MSL(メディカル・サイエンス・リエゾン)とは?MRとの違いや仕事内容について紹介

MSL(メディカル・サイエンス・リエゾン)とは?MRとの違いや仕事内容について紹介
MSL(メディカル・サイエンス・リエゾン)とは、最新の医学情報を医療現場の医師などの医療従事者に提供する職業です。ここではMSLとMR(メディカル・レプリゼンタティブ)との違いや注目されている背景や仕事内容など、MSLについて紹介します。どのような職業なのか興味のある方は参考にしてみてはいかがでしょうか?

1. MSL(メディカル・サイエンス・リエゾン)とは

MSL(メディカル・サイエンス・リエゾン)とは、高度な医学・薬学・科学的知識をもとに疾患や薬物治療また研究について学び、製薬企業と臨床現場との中立的な立場から情報提供し自社製品や自社の価値を高めることが目的です。また臨床研究や論文投稿の支援も行います。

1-1. MSLとMRとの違い

MSLとMRの違いは、主に自社医薬品のプロモーションを行うかどうかという点にあります。

医師に対して医薬品の情報を提供するということ自体は同じですが、MRの場合は自社医薬品の販売促進であるのに対して、MSLの場合は処方を誘導するようなプロモーション活動は禁止されており販売促進が目的ではありません。そのため医師や研究職と中立的な関係を構築する必要があります。

2. MSLが注目されている背景

MSLが注目されている背景として、医療現場における訪問規制や、外資系企業を中心としたMSLの募集の増加が挙げられます。MSLは、欧米諸国では約50年以上前に確立されている職種で、日本においては2010年頃から外資系企業を中心に積極的な採用が行われています。

MSLが企業に必要とされている理由は、過去に臨床研究の不正問題があったことから、企業として従来の販売活動ではなく、ペイシェント・セントリック(患者中心の医療)を実現することを重視し、より高度な情報提供を行うようになったことが背景となっています。

3. MSLの仕事内容

MSLの主な仕事内容は、広範囲かつ最新の医学・製品情報を学会参加や論文検索等を通じて収集・精査し、医学・薬学・科学的観点からKOL(Key Opinion Leader:医療業界で影響力のある医師)へアプローチし、信頼関係を構築することが仕事となります。結果として自社製品や自社の価値を高めていく役割を担っています。

それぞれ担当がありエリアや領域ごとなどに分けられており、出張やミーティング以外の業務では資料作成や自社製品の臨床試験支援また論文作成、学会発表などを行っています。

4. MSLの年収について

MSLの年収は、バックグラウンドや勤続年数によってさまざまです。

MSLとして働いている人には、新卒で入社した人やMRから転職した人、さらにはポストドクターとして研究していた人など、さまざまなバックグラウンドを持つ人がいます。前職で特定の分野において論文投稿や学会発表といった経験・研究・知見など実績を残していた人は高給の採用となることもありますが、MRからの転職だけでは給料が下がってしまうこともあるそうです。

5. MSLに求められるスキル

MSLに求められるスキルは多岐にわたります。
特に以下のようなスキルが主に求められます。

  • 専門的な知識
  • 語学力
  • コミュニケーションスキル

これらのスキルは簡単に得られるものではありませんが、どれもMSLとして活躍するには必要なものとなっていますので、MSLとして働きたいと考えている方はぜひ参考にしてください。

5-1. 専門的な知識

MSLは、KOLと科学的なディスカッションをしたうえで新たな情報や知見を与える立場のため専門的な知識が必要となります。

MSLは、KOLに対して新しい情報を提供する立場であり、また特定の分野において医学・薬学・科学的にKOLと議論したり、自社においてプレゼンテーションするため、自分が担当する専門分野に対して深い理解や常に新しい学びが必要です。

5-2. 語学力

最新の医学に関する研究は、英語論文でまとめられていることが多いため、MSLには専門的な英語論文が読める程度の語学力が必要となります。
さらに、海外の担当者に対してプレゼンテーションしたり、議論したりする機会もあるため、話す・聞くなどといった総合的な英語力が必要とされます。またTOEICなどの試験の点数も採用に関わることがあります。

5-3. コミュニケーションスキル

MSLにとって、コミュニケーションスキルはとても重要なものとなっています。最先端の研究を行う研究者や臨床に関わる医師と頻繁に議論し、良好な関係性の構築が求められています。
そのためには相手側が求めている情報や有益となる情報を提示する必要があります。MSLに求められるコミュニケーションスキルは単なる人付き合いではなく、専門家同士しっかり信頼を得るための専門的なコミュニケーションスキルだと言えます。それに加えて自身がもつ情報を整理し相手に伝えるスキルも必要となります。

6. MSLの仕事のやりがいとは

自社製品のプロモーションを目的とされていない点から本当に必要とされる情報を提供できます。また新薬の治験や臨床研究に関わることができることから、薬物治療における適応拡大に貢献するなどやりがいはとても大きいと言えます。
近年、必要性が増してきていることから、KOL側からも中立的な立場で質の高い情報提供や意見交換ができるといった期待感が持たれているため、よりやりがいを感じることができる環境となっています。

ただし、MSLはこのように大きな影響力を持つため、情報の信憑性や必要性を常に慎重に吟味する必要があり、非常に責任が大きい重要なポジションであると言えます。

7. MSLのキャリアパスについて

MSLには、製薬企業の研究職・開発職や博士研究員(いわゆるポストドクター)や大学講師・助教など多種多様なバックグラウンドを持つ人がいます。MSLという職種自体がまだ新しい領域な為、決まったキャリアパスがないという点もMSLの魅力の一つでしょう。

MSLとして新しい専門領域にチャレンジしていくことや、MSLを統括するマネージャーとなることもできます。

8. まとめ

MSLは、まだ新しいキャリアプランですが、これから重要性が増してくると予想される分野です。また、MSLに転職するチャンスは企業による求人の増加に伴い増えてきています。

MSLとして働くことで、最新のアカデミックな分野で活躍でき、医療現場に貢献することもできるでしょう。興味のある人は、必要なスキルを磨くことや市場動向を調べることで、MSLへの転職を考えてみてはいかがでしょうか。

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