メディカルライターとは?仕事内容や年収、やりがいについて

メディカルライターとは?仕事内容や年収、やりがいについて

臨床試験に関する医学的文書や医薬の論文などの専門的なものから、一般向けに医療情報を発信するなど、その業務は幅広く多岐に渡る「メディカルライター」

似た名称でメディカルコピーライターがありますが、行う業務はそれぞれ異なるものとなっています。

今回は仕事内容や年収、やりがいや必要なスキルなど、メディカルライターの全てをご紹介します。

1. メディカルライターとは

健康や医療に関する専門的な情報を、理解しやすい文章で発信する仕事をメディカルライターと言います。一般向けと専門家向け、それぞれに向けた内容で情報発信をする仕事であるため、受け手に合わせた文章作成をする必要があります。

また、医療や健康に関する知識は、医学的根拠を元に作成する必要があるため「正確性」が求められます。

一方で、難しすぎる内容では一般の方が理解できないため、内容を噛み砕いてわかりやすい文章にする能力も必要です。

2. メディカルライターの仕事内容

メディカルライターの仕事内容は就職先やクライアント先によって大きく変わります。

仕事内容1.製薬会社やCRO(医薬品開発業務受託機関)の場合

医薬品開発に関わる執筆業務を行います。主に厚生労働省に提出する薬事申請等に関わる文章を作成します。

仕事内容2.雑誌やWeb媒体の場合

最新の医療情報に関する内容の発信を行います。医師などの医療従事者向けの雑誌やサイトに載せる記事を執筆します。また一般の方へ向けた、医療や健康関連記事を作成することもあります。

学歴・経歴不問の場合も少なくありませんが、国家資格保持者である薬剤師メディカルライターとして働くこともあります。

メディカルライターは、専門的な医薬品のプロモーションも行うため、企業から肩書を問われない場合でも、医療・健康にまつわる基礎知識が必須と言われています。

3. メディカルライターの主な就職先

メディカルライターとして勤務可能な企業は、以下が挙げられます。

  • 製薬会社やCRO(医薬品開発業務受託機関)
  • 医薬系出版社や医療機関等向けポータルサイト
  • 医薬系広告代理店
  • コンサルティング会社(医療・健康について開発戦略)
  • フリーランス

「メディカルライター」と一口にいっても就職先により業務内容が大きく異なります。

自分がメディカルライターとして何がしたいかを明確にし、募集先の仕事内容をきちんと理解した上で応募するようにしましょう。

また求人先によっては、経験者の応募が多く未経験者の求人が少ない場合もあります。自分の能力や経験に見合った就職先を見つけるには、転職エージェントなどを利用すると良いでしょう。

4. メディカルライターの年収について

年収は企業や業務内容によって異なり、雇用形態によっても年収が変わってきます。
経験や実績を積みスキルアップや昇格することで、年収が1,000万円を目指せる場合もあります。

メディカルライターは一般的な会社員よりも専門性の高い仕事のため、比較的高い年収が設定されています。

5. メディカルライターのやりがいや大変なこととは

メディカルライターのやりがいの一つに医薬品の承認申請があります。また製薬会社のミッションの一つでもある、「新薬開発」に携わることができます。その中でも承認申請は、研究・開発・臨床試験を経た最後の醍醐味です。

新しい薬が開発された際には、まず承認を得ることが重要になってきます。
自身の仕事が「新医薬品の承認」という結果で、明確になるため、大きなやりがいに繋がります。

逆に大変なことでいうと、メディカルライターの業務は幅広く多岐にわたり、健康や医療に関する専門的な知識も必要となってきます。そのため、常に新しい情報をキャッチアップしていかなければなりません。

また、その知識や事実を客観的に、そして読み手に誤解を与えないように表現などに気をつけながら文章に落とし込んでいかなければなりません。

6. メディカルライターに必要なスキル

メディカルライターになるために、必要な資格は特にありません。

しかし、専門的な知識を要する仕事であるため、下記の資格や職務経験がある方は有利になります。

  • 医学や薬学に関する職務経験がある方
  • 薬剤師や医師、看護師の資格を有している方

また、メディカルライターに併せて必須だと言われているスキルがあります。

ここからは「どのようなスキルがあるとメディカルライターとして企業で働きやすいのか」を紹介していきます。

6-1. 薬事規制に関する知識

薬事規制に関する知識が必須です。

  • 薬機法が定める医薬品や医療機器に関する知識、試験データに関わる情報管理
  • 薬の価格設定、製品の情報管理

製薬会社やCROでは、新薬の知見の申請書類、プロトコルの作成など専門性の高い仕事を行います。

また即戦力を求める傾向にあるため、上記について熟知していることが必要になります。
企業によって必要な条件が異なるため、求人情報でどういった条件や知識、経験が求められているのか、確認しておきましょう。

6-2. 薬学・医学に関する基礎知識

医薬関連の記事を書くためには、薬物の成分や人体へ与える影響など、基礎的な知識がなければ専門家が納得する記事を執筆することは難しいです。

そのため、メディカルライターには、物理的・科学的な基礎知識が必要な薬学、そして薬物と人体に関する基礎知識も求められています。

6-3. 英語などの語学力

医療に関する学術は世界中で発表されるため、英語力が高いとメディカルライターとして働きやすいでしょう。正しい日本語で執筆できるスキルが基本として備わっていて、なおかつ英語も得意であれば最善です。

また、メディカルライターは、医療関連の重要な文書の読解や、他国の人とコミュニケーションする際にも英語を駆使します。従って、メディカルライターとして末永く活躍したい場合には、日本語はもちろん英語といった語学力を高めておきましょう。

7. まとめ

メディカルライターは、就職先やクライアント先によって、必要とされている知識やスキルが大きく異なります。

メディカルライターとして働く方の共通点として、以下が挙げられます。

  • 薬剤師の経験を活かして、他の人とは違った働き方がしたい
  • 調べたり、間違いを校正するのを苦に感じない
  • 文章を書くことが好き

上記のような人であればメディカルライターに向いているといえます。
自身がメディカルライターとして活動したい内容と企業の募集要項をきちんと照らし合わせ、就職活動を検討してみましょう。

この記事の監修者

薬剤師専任キャリアアドバイザー

中村 貴大

薬剤師の転職サポート歴7年。
調剤薬局、病院、ドラッグストアなどの法人担当だけでなく、多くの求職者様の転職活動を成功に導いた経験と知識を活かし、転職活動を開始される皆さまを全力でサポートさせていただきます。

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