薬剤師の転職で有利に働くアピールポイントとは?

薬剤師の転職が成功するかどうかは、最終的には面接にかかっているといっても過言ではありません。

しかし、緊張してしまって思うように話せなかったり、自分の良さを出すことができなかったりして、後悔する人も多いでしょう。

最低限、自分の魅力を伝えるアピールポイントは、面接前にしっかり頭に入れておきたいところです。

ここでは、面接で好印象を与え、転職に有利に働くアピールポイントの探し方と表現の仕方をご紹介します。

1. アピールポイントは経験の中に潜んでいる

面接の準備をするにあたって自分と向き合ってはみたものの、何をアピールすればいいかよくわからない…という人は多いもの。

周囲によく褒められるところや、自分でも長所だと感じているところはいろいろあっても、それが転職の際のアピールポイントになるかというと、微妙なところではあります。

「面接で好印象を与えられるよう、なんとかして効果的なアピールをしたい」と焦る気持ちはわかりますが、無理にアピールポイントを作り出したり、インターネットなどで自己PR例や志望動機例などを調べて丸ごとコピーしたりするのはNGです。

面接の短い時間ではわからないだろうと、もっともらしいアピールポイントを並べても、面接のプロである採用担当者にかかれば、真実かどうかは一目瞭然です。

面接用に作り上げたアピールポイントであることが見破られれば、採用担当者の印象は一気に悪化するでしょう。

同様に、書籍やインターネットで見つけたアピールポイントをまねするのも避けるべきです。「どこかで聞いたような話だ」「無難すぎて特徴がない」と思われたりして、不利に働く可能性があるからです。

では、アピールポイントはどのように見つければいいのでしょうか。

1-1. よく褒められるパーソナリティーもアピールポイントになる

薬剤師の転職を有利にするアピールポイントは、必ず「これまでの経験」の中に潜んでいます。

まずは、新卒で勤務した1社目から仕事内容と実績を洗い出し、「どの仕事でどんな成果を出したのか」「経験した仕事の中で、得意だったものは何か」を言葉にして書き出してみましょう。

ここで出たものが、アピールポイントを練り上げるための要素になります。

次に、書き出したリストを参考に、最も自信のある過去の仕事と、そこで培われた経験やスキルを抜き出します。

自己PRに割ける時間はそれほど長くありませんから、あれもこれもと欲張らず、「一番自信のあること」に絞るようにしましょう。

このほか、周りの人からよく褒められる点も、採用担当者に響く可能性があります。

「責任感が強い」「チャレンジ精神が旺盛」「仲間を大切にする」「誠実で信頼できる」「勉強家」「思いやりがある」「いつもポジティブ」…こうした周囲の評価は、客観的に見たあなたのアピールポイントです。

例えば「責任感が強い」なら、「どんな仕事にも誠意を持って最後まで取り組む」、「仲間を大切にする」なら「周りの人とコミュニケーションをとって、円滑に仕事を進めることができる」といったアピールポイントとして転換できます。

※客観的なアピールポイントを知りたい方は、マイナビ薬剤師のキャリアアドバイザーにご相談ください!

2. NGなアピールポイントの伝え方

経験から導き出したアピールポイントでも、表現の仕方によっては相手に不快感を与えたり、採用に不利に働いたりする可能性があります。NGなアピールポイントの特徴は、以下の2つです。

2-1. 自慢話ばかりしてしまう

「アピール」と「自慢話」を混同してしまう人は少なくありません。どちらも「自分の優れている点や自信がある点を第三者に知ってもらうために話す」という部分では共通していますが、受ける印象はまったく違います。

自慢話は、相手が知りたいと思っていることとは違う、ピントのずれた話を続けることです。

面接で「あなたのアピールポイントは何ですか」と聞かれて、出身大学のことや持っている資格のこと、これまでの表彰歴などを脈絡なく話し続けるのは、ひとりよがりな自慢話です。

一方、正しい自己アピールは、相手の質問に合わせて自分ができることを的確に伝えることです。「聞かれてもいないことを話す」自慢話と、「相手の質問に応じて自分の情報を差し出す」自己PRの違いを踏まえて、アピールポイントを組み立てましょう。

