薬剤師の仕事つらい、辞めたい10の理由|辞める前に考えるべきこと
「薬剤師を辞めたい…」と悩んでいる方はいませんか?
辞めたいと思ってすぐに辞めてしまうと、後々後悔することも。そうなる前に、まずは辞めたいと思っている理由を洗い出してみることと、薬剤師を辞めるリスクについて知っておくことが大事です。
今回は薬剤師を辞めたいと思っている方に向けて、辞めるべきかどうか深く考えてもらえる内容をお話していきます。
勢いで辞めて後悔しないように、辞めたい理由が充分なものなのか、辞める前に検討すべきことはどういったことなのか、一つずつ確認していきましょう。
目次
1.薬剤師を辞めたいのではなく現在の職場に不満がある
「薬剤師を辞めたい」と思う方の中でも、実際のところは現在の薬局や病院などの職場に不満があるケースがほとんどです。では、薬剤師の業務とはどういったものがあるのでしょうか? 薬剤師の業務は下記のようなものが該当します。
- 薬を調剤する
- 患者さんに投薬する
- 在庫を管理する
- 薬学的な知識を身につける
など
これらの薬剤師という仕事そのものが嫌になってしまったのでしょうか?
例えば、その仕事が違う職場での業務に変わったとしたらどうでしょうか?
実は、私達が抱えるストレスや悩みのほとんどに人間関係が関わっています。その仕事自体が嫌になったのではなく、「取り巻く環境と人間関係に疲れてしまった」「仕事場に不満が募ってしまった」というケースが多い傾向にあります。
薬剤師という仕事を辞め、全く違う職種に転職することも新しいキャリアにはなります。しかし、せっかくこれまでに培った能力と知識をこのまま無駄にしてしまって良いものなのか、もう一度考えてみましょう。
2.薬剤師を辞めたいと思う場合に考えられる10の理由
薬剤師を辞めたいと思う方の多くは似たような悩みを持っています。
今回は、一般的に多いとされる辞めたい理由をご紹介します。自分に当てはまる理由を確認して、その原因や改善策を考えてみましょう。本当に辞めるべきかどうか考え直すきっかけにしてみてくださいね。
理由その1.仕事がうまくいかず普段から悩みが多い
毎日の業務であるピッキングや計量調剤、監査、投薬などにつまずくことが多いと、次第に「自分には向いてないのだろう」と考えることは誰でもあるでしょう。
しかし、薬剤師の仕事には「経験」と「慣れ」そして「知識の積み重ね」が大切です。この3つが備わっていないうちは、業務が大変に感じることも多いはずです。
こういった悩みはどの仕事にも共通する問題ですが、その原因は自分の能力不足だけでなく環境による影響も多いものです。薬局の業務体制が整ってないことが原因だとしたら、他の薬剤師の職場で能力を伸ばすことを考えても良いでしょう。
理由その2.大きな調剤過誤をしてしまった
誰にでもミスは付きものですが、人の命を預かっている薬剤師の仕事において調剤過誤は本来あってはならないものです。
- 間違ったお薬を渡してしまった
- 禁忌の併用薬を見落としてしまった
- 患者さんを怒らせた
など、大きなミスをしてしまった時のショックは大きいですよね。このような大きな調剤過誤は致命的にもなれば刑事的な処罰を受ける場合もあります。
しかし、一人のミスが原因ではなく、組織的な原因が隠れていることも多いのです。
ダブルチェックや監査システムが整ってない、あまりにも忙しすぎるなど、職場の業務体制に問題があるならば今の職場を離れてほかの薬剤師の職場を探すのも検討してみましょう。
理由その3.人間関係の悩み・トラブル(同僚篇)
薬剤師の悩みとして多くあげられるのが、人間関係に関わることです。薬局は大きな組織である会社と比べると小さな世界になることが多い傾向にあります。
毎日のように同じ人間と狭い空間で密に接するのですから、個々の人間から受けるエネルギーも大きくなります。
人間関係のトラブルを解消することが難しくても、他店舗への配置転換などで解決できる可能性があります。しかし、それも難しい場合には気分を一新するためにも転職してしまった方が懸命かもしれません。
理由その4.人間関係の悩み・トラブル(上司篇)
人間関係の問題は特に上司が関わっていることが多いです。
- 上司から理不尽でパワハラに近い指示をされる
- 上司が暴力的な発言や行動をする
- 上司、薬局長などの方針がずれている
- 仕事をしない上司、仕事ができない上司
上司に対してのストレス、人間関係のトラブルを抱えると大きく負担を感じるものです。
