職するのか」が重要です。

自分のキャリアを生かせる仕事を見つけるためにも、転職してもいいかもと思ったときにすぐ情報を集められる態勢を整えましょう。

転職によって理想的なキャリアデザインを実現するためには「積極的に薬剤師のスキルアップを支援してくれる体制が整った法人」がおすすめです。

家族の都合

転居や親の介護など、家族の都合で転職を迫られることもあるでしょう。

この場合、退職タイミングを調整するのは難しいかもしれませんが、自分や家族の生活に合っていて、自身のキャリアを生かせる就職先を慎重に探しましょう。

自分の中の優先順位だけでなく、自分や家族の生活を考慮していただける社風かどうかも考慮しないといけません。

そこで情報量が多く、家族都合の転職などさまざまな状況の転職を支援してきた薬剤師専門のキャリアアドバイザーに相談するのがおすすめです。

2-2. 心境の変化による転職

「違う仕事をしてみたい」「自分の新しい可能性を広げたい」「今の環境を変えたい」といった理由で転職される方も多いです。
このような転職の場合、今の職場に対する強いストレスなどの理由がなければ、有利に転職を進められる時期を見極めて動くのが得策です。

ただし、漫然と時期を待つのではなく、それまでに人材サービスに登録して情報収集をしたり、自分のキャリアを見つめ直したりしておくことが大切です。

転職のタイミングを見誤ることで、将来が大きく変化してしまう可能性もあります。安易に転職を進めるのではなく、自分にとって有利な転職ができるように計画を練りましょう。

また、そんなときは転職のプロであるマイナビ薬剤師のキャリアアドバイザーにあらかじめ相談しておき、日頃から今までとは違った仕事や新しい可能性を広げる求人情報をチェックしておくのがおすすめです。

手軽な情報収集から、個別のしっかりした相談までご要望に合った形でご活用いただけますので、まずは無料のキャリア相談へ!

3. 薬剤師が転職するのにベストな7つの時期とタイミング

一般的に転職しやすい時期はボーナス後、年度の切れ目などがありますが、薬剤師の場合には次に挙げる7つの転職タイミングがあります。

転職する時期を悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。それぞれの薬剤師の転職時期について、理由とメリットやデメリットをご説明していきます。

転職時期その1. 求人募集が出やすい時期

転職するには次の仕事を見つけやすいタイミングであることがベストです。

そのため、転職時期としては求人募集の多い時期がチャンスになります。特に薬剤師の募集が増えるのは12月のボーナス支給後の1月から3月です。通常では薬剤師の求人が出ない企業や病院から募集が出ることもあり、収入や待遇に納得のいく会社へ転職できる可能性もあります。

また、10月入社を前にした7月から9月も求人が出ることが多いタイミングではありますが、1月から3月に比べると求人数は多いとはいえません。
条件のよい薬剤師の転職を狙うならば、1月から3月に向けて転職活動をおこなうのがおすすめです。

ただし、求人情報が多いということは、この時期に転職を考える方も多くなるということです。特に好条件の募集枠は、高倍率になると考えた方がよいでしょう。

転職時期その2. ボーナス後のタイミング

「せっかく会社を辞めるならばボーナスをもらってからにしたい…」という思いは誰にでもあると思います。ボーナス支給は多くの場合で6月と12月のため、タイミングとしては7月と1月がボーナス後の転職時期になります。

ここで注意しなければいけないのは、会社に退職を告げる時期です。
ボーナス支給前に会社に退職の意志を告知することで、「会社がボーナスを支払わない」ということもありえます。

有給消化なども考慮すると、ボーナス支給後1~2ヵ月後位を転職時期と想定し、事前に転職に向けての情報収集を行っておきましょう。

理想としては、ある程度転職の目途が立ってから、ボーナスをもらった上で会社に告知し、引継ぎなどをしっかりおこなったうえで円満に転職するのがおすすめです。

転職時期その3. 職場に迷惑がかからない時期

仕事を辞めると、その分職場に薬剤師が足りなくなり、他のスタッフにも負担をかけてしまうことになります。

辞めるから関係ないということではなく、なるべくなら円満退社が理想でしょう。代わりの薬剤師の人材を確保するためにも、最低でも1ヵ月前には退職の意向を会社に伝えることが大切です。

