パート薬剤師の平均時給はいくら?都道府県ごとに比較!実際の求人も紹介
薬剤師の時給は、いったいいくらが相場なのでしょうか?
薬剤師の時給について疑問に思う方に向けて、ここではパート薬剤師の時給相場について、さまざまな角度から解説していきます。
また、パート薬剤師が効率よく稼ぐための時給を上げる交渉術や、扶養内で働いた場合の所得税の話などもご紹介します。
目次
1. 気になるパート薬剤師の時給相場は?いくらが平均?
はじめに、気になる時給相場について解説します。
同じ薬剤師でも、実は住んでいる地域や業種によって時給相場が変わってきます。
現在、パート薬剤師として働いている方、またはこれから働こうと思っている方は、時給の目安として参考にしてみてください。
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1.1. 薬剤師の時給は全国平均2,414円
厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、パート薬剤師の全国の平均時給は2,414円です。おおむね、2,000円程度に設定されていることが多いです。
では、都道府県別に見ていくと時給はどのように変化するのでしょうか。
同調査で、都道府県ごとの平均時給は明示されておりませんが、薬剤師の都道府県別の平均年収をみてみると、都心部よりも、地方にいくほど高い傾向にあるようです。
これは東京や京都、大阪などの都市部では人口が多い分パート薬剤師の人数をそろえやすいため、地方に比べると給与が低くなる傾向にあるためです。
薬剤師の年収について、詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
47都道府県それぞれの年収平均についてまとめつつ、それぞれの自治体の取り組みや転職成功ポイントまで詳しく解説しています。
>薬剤師の平均年収・給与(給料)はいくら?全国の薬剤師年収ランキング
同じ理由から、パート薬剤師数が少ない地方ほど時給が高くなりやすいという傾向にあります。
必ずしもすべての地方エリアが高時給という訳ではないですが、人口が少なく、薬剤師の数が足りない地域ほど、時給を高く設定して薬剤師を募集していると考えていいでしょう。
しかし、だからといって時給の高い地方エリアを安易に目指すというのも考えものです。わざわざ都心から地方に通勤するとなると、通勤時間が長くなり、仕事を継続するのに負担になります。
ただ、通勤時間を重視し過ぎて、近隣の地方地域内だけでパート薬剤師の求人を探そうとしても、地域のパート薬剤師の求人が少ないため、なかなかよい求人が見つからないこともあります。
そこでおすすめなのが、隣の県のパート薬剤師の求人を視野に入れる探し方です。こうすることで、ひとつの県の中だけで探すよりも、高い時給の仕事を見つけられることがあります。
もちろん、先ほども触れたように「通いやすいこと」はとても重要です。もしも通勤が可能であれば、隣の県のパート薬剤師の求人も見てみることもおすすめします。
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1.2. 時給はいくら位もらえたらよい方なの?
時給の全国平均が2,414円であることから、時給2,414円を超えていれば、平均より高い給料をもらっていることになるため「時給はよい方」といえるでしょう。
とはいえ、地域によっては時給の差が1,000円以上の開きが生まれるところもあります。
パート薬剤師の時給は地域差が大きいため、まずは自分が住んでいる地域の平均時給を軸に考えてみてもよいかもしれません。
多くの薬局は2,000円を超える時給で募集されており、待遇がよいところだと2,300~2,500円くらいとなります。
ただ、未経験ですと最初の提示が2,000円を下回る場合もあるので、確認するようにしましょう。
また、業種によってもパート薬剤師の時給が異なることから、全国平均の時給と都道府県ごとの平均時給、そして業種ごとの時給相場を総合的に考慮して、判断していくとよいでしょう。
調剤薬局
薬剤師の約60%が勤務している調剤薬局の時給は、およそ2,000~2,500円です。多くの薬局は2,000円を超える時給で募集されており、待遇がよいところだと2,300~2,500円くらいとなります。
病院
病院の多くは時給1,800円から2,200円ほどです。調剤薬局やドラッグストアと比べると時給は低い傾向にあります。
ドラッグストア
ドラッグストアの時給は2,500~3,000円程度です。よく見かけるのは時給2,000円程度のものでしょう。条件によっては3,000円を超えることもまれにあります。
一方で2,000円を切る1,800円での募集もあるため、店舗によって幅が大きいといえるでしょう。
時給のまとめ | |
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調剤薬局 | 2,000円~2,500円程度 多くの薬局は2,000円以上で募集がある >調剤薬局の求人を見る |
病院 | 1,800円~2,200円程度 薬局やドラッグストアと比べ低い傾向 >病院の求人を見る |
ドラッグストア | 2,000円~3,000円程度 店舗によって幅が大きい傾向 >ドラッグストア(調剤併設)の求人を見る >ドラッグストア(OTCのみ)の求人を見る |
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※金額だけでなく、働き方などについて更に詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください!