上司に対して直接意見をいうことで解決できればよいですが、難しいケースも多いはずです。会社に直訴しても改善されない場合には退職を検討してみても良いでしょう。
理由その5.教育体制や研修補助制度が整ってない
小さな規模の薬局では教育体制が整っておらず、研修の補助金や薬局内での研修がないという場合もあります。薬剤師というのは資格を取ったら終わりではなく、日々新しい情報をキャッチアップしていくことが必要です。
しかし、教育体制が少ない薬局では薬剤師のモチベーションも低下して、薬剤師としての成長が止まってしまう可能性もあります。薬剤師としてもっとキャリアを積みたいと思うなら、適した風土の整った職場を探してみるのも一つの考え方でしょう。
理由その6.給与が低い・給与が増えない
同じ業務でも職場によって給与の差があったり、スタッフ間の給与格差があったりすることもあります。給与が低いとやる気が削がれてしまい、前向きに業務に取り組めなくなってしまうことも。
また、「昇給のチャンスがない」「昇給してもわずか」という制度では頑張る気力も削がれてしまうでしょう。給与について交渉の余地がないならば、他の職場を探して比べてみましょう。
理由その7.残業や業務量が多い
いわゆるブラック薬局と呼ばれるような、不当に長い労働時間を強要される場合もあれば、十分な人材確保がなされず、一人当たりに業務の負担が大きくかかっている場合もあります。
労働時間が長いと疲労が蓄積して体を壊してしまったり、余暇の時間を十分に確保できなくなったりします。いくらその分の残業代をもらえたとしても、仕事への満足度は低下します。
そのような職場では有給休暇も取りにくく、精神的にも身体的にもあまり良い状態とはいえないでしょう。もし労働環境や業務の改善について交渉の余地がないならば、他の職場を探して比べてみることをおすすめします。
理由その8.閉鎖的な職場で息苦しい
薬局の多くは小さな空間に限られているので、どうしても閉鎖的になりがちです。同じスタッフ、同じ場所、同じ仕事の繰り返しでマンネリ化しやすい性質もあります。
閉鎖的な職場だからこそ、明るい雰囲気で働けることが大事ですが、暗い雰囲気であれば一層息が詰まってしまいます。しかし、これは薬局や病院の雰囲気にもよるものなので、職場や勤務先を変えれば解決できることも多いです。
現在の職場の雰囲気がストレスの原因になっている方は、自分にあった社風や明るい雰囲気を持った職場を探しても良いでしょう。
理由その9.評価が納得できない
小さな規模の薬局であればあるほど、大企業のような評価システムが整っていないケースも少なくありません。自分の努力により薬局の売り上げや業務体制が大きく進歩したとしても、それを上司が正当に評価して報酬面に反映してくれないことも。
正当に評価されないということはモチベーションの低下につながります。自分の働きに見合った収入でない、経験に応じたキャリアアップが見込めないなどの理由で転職を検討することは決して悪いことではありません。
理由その10.プレッシャーが強すぎる職場
絶対にミスが許されない雰囲気、仕事を絶対に休めない環境、スピードと正確性を重視される仕事…どの問題も薬局にはありがちな現象です。
しかし、プレッシャーの強い環境でずっと働いていると、精神的にも負担が大きく、体の不調をきたすこともあります。
同じ業務でも薬局全体の雰囲気は、スタッフの働き方によって違ってきます。「頑張らないといけない」「3年は我慢しないといけない」と無理をしてしまう方もいますが、薬剤師は職場が変わっても働ける仕事です。無理して期限を設けて働く必要はないのです。
現在の職場に留まることが特に必要がないのであれば、思いきって転職して環境を変えてみても良いでしょう。これらの理由で転職を検討されている方は、円満に退社をするためのスケジュール設定をしなければなりません。
法律上は退職意志を伝えて2週間が経過すれば退職することができます。しかし多くの場合、意思を伝えてから2週間で退職できることは少ないでしょう。
なぜなら、あなたの代わりとなる人材の確保や、引き継ぎ作業などがあるためです。円満に退職をするのであれば、余裕を持って2ヶ月前には退職意思を伝えられるようにしましょう。
場合によっては、強い引き止めに遭う場合もあります。せっかく転職の意思を固めても、引き止めをうまく回避することができなければ円満な転職を成功させることはできません。
以下の記事では、転職を決めてから円満に退職するまでの流れを分かりやすく解説しています。強い引き止めにあった際の対処法も記載していますので、転職の決意を固めた方はこちらも併せてご一読くださいませ!
