2薬剤師の就職先を選ぶポイント

薬剤師の就職先を選ぶポイント

薬剤師として就職するには、将来なりたい薬剤師像を描いておくことが大事。アンケート結果から今後なりたい薬剤師像とはどんなものか紐解きます。さらに薬剤師の就職先として調剤薬局や病院、ドラッグストアなど7種をピックアップ。就職や転職を考える薬剤師に向けて、職場ごとの仕事内容や自分に合った職場を選ぶポイントについてお伝えします。

就職に役立つ「将来なりたい薬剤師像」調査

薬剤師としてのスキルが活かせる職場は多く、どんな就職先を選べばよいのか迷う方も多いことでしょう。自分に合った職場を見つけるためには、まず、将来的にどのような働き方をしたいのか考えておくとよいでしょう。

【将来目指す薬剤師は】

※「薬剤師700人アンケート」「マイナビ薬剤師」調べ。実査委託先:楽天インサイト(2018年10月)。 「将来目指しているのはどんな薬剤師ですか」に対する回答より。

将来目指すのは「資格など専門スキルの習得」

薬剤師700人に聞いた「マイナビ薬剤師」アンケートによると、将来なりたい「将来目指しているのはどんな薬剤師ですか?」という問いに対し、資格など専門スキルの習得を挙げた人が多くいることがわかりました。就職先を探す条件として、スキルの習得や研修などに力を入れている企業を選ぶのもよいでしょう。
また、チーム医療やかかりつけ薬剤師なども注目度が高いようです。一方で4割近くの人が「特にない」と答えています。

「専門知識をより深めたい」、「マネジメント能力を身につけたい」など、人によって求めるやりがいやスキルアップの手段は異なるはずです。
就職先の職場ごとに必要なスキルは異なります。自身が求める働き方と、職場から求められるスキルの両方を把握したうえで、就職先の候補を考えてみましょう。
就職先や転職先を探すうえで、自分がどのような薬剤師として活動をしたいのか、しっかりと考えることが大切です。自分の理想とする将来像をイメージしながら、就職活動をスタートさせましょう。

7つの就職先別おすすめポイント

薬剤師の勤務先として、調剤薬局、病院、ドラッグストア、企業、公務員、MR、大学あんど主に7つの種類があります。それぞれの仕事内容と、その職場で働くメリットについてまとめました。

調剤薬局への就職

調剤薬局は、もっとも多くの薬剤師が就職先に選んでいる職場です。ほかの職種と比べると、調剤薬局は薬剤師の求人数が多い傾向にあることから、薬局ごとの勤務条件を比較しやすいというメリットがあります。
主な業務として、処方箋に従って医薬品を調剤したり、患者さんへの服薬指導や薬歴管理を行ったりします。
患者さんと直接対話することになるため、コミュニケーションスキルが求められる就職先といえるでしょう。

病院への就職

病院薬剤師は、医師や看護師など他部署のスタッフと連携をとりながら業務を行います。一般的な調剤だけでなく、チーム医療に関わることもあるでしょう。 病院薬剤師は臨床医療に携わることから、臨機応変な対応力が求められますが、薬の専門家として大きなやりがいにつながります。

ドラッグストアへの就職

ドラッグストアには、調剤併設型とOTC医薬品のみを扱うタイプがあります。医薬品以外にも化粧品、食品、日用品などを扱っている店舗が多くあるため、商品知識なども必要に。
ドラッグストアで薬剤師の資格を活かすには、OTC医薬品についての知識を深めるとともに、柔軟な対応力と接客力、コミュニケーション力のスキルアップが必要です。商品に関する幅広い知識が求められ、常に新しい情報を得ることができるので、医薬品全般について広く学べる環境であるといえます。

企業への就職

薬剤師が就職する企業には、製薬会社、化粧品メーカー、食品メーカーなどがあります。主に商品開発や安全性を確認したり高めたりするための研究が中心になるでしょう。開発や研究に興味関心の高い薬剤師にとっては魅力的な就職先といえます。
また、医薬品を扱う企業の倉庫での管理業務ほか、企業に併設されている診療所に就職するケースも。社員が利用する診療所内で、薬の管理や調剤のほか、服薬指導や薬歴管理を担当します。企業に就職する場合には、調剤に対応する求人もあります。

公務員としての就職

公務員薬剤師には、国家公務員薬剤師、地方公務員薬剤師、麻薬取締官の3つの働き方があります。
国家公務員薬剤師は、厚生労働省などで薬事行政に携わります。薬機法の改正や管理法案などに対応するのも国家公務員薬剤師の仕事です。
地方公務員薬剤師は、該当都道府県、市町村などに採用され、環境衛生評価や食品安全検査といった行政関係の仕事のほか、国立病院や研究所での業務を担います。
麻薬取締官は麻薬の取締を行う専門職で、麻薬取締官職としての採用試験を受け、合格した薬剤師が就職することになります。
いずれも該当する公務員試験に合格する必要がありますが、専門知識を活かして社会貢献することに誇りや責任を感じられる職場といえます。また、収入面で安定しているのも魅力です。

MRとしての就職

MRは製薬会社で営業・広報を担当する仕事です。主に、医薬情報を医師や薬剤師に提供し、商品の品質や効能、安全性を伝えるといった業務が中心になります。
医療現場で直接的に薬学のスキルを活かすのとは異なり、影の力となって治療をサポートすることや、よりよい薬の開発、提供に向けて、専門知識を活かすことのできる職場といえるでしょう。常に新しい薬の情報を把握しておく必要があることから、継続的な努力や向学心が求められます。

大学への就職

ド大学に就職する場合、薬学部の教師として採用されるか、研究職として採用されるケースが考えられます。採用数が限られた就職先になることから、薬学部に入学した当初から就職を念頭にした活動を始める必要があるでしょう。
大学の研究機関では、新薬の研究が行われており、たとえば難病やがんを治療するための新薬開発などに携わることになります。また、教師として専門知識を次世代の学生に伝え教えるという職業は、人を育てるという意義も大きく、やりがいを感じる職場ともいえます。