1.3. パート薬剤師だと年収いくらになる?パターン別に解説
薬剤師はパートでもそれなりの年収になるという話もあります。
いったい、パートではどれくらいの年収になるのか、全国の平均時給2,414円で出勤パターンごとに計算してみました。
1日8時間×週
パートでフルタイム出勤した場合は1か月で約38万円、年収にすると約463万円になります。
(計算例:時給2,414円×8時間×20日×12か月)
パートタイム労働ではボーナスがないことがほとんどなので、薬剤師の平均年収である550万円よりかは下がってしまいますが、それでも生活するには十分な年収になります。
実際にパートでフルタイム出勤されている方は、8:00~17:00、9:00~18:00の時間帯で働いている方が多いようです。夕方まで働いて、家に帰ってご飯の支度をするというパターンが多く見られます。
収入を得つつ、夜は家族と過ごすことができるため、子育てに手がかからなくなったお子さんをお持ちの方や、子供のいない夫婦の方などにおすすめの働き方です。
1日8時間×週3
週3勤務になると月収は23万円、年収にすると278万円です。
(計算例:時給2,414円×8時間×12日×12か月)
薬剤師の平均年収の半分ほどになります。調剤薬局やドラッグストアで週3日ほど働いているパート薬剤師が多く、こちらも8:00~17:00、9:00~18:00の時間帯で働いている方が多い傾向にあります。
子供の手が離れた方、他にも何かパートを掛け持ちしている方におすすめの働き方です。家族との時間を大切にできますし、自分の時間も確保できます。
1日5時間×週3
パートさんだと1日5時間×週3くらいで働いている方が多いです。この場合は月収約14万円、年収約173万円となります。
(計算例:時給2,414円×5時間×12日×12か月)
8:00~13:00、9:00~14:00の時間帯で働いている方が多いでしょう。
午前中にパートで働いて夕方ごろには子供をお迎えに行く生活スタイルの方におすすめな働き方です。小さなお子様がいる方でも働きやすいのが魅力の一つです。

時間の使い方と給与から逆算して考えてみましょう
どういった生活がしたいのか?どの程度稼ぎたいのか?という2軸から考えることで、希望する職場の条件がはっきりしてきます。転職エージェントなど第三者のプロにヒアリングしてもらうことで、より明確にすることができるでしょう。
2. 薬剤師の時給は時間帯や曜日でも変わる!時給を上げたいときに注意すべきポイント
地域ごとに薬剤師の時給に差があることがわかりましたが、時給に差が出るのは住んでいる地域によるものだけではありません。
時給は働く時間帯や曜日によっても変わってきます。できるだけ高い時給で働きたい方は、どのタイミングで働くのがおすすめなのかここでチェックしておきましょう。
2.1. 時給相場が高い曜日と時間帯
まず、時給が高い曜日について確認していきましょう。時給が高くなるのはやはり土日祝日が多いです。なぜなら、土日祝日はパート薬剤師の方がお休みのケースが多く、家庭がある方の人員を確保しにくくなります。
また、平日に休みを取りづらい社員の方もいるため、土日祝日は時給を高めに設定しているところが多いのでしょう。中には平日の時給プラス100円~200円ほどで募集しているところもあります。
次に、時給が高くなる時間帯について見ていきます。薬剤師の60%以上は女性で、パートで働いている薬剤師も多いです。
そのため、パート薬剤師が出勤しやすい時間帯は薬剤師の人数を確保しやすく、時給はそれほど高くありません。
参照元:厚生労働省/令和2年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況(全体版)
逆にパート薬剤師が出勤しにくい時間帯は人手が足りなくなりやすいので、時給が高くなる傾向にあります。具体的な時間でいうと17時以降の時間帯は人手が足りなくなるとされています。
パート薬剤師だけでなく、育児短時間勤務で働いている薬剤師もだいたいは17時までに退勤してしまうので、17時以降の時給は上がりやすくなっています。
高い時給を狙うなら、薬剤師が不足しやすい曜日や時間帯が狙い目だといえるでしょう。