2-2. ただ単に経験を並べただけ

「あなたのアピールポイントを教えてください」という面接官の質問には、「あなたという人が、どんな人なのかを教えてください」という意味が含まれています。

にもかかわらず、「1社目の調剤薬局で調剤経験を積み、2社目で地域医療にも携わりました」というように経験を並べるだけでは、人間性も特徴も伝わりません。

経験や実績は聞かれたら答えるようにして、自己PRではあくまでも経験に基づいた強みや長所を客観的に伝えることを心掛けましょう。

3. 良いアピールポイントの伝え方

これまでの経験からいくつかのアピールポイントが見つかった場合、最も自信のあるものを選ぶのが基本です。さらに「転職を希望している職場で生かせるものは何か」を加味して組み立てられると、より良いアピールポイントになります。

例えば、調剤薬局で調剤以外の経験ばかりアピールしても、採用担当者の心には響きにくいでしょう。むしろ、これまでの職場で培ってきたコミュニケーション能力や、患者さんに接する姿勢などをアピールしたほうが良いと思われます。ポイントは以下の4点です。

  • 転職先にとって何が必要かを考えた上で組み立てられている
  • 熱意が伝わる
  • 周囲の人間との協調性を感じさせる
  • 未経験なら、学習意欲を感じさせる

採用担当者の心を動かすアピールポイントについて、職場ごとに見ていきましょう。

3-1. 調剤薬局

調剤薬局の採用担当者は、自己PRを通じて以下のような点を知りたいと思っています。

  • 正確にスピーディーに動けるか
  • 患者さんに安心感を与えられる温かな人間性
  • 丁寧な言葉遣いで、誰に対してもさまざまなタイプの人に対応できる力があること

調剤スキルはもちろん、患者さんとの関わり、在宅医療に携わるのであれば医師や看護師と連携できる能力も重要になります。地域医療に貢献したいという意欲を示すのもおすすめです。

3-2. 病院

病院で求められるのは、豊富な専門知識と、チーム医療の中で力を発揮できる高いコミュニケーション能力です。学習意欲の高い人も求められています。

3-3. ドラッグストア

幅広い商品を扱うドラッグストアでは、一般用医薬品や日用品を含めた幅広い商品の知識を身に付け、問い合わせに対応できる力が必要です。売上を意識して販売活動ができる積極性、営業力もアピールポイントになるでしょう。

どの職場に対するアピールポイントでも、コミュニケーション能力と人間性、熱意が非常に重要です。周囲と柔軟にコミュニケーションをとりながら働けることや、どんなタイプの人間なのかが伝わるアピールポイントにしましょう。

4. アピールポイントがないと感じたとき

「どれだけ考えてもアピールポイントが見つからない」「長所はあるけど、面接で話せるほど膨らませることができない」というときは、転職に向けて今からアピールポイントの根拠となるエピソードづくりに取り組んでみましょう。

興味のあることを深堀りしたり、積極的に周囲と関わったりするようにしてみると、これまで気付かなかった自分の強みや特徴に気付くことができるかもしれません。

それでも見つからなければ、同僚や家族など、周囲の人に「自分のいいところってなんだろう?」「どんな仕事をしているとき、一番楽しそうに見える?」と聞いてみることをおすすめします。

誰にでも必ずアピールできるところはあります。あきらめずに見つけ出して、自信を持って伝えられるまで磨きをかけましょう。

5. 薬剤師のアピールポイントには客観的な視点が必須

アピールポイントは、以下の流れで作るのが基本です。

  1. 過去の経験を洗い出す
  2. 経験から自分の強みを見つける
  3. 強みのうち、志望先の企業が求めるスキルや経験に合致するものをピックアップする
  4. 自己PRとして話せるよう、エピソードを膨らませる

アピールポイントの要素を抽出したら、ひとりよがりにならないように気をつけながら組み立てていきましょう。

マイナビ薬剤師では、専門のキャリアアドバイザーが親身になってアピールポイントの添削をするほか、応募先の企業の特徴を踏まえてアピールの仕方をご提案します。

客観的な視点が重要なアピールポイントの作成は、マイナビ薬剤師にご相談ください。

この記事の監修者

薬剤師専任キャリアアドバイザー

中村 貴大

薬剤師の転職サポート歴7年。
調剤薬局、病院、ドラッグストアなどの法人担当だけでなく、多くの求職者様の転職活動を成功に導いた経験と知識を活かし、転職活動を開始される皆さまを全力でサポートさせていただきます。

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