また、薬局の繁忙期となる年末や花粉シーズンなど忙しい時期に急に退職すると、職場に大きな負担をかけてしまいます。繁忙期はなるべく避け、早めに退職の意向を伝えるようにしましょう。

しかし、職場のことを考慮するあまり、自分にとってベストな転職タイミングを逃さないようにしてくださいね。

転職時期その4. 転職しても問題ない年齢

薬剤師は年齢を問わず資格と経験さえあれば転職しやすい職種ではありますが、一般的には20代~30代での転職がよいといわれています。

薬局や病院の場合は、仕事に耐えられる体力と最新の知識を吸収するスピードなど、若い方のほうが採用されやすい傾向があります。薬剤師の経験を積みたいという目的ならば若いうちに転職しておいた方が良いでしょう。

総合病院や企業へ転職する場合は年齢制限があるケースが多く、35歳以上になると不利になることがあります。
また、転職回数が多い場合も、次の転職や就職が不利になることが多いので、あくまでも転職は慎重に行いましょう。

一方、40代以上でも転職ができないという訳ではなく、職種や職場によっては薬剤師が転職することは十分に可能です。転職を諦めるのに「年齢」を理由とせずに、経験を武器に前向きな気持ちで転職活動にトライしてみましょう。

ここで、おすすめしておきたい2つの記事をご紹介いたします。20代と40代の薬剤師が転職するためのノウハウを、それぞれご紹介しています。

20代の場合、社会人としての経験も浅く、同じ失敗を繰り返してしまうのではないかという不安もあるようです。
20代のうちに何度も転職を繰り返すのはおすすめできません。社会人経験が浅いにもかかわらず、転職回数ばかりが多いと、忍耐力がない性格だと思われてしまうからです。

なぜ転職に至ったのか、転職後にどんな展望を持っているのかといった理由を明確にして、転職を成功させる必要があると言えるかもしれません。

また、40代の場合、キャリアアップやキャリアチェンジに挑戦する最後のチャンスになってしまうかも知れないと思い、プレッシャーを感じてしまう方も少なくないようです。
経験が長い分、同じ「薬剤師」という資格保有者のなかでも年収に大きな開きが生じてしまっていたり、20代の場合とは違った悩みもあるでしょう。

どちらの場合でも共通して鍵となるのが、求人や職場環境などの情報収集です。 情報収集するうえでの、マイナビ薬剤師を利用するメリットなども記載されていますので、よかったらチェックしてみてくださいね。

転職時期その6. 女性に多い結婚・出産のタイミング

女性の場合は結婚を機に、または出産や育児のタイミングで転職することが多いです。

正社員の薬剤師ともなれば拘束時間も長く家庭との両立が難しくなるため、転職後はパート薬剤師に切り替える方もいます。薬剤師は女性が長く勤めることができる仕事でもあるので、仕事と家庭を両立させたいと思う方におすすめです。

時短勤務が認められる職場や産休・育休制度が充実していて、過去に実績もあげている薬剤師の職場を転職先として探すのがいいでしょう。
ただし、育休は転職後1年未満では取得できない会社が多いので注意が必要です。

もし、「今働いている職場で、産休・育休後に働くイメージがつかない」「結婚を機に育児のことを考えると、新しい職場を探したい」そんな不安をお持ちでしたら、こちらの記事もご覧になってみてください。
長期的な視点から、子育てと仕事の両立を考えた働き方についてお伝えしています。

妊娠や出産をきっかけに離職したり、復職を迷ったりして、キャリアを途絶えさせてしまう方がいるのも事実です。
ライフステージに大きな変化を迎えやすい女性は、薬剤師としてのキャリア形成においても、産休・育休を踏まえたプランを考えましょう。