2.2. 薬剤師は交渉して時給を上げてもらうことも可能
ところで、パート薬剤師の時給は交渉によって上がる可能性があるのをご存知でしょうか。「パートでも時給交渉ってできるの?」と思う方もいるでしょう。
たしかに、交渉したからといって必ず時給を上げてもらえるわけではありませんが、上がる可能性もゼロではないのです。
とはいえ、時給交渉の際にどう伝えていいか分からないという方も少なくないでしょう。時給を上げてほしい場合には、以下に紹介する交渉術を参考に伝えてみましょう。
交渉術① 近隣店舗の平均時給と比較してアピール
1つ目が近隣の店舗の時給と比較して伝えるケースです。
なぜ近隣店舗の給与相場よりも低い時給で募集しているのかを採用担当者に聞いてみましょう。
「近隣では時給2,000円を超えるところがほとんどですが、1,800円で募集されているのは何か理由がありますか?」など、やんわりと理由を聞いてみましょう。
「給与交渉をしたいけど、なかなか言いにくくて…」という方は、転職エージェントを活用して、エージェントの方に交渉してもらうのも一つの手です。
交渉術② 人手不足の時間帯に出勤できる事をアピール
2つ目は、人手不足の時間帯に出勤できる事をアピールするなど、他の人材にはない労働価値を伝える方法です。
また、薬剤師が不足しやすい土日祝日や17時以降に出勤できるのなら、求人先への大きなアピールとなる可能性もあるため必ず伝えるようにしておきましょう。
近隣の時給相場に添えて、いつでも出勤できるというアピールをすれば時給を上げてもらいやすくなるでしょう。
また「一人薬剤師でも構わない」という方はその旨もぜひ伝えておいてください。一人薬剤師を避けたいと考える薬剤師も多いため、一人薬剤師で勤務できるというのは大きなアピールポイントになります。
交渉術③ 取り扱い科目数が多いスキルをアピール
薬剤師は働く診療科によって習得しているスキルが違ってきます。
整形外科しか扱ったことがない薬剤師よりも、内科や耳鼻科、総合病院の処方箋を受け付けた経験のある方のほうが、幅広い処方箋に対応できるスキルを持っています。
そのため、広い分野の調剤業務に携わってきたことをアピールするのも、時給を上げてもらう交渉に有利です。
2.3. 時給の上げすぎにはデメリットもある
時給が上がるということは、それだけ収入も増えるということです。時給が高いに越したことはありませんが、時給を上げすぎてしまうことで起きるデメリットもあります。
では、具体的にどのようなデメリットがあるのでしょうか?
デメリット① 同僚との収入格差が軋轢に
他のパート薬剤師との時給差が生まれることで、「あの人は私より後から入ってきたのに時給が高い……」と思われてしまうこともあります。
他のパート薬剤師の方と時給差が大きくならないよう調節してもらうことも大切です。
デメリット② 時給が高いが故の業務負荷の増大
「いつでも出勤できます」といって時給を交渉した場合、急な用事で休みを取りたいときに、少し気まずい思いをしてしまうこともあるでしょう。
また、急な欠員で「今日○時から出勤してくれないかな?」と休日の朝から電話がかかってくることもあるかもしれませんし、「時給が高いんだから」といって他のパート薬剤師よりも多く仕事を任せられたなんてケースも実際にあるようです。
◆
ここまで解説した通り、年収の交渉は容易ではありません。
時給を上げるだけでも難しいのに、上げすぎてしまうとデメリットが生じるとなると、至難の業です。
他の選択肢として、転職するタイミングで時給を上げるという事も考えられます。転職するタイミングであれば、心機一転時給を見直すことができますよね。
さらに、転職エージェントを利用すれば、時給交渉を代行してもらうことができます。転職のプロが相場を踏まえ交渉してくれるので、無理な引き上げを避けることができます。
年収をアップさせたいと考えている方は、マイナビ薬剤師を利用した転職、という選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。
なお、転職エージェントについては以下の記事で詳しくご紹介しています。仕組みやメリット、利用の流れなどを分かりやすく掲載していますので、ぜひこちらもご覧ください!