3.退職を検討する前に知っておくべきポイントとは?【男女別】
辞めることを検討するときには、辞めたあとのデメリットについても知っておく必要があります。勢いで辞めてしまって後悔したという方もいます。男女別に退職のデメリットを確認しておきましょう。
3.1.キャリア形成を明確に
キャリア形成は働く上でも大切ですが、特に転職の際には「何を理由に辞めたのか」ということを重要視されます。
結婚や家事、育児との両立などライフイベントでの理由以外の転職でも、転職のきっかけを明確に伝えられるようにしましょう。
例えば「将来は開業をしたい」や「キャリアアップしたい」であればマイナスなイメージにはなりにくいです。
「前職に不満があったから辞めた」「なんとなくの転職したかったから」という理由では、転職をしても同じような不満が出たきてしまったり、仕事へのやりがいが感じられずモチベーションが上がらないなど、転職後に後悔してしまうことになりかねません。
手に入れたい年収やキャリア形成を明確にしておけば、転職しても後悔することは少ないでしょう。
3.2.人生設計を考える
転職を検討する場合には自分のこの先10年の人生設計を含めて考えましょう。
特に女性の場合は結婚や出産など、ライフイベントを機会に転職することが多く、転職を何回も重ねる方も多くいます。
失敗を繰り返さないよう、時短勤務が可能か、有給休暇は取りやすいか、残業の有無なども考慮して転職先を決めることが大事です。
結婚や出産とは関係なくキャリアアップのための転職を考えるのは、男女問わず良いことです。キャリアプランを描いて、自分のなりたい薬剤師像に近づける職場を見つけましょう。
また、女性の場合であっても結婚や出産とは関係なくキャリアアップのための転職を考えるのは良いことです。キャリアプランを描いて、自分のなりたい薬剤師像に近づける職場を見つけましょう。
4.転職を考えたら転職エージェントを活用すべき?
転職を考えたとき、自分だけの力で転職先を見つけるのはかなりの労力を要します。広い選択肢の中から自分にあった職場を選びたいなら、転職エージェントを利用するのがおすすめです。
しかし、転職エージェントを初めて利用する場合には「強引に転職先を決められてしまわないか」「今すぐに転職したいわけじゃないし…」と尻込みしてしまう方もいるでしょう。
そこで、なぜ転職エージェントを活用した方が良いのか、転職エージェントを利用するメリットについてお話します。
4.1.転職すべきかどうか客観的にアドバイスをもらえる
転職エージェントの役割は、お仕事を紹介するだけではありません。「本当に転職が必要かどうか」「もっと良い方法はないのか」といったことも含めて、「仕事」について幅広く相談に乗ってもらえる場所でもあります。
辞めたほうがよいのか、辞めて後悔しないか、カウンセリングを受けて十分に考えてからでも転職は遅くはありません。まずは情報収集とキャリアカウンセリングのために、転職エージェントを活用してみてはいかがでしょうか?
4.2.希望にかなう求人を紹介してもらえる
辞めたい理由は様々ですが、転職先でも同じ理由で辞めたくなるような事態は絶対に避けなければなりません。
転職エージェントを利用することで、転職理由を考慮した求人を紹介してもらうことができます。転職理由が人間関係や残業時間の過多など、求人票から判断することが難しい場合は、ぜひ転職エージェントをご活用ください。
4.3.応募書類の添削や、面接の対策を受けられる
せっかく希望にマッチした求人を見つけても、採用されなければ元も子もありません。転職エージェントを活用することで、応募書類の添削や面接の対策を受けることができます。
病院、調剤薬局、ドラッグストアなど業態に応じた適切なアドバイスができるため、選考通過率を高めることが可能になるのです。
4.4.マイナビ薬剤師のキャリアカウンセリングにまずは相談
マイナビ薬剤師は、薬剤師転職のプロがひとりひとりに直接お会いした上で親身に話を聞くことをポリシーに、ご利用者満足度第1位を獲得している薬剤師転職支援サービスです。
薬剤師転職のプロのキャリアカウンセリングで自分の悩みや理想についても理解してもらった上で、転職すべきかどうかを含めてプロ目線でアドバイスしてくれるので、自分の目指すべきキャリアの方向性を明確にしていくことができます。
第三者のプロの意見が無料で聞けるので、一人で悩みを抱え込まずに、まずは気軽な気持ちでマイナビ薬剤師のキャリアカウンセリングにご相談ください。
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