こちらでは、時短勤務の期間が終了したあとの生活や、さらに「小1の壁」という問題についても触れているので、是非参考にしてみてくださいね。

転職時期その7. 辞めたいと思ったタイミング

ここまで転職のタイミングについて紹介しましたが、実際には辞めたいと思ったタイミングでよく考えることが大事です。
ベストな時期やタイミングには個人差があり、一般論だけで決めずに自分の気持ちや健康面などを優先しましょう。

ただし、転職を何度も繰り返すことや、転職後にすぐに辞めてしまうことは後々になって薬剤師としての経歴に傷をつけることにもなりかねません。

まずは、現在の職場を辞めたいと思っている自分の気持ちを整理してみましょう。人間関係のストレスや職場の環境など、どう考えても改善される余地がないと判断した場合は転職を検討してみましょう。

辞める理由を整理すると、自ずと次の職場に求める条件というものが見えてくるはずです。

辞めたいと思ったらすぐに行動するのではなく、一度立ち止まり本当に今辞めるべきか考えることが大事です。

4.転職にかかる期間の長さは約2ヵ月

薬剤師の転職活動にかかる期間は約2ヵ月程度が目安です。

転職活動に1ヵ月、退職するまでに1ヵ月必要となるからです。焦らずしっかりと転職先を見極め、転職後のトラブルを防ぎましょう。

4-1. 転職活動自体は1ヵ月程度

転職活動を始めてから内定をもらうまでには、(もちろん個人差はありますが)1ヵ月程かかります。
紹介された求人情報の絞り込み、面接の日程調整、面接、内定までの選考期間にそれぞれ1週間程度は必要です。

内定をもらうまでの期間は個人差が大きく、必ずしも1ヵ月で決まるとは限りません。
また、薬剤師が転職するきっかけのひとつに「人間関係」が挙げられるため、転職先の現場を自分の目で確かめ、雰囲気が良いかどうかを見極めることは可能な限り行う必要があります。そのためにも、十分な転職活動期間が必要なのです。

さらに内定後は会社に退職の意向を伝え、引き継ぎなど現職を辞めるまでに平均で1ヵ月は必要です。このため、転職には合計で短くとも約2ヵ月は必要となるのです。

なお、退職の意向を伝えるべき期間は会社により就業規則で決められているので、事前の確認が必要でしょう。

4.2. 焦った転職は禁物

転職活動開始から数日で転職先を決める方もいますが、焦って転職先を決めてしまうとトラブルが起きてしまう可能性が高くなってしまいます。

人間関係がよくない、雇用条件が違う、残業が多すぎる……など、十分な情報収集ができていなかったことによるトラブルを回避するためにも、会社見学や雇用契約書の確認、面接での質疑応答をしておく必要があります。

特に、条件にこだわりがあったり、高収入の職場を探したりする場合には、転職期間に制限をつけず、納得できるまで探す方が失敗のない転職活動となるでしょう。

5.タイミングを見極めることが、転職成功の第一歩

転職は時期による影響も大きく、転職活動を行うタイミングも大切です。

闇雲に転職活動をおこなっても、求人数が少ない時期だったりすると、納得のいく転職先が見つからずに後悔してしまうというケースも少なくありません。

自分にとって最適な転職の時期を見定めるには、専門家である転職エージェントに相談することをおすすめします。

マイナビ薬剤師では、薬剤師転職のプロがあなたの転職が有利になるように最適なアドバイスをさせていただきます。ぜひ一人で悩まずに気軽に相談してみてください。

この記事の監修者

薬剤師専任キャリアアドバイザー

中村 貴大

薬剤師の転職サポート歴7年。
調剤薬局、病院、ドラッグストアなどの法人担当だけでなく、多くの求職者様の転職活動を成功に導いた経験と知識を活かし、転職活動を開始される皆さまを全力でサポートさせていただきます。

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