3. 扶養内で働きたい方向け!いくら稼ぐといくら所得税を取られるの?
パート薬剤師の悩みの1つといえば、扶養についてでしょう。稼ぎすぎると所得税がかかるため、勤務時間を調整して働いている方も多いです。
では、稼ぐ金額ごとにいくら所得税がかかるのかを見ていきましょう。
※なお、ここで紹介している所得税の金額は一例です。加入する社会保険などによって金額が前後しますので、あくまで参考としてご覧ください。(参考:国税庁)
年収103万円以下の場合
「年収103万円の壁」といわれることが多いように、パートで働く方は年収103万円を超えないように働いている方が多くいます。
その理由は年収103万円以内に収められれば基礎控除の38万円と配偶者控除の65万円によって所得税がかからないからです。
年収103万円以下の場合は配偶者控除が適用され、所得控除が使えるため所得税が0円となります。
年収103万~141万円未満の場合
年収103万円を超えると配偶者控除が適用されません。代わりに配偶者特別控除が適用となります。ここでは年収140万円を例に計算してみましょう。
140万円から基礎控除と給与所得控除を引いた37万円が所得税の課税対象となり、約18,500円の所得税を支払う必要があります。
また、年収130万円を超えると年金や社会保険料も負担する必要が出てくるため、さらなる出費が必要です。
年収141万円以上の場合
では、年収141万円を超えるとどうなるのでしょうか。ここでは年収150万円として計算してみると、所得税は約23,500円前後になります。
これまでは年収141万円を超えると配偶者特別控除からも外されていましたが、法改正により現在は年収201万円まで配偶者特別控除が適応となります。ただし、年収150万円を超えると夫の所得控除がなくなるので注意が必要です。
できれば所得税がかからない範囲で働きたいという方も多いと思いますが、薬剤師の場合は先に紹介したように1日5時間×週3で働いても年収158万円となるので、思い切って税金のことは気にせず働くのも大切かもしれません。
どうしても支払う税金や社会保険料を抑えたいという方は、シフトに入る時間や日数を微調整しましょう。
時給2,414円で年収103万円を超えないように働くためには、1か月の勤務時間を40時間未満に抑える必要があります。1日4~5時間で週に2日入るとおよそ40時間になります。
また、もし払いすぎた税金があるときは年末調整や確定申告で、払いすぎた分を回収するのも忘れてはいけません。
4. 年収600万円以上の薬剤師求人を紹介!実際の求人を見てみよう
薬剤師の平均年収が550万円であること、そしてほとんどの求人が年収400~500万円台で募集されていることから、600万円を超える求人は一般に「高待遇求人」と呼ばれます。
高待遇求人とはいわれるものの、探してみると意外と見つかるものです。当サイトでは実際の高待遇求人を多数ご紹介しています。下記のページから、気になる求人をぜひチェックしてみてくださいね。
5.薬剤師の平均時給は2,414円!働く時間や曜日・スキルで更にアップが可能
パート薬剤師の時給は全国平均で2,414円であることや、地域によって時給が2,500円を超えたり、逆に2,000円を下回ってしまうところもあることが分かりました。
また、パート薬剤師の時給は都心よりも地方の方が高い傾向にあるのが特徴となっていて、時給の高いパート薬剤師を探すのであれば、地方も候補に入れて探すのがおすすめです。
「地方まで行くのは難しい」「自分が住んでいる地域で探したいけど、より高い時給で働きたい」という方は、時給の上がりやすい土日や祝日、または17時以降に出勤するという条件で求人を探してみましょう。
その他にも、自分が対応可能な科目数やスキルをアピールしたり、一人薬剤師でも勤務が可能なことを伝えるのも時給アップのための1つの方法です。
求人によってはパート薬剤師でも年収600万円超えも叶えられるものもありますので、納得のいく時給で働ける求人を探しましょう。
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