1薬剤師の「就職人数」「就職先」レポート

薬剤師の「就職人数」「就職先」レポート

大学の薬学部に入学し、薬剤師としての国家資格を取得したら、いよいよ就職。薬剤師はどのくらいの割合で就職している? 薬剤師が求められる職場は多くありますが、実際にはどのような勤務先に人気が集まっているのでしょうか? 過去のデータから薬剤師の就職状況について解説します。

Q1薬剤師として就職した人数は?

薬剤師として就職できた? できなかった? 平成30年3月に卒業した薬学部生たちを対象とした「就職動向調査結果報告書(薬学教育協議会より)」を参考に分析してみましょう。
薬学教育が現行のように6年制となったのは、平成18年度の入学生からのこと。現在も、4年制の学科を卒業したのち、大学院に進学して受験資格を取得する人もあり、それぞれの就職状況は異なっています。
比較的、経済情勢の変化を受けにくく、安定した給与が得られるとされる薬剤師。しかし、薬学部の卒業生たちははたして、どれくらいの人が薬剤師として就職をしたのでしょうか。

【男女別 就職した者・就職しなかった者】

【6年制学科卒業生調査結果(平成30年3月)

 
人数 % 人数 % 人数 %
就職したもの 給与の判明した者 2,358 64.1% 3,922 66.5% 6,280 65.6%
給与の判明した者 672 18.3% 1,091 18.5% 1,763 18.40%
就職しなかったもの 無給実習・見習い 6 0.20% 16 0.30% 22 0.2%
進学 98 2.70% 42 0.70% 140 1.50%
非就職者 126 3.40% 190 3.20% 316 3.30%
未定 419 11.40% 639 10.80% 1,058 11.0%
3,679 100% 5,900 100% 9,579 100%

※グラフ出典/薬事日報 平成30年「就職動向調査結果報告書」より。
男女別にみると、就職した男性は3030人(約82%)、しなかった男性は649人(約18%)、就職した女性は5013人(約85%)、しなかった女性は887人(約15%)。若干ながら女性のほうが就職率は高いといえます。

薬剤師として就職した人は全体で84%

前述の調査によると、平成30年度に6年制の学科を卒業したのは全国で9,579名。そのうち就職したのは8,043名となっており、就職しなかった人は1,536名という結果になりました。結果として、卒業生の約84%が就職していることがわかります。就職しなかった人の中には、無給実習を続けたり、進学をしたりするケースも含まれ、また調査時には就職先が未定だった人も含まれます。

なお、4年制の学科から大学院に進み、平成30年に卒業を迎えたのは全国で1,458名となっています。そのうち就職したのは320名で、就職しなかったのは1,138名です。就職した人は全体の約22%と少ない結果になりました。就職しなかった人の多くは、さらなる進学を選択しており、中には調査時に未定となっていた人も含まれます。 これらの数値については、薬剤師としての国家資格を持っているものの、資格を活かさずに就職をした人も含まれています。

Q2薬剤師の就職先はどこか人気なの?

薬剤師の資格を活かした仕事についている卒業生がどれくらいいるのかを、就職先を分析しながら探ってみましょう。先の調査結果を参考に、平成30年3月に薬学部を卒業した人たちの就職先について確認してみましょう。

【薬学部6年制卒業生の就職先(割合)ランキング】

1位薬局 36.3%

2位病院・診療所
(薬局、臨床検査)23.3%

3位未定 11.1%

4位 企業(医薬品関連企業およびその他) 10.5%

5位 医薬品販売業(ドラッグストアや卸売販売業) 9.7%

6位 就職せず 3.3%

7位 行政機関への就職 2.5%

8位 進学1.5%

9位 その他の職業 0.9%

10位 研究機関 0.1%

11位 大学への就職 0.1%

12位 研究生(有給、無給合わせて) 0.9%

※出典/薬事日報 平成30年「就職情報調査結果報告書」より抜粋。

調剤薬局がもっとも多く36.3%

6年制学科卒業生の勤務先状況を確認してみると、薬局が36.3%、病院・診療所(薬局、臨床検査)が23.3%、企業(医薬品関連企業およびその他)が10.5%、医薬品販売業(ドラッグストアや卸売販売業)が9.7%、研究機関が0.1%、大学への就職が0.1%、行政機関への就職が2.5%、その他の職業が0.9%、研究生(有給、無給合わせて)が0.9%となっています。そのほか、進学した人が1.5%、就職せずが3.3%、未定が11.1%で、就職しなかった人が全体の15.8%に上ります。
また、人数で見ると、もっとも多い薬局に就職した人は合計3,475人、そのうち男性は1399人、女性は2076人と、女性のほうが多くなっています。

Q3就職先を探すにのに必要なものは?

新卒に限らず、薬剤師の就職先として最も多いのは薬局という結果になりました。薬局は、薬剤師としての専門的なスキルが活かしやすい職場であり、接客など多様な実践力を伸ばせる場でもあります。
他の就職先に比べて求人数が多いこともありますが、修得してきた力を試し、さらにスキルアップができるやりがいのある職場としても人気が集まっているのではないでしょうか。どんな働き方を目指すにしろ、自分の将来像を描きながら、広い視点で能力の活かせる就職先を探してみてはいかがでしょうか。