薬剤師の国家試験と
転職市場

薬剤師国家試験について

薬剤師国家試験の行われる2月、3月は薬剤師の転職市場が1年でもっとも活発になる時期。
そこで気になる薬剤師国家試験の概要と薬剤師転職市場について、マイナビ薬剤師が解説していきます!

薬剤師国家試験の動向を踏まえて、転職活動を有利に進めていきたいもの。
薬剤師国家試験の難易度や合格率など、ここ数年の動向を見ていきます。

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第109回薬剤師国家試験 合格発表について

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目次

01. 薬剤師国家試験の
合格基準と難易度

合格基準

薬剤師国家試験は、直近5年間でもいくつかの制度が導入され、年々変遷している状況です。特に2017年2月実施の第102回試験から導入された「新合格基準」は、合格率に大きな影響を与えました。
「新合格基準」の導入によって、従来は総得点における得点率について65%以上という絶対基準だったところ、「問題の難易を補正して得た総得点について、平均点と標準偏差を用いた相対基準により設定した得点以上であること」という相対基準に変更となりました。

この合格基準の変更により、変更以前の第100回の合格率が63.17%に対して、変更以降は合格率7割以上をキープしている状況です。

合格基準(平成30年8月31日 「新薬剤師国家試験について」の一部改正について)
以下のすべてを満たすことを合格基準とすること。なお、禁忌肢の選択状況を加味する。
①問題の難易を補正して得た総得点について、平均点と標準偏差を用いた相対基準により設定した得点以上であること。
②必須問題について、全問題への配点の70%以上で、かつ、構成する各科目の得点がそれぞれ配点の30%以上であること。

薬剤師国家試験の難易度

難易度を合格率を指標にすれば、「新合格基準」の導入以降7割以上というものの、大学で学ぶ6年間の内容も踏まえると、難易度としては決して低くはないと言えるでしょう。

さらに各科目ごとに「足きり」の基準が設けられており、いずれか1つの科目でも基準に満たなければ不合格になってしまう点も注意が必要です。

また、第104回から導入された「禁忌肢」という制度も存在します。平成28年2月4日に発表された「薬剤師国家試験のあり方に関する基本方針」によると、禁忌肢とは、「公衆衛生に甚大な被害を及ぼすような内容」、「倫理的に誤った内容」、「患者に対して重大な障害を与える危険性のある内容」、「法律に抵触する内容」が該当するとされています。 この禁忌肢を合格基準以上に選択してしまうと、たとえ総得点が合格基準に達していても不合格になってしまいます。 初導入された第104回では合格率の大きな下落が見られなかったことから、禁忌肢を基準値以上に選択してしまうケースは多くないのかもしれませんが、十分に注意する必要があるでしょう。

02. 薬剤師国家試験の
受験者数と合格率の推移

過去5年間の合格率を見てみると、「新合格基準」が導入された第101回に急増しているものの、翌年 第102回以降の合格率は70%前後で安定して推移している傾向にあります。
昨年 第104回では新たに「禁忌肢」も加わりましたが、合格率が急落するほどの影響は無かったようです。

薬剤師国家試験合格率推移(第100回以降)

薬剤師国家試験合格率推移

主な大学別の合格率

大学ごとの合格率をみてみましょう。新卒、既卒含めた合格率を比較し、国公立と私立含むトップ10をまとめました。
平均合格率でみてみると、国公立大学は私立大学よりも10点以上高く出ています。しかし、私立大学からの受験者の母数が圧倒的に多いので、一概に比べることは出来ないでしょう。

順位 大学名 出願者数 受験者数 合格者数 合格率
1 九州大学 43 43 41 95.35%
2 金沢大学 42 42 40 95.24%
3 名城大学 288 274 253 92.34%
4 京都薬科大学 423 396 361 91.16%
5 慶應義塾大学 179 172 156 90.7%
6 北海道大学 32 31 28 90.32%
7 名古屋市立大学 91 88 79 89.77%
8 静岡県立大学 101 98 87 88.78%
9 東京理科大学 117 114 101 88.6%
10 星薬科大学 321 296 262 88.51%

(厚生労働省資料より総合格率の上位10校を掲載)

04. 2月、3月、4月の
薬剤師転職市場

薬剤師の転職市場が薬剤師国家試験の影響を受けるのはなぜでしょうか。また、その転職市場で満足な転職をするためのポイントは何でしょうか。マイナビ薬剤師のキャリアアドバイザーが解説します。

薬剤師の転職市場についてキャリアアドバイザーが解説します

国家試験と重なる転職市場の繁忙期

薬剤師の転職市場が最も活発に動くのは、毎年1月後半から4月1日まで。
これは国家試験を経て新卒採用される薬剤師の動向と密接に関わっており、新卒採用数が見込みに達しないと予想される、あるいは達しなかった会社が不足を補充するためにキャリア採用をかけることが大きな要因です。

特に大手調剤薬局やドラッグストアのキャリア採用では現場の穴を埋める即戦力の獲得が期待されており、しかもできれば4月より前、遅くとも新卒採用者の研修が終わる5~6月には入社できる方が求められています。
したがって、この時期の転職市場はパッと開いてサッと閉じてしまう。つまり、かなりのスピード感で動かないと乗り遅れてしまいます。
人生における重要な決断でありながら、時間をかけて悩んでいる暇はないという状況です。応募してからも、ドラッグストアや調剤薬局では、1回面接にて2日後には採用の合否が伝えられるくらいのスピード感。
そのため、この時期は私たちキャリアアドバイザーもフル回転です。

近年、求められるスキルなどのハードルは高くなっている

また、近年はキャリア採用における採用側の要求水準がかなり上がっていることもポイントです。
一昔前のように、薬剤師資格さえ持っていれば比較的簡単に採用されるということはありません。
少なくとも、好条件では採用されづらい。コミュニケーション能力などの社会人としての素養、医療人としてのスキル、今後のキャリアアップに対する意欲などは、時間がない中でもしっかり見られていると思ってください。

「転職活動の軸」を探すところからサポートいたします

こうした転職市場において、私たち薬剤師担当のキャリアアドバイザーが皆様をサポートできるところも少なくないと思います。

まず、「マイナビ薬剤師」は全国に面談会場を設け、各地域専任のキャリアアドバイザーが現地の企業や店舗で得た「実際」の情報が豊富なことが第一のメリットです。
また、他社では転職希望者と電話のやりとりだけで済ますこともある中、私たちはできるだけ対面でお会いすることを原則とし、ご本人の転職先に対する希望や将来のキャリア展望などを細かなニュアンスを含めてお伺いしています。
こうして最初に「転職活動の軸」をしっかり立てておくと、後々のミスマッチをなくすことができ、短い活動期間でも満足のいく転職をしていただけるはず。

こうした丁寧で質の高いサービスこそ、私たちが最も誇りとするところです。
転職を考えている薬剤師の方には、ぜひ私たちをうまく活用していただければと思います。

転職の進め方のポイント! 転職の進め方のポイント!

  • この時期の転職市場はスピード感をもって動くことが大切!
  • コミュニケーション能力や医療人としてのスキル、今後のキャリアアップに対する意欲などのアピールが大事!
  • マイナビ薬剤師の転職サービスをうまく活用して、短い活動期間でも満足のいく転職を!

マイナビ薬剤師のキャリアアドバイザーは、一人ひとりご希望の働き方やキャリアプランを伺い、様々な薬剤師求人をご紹介いたします。大切な転職活動を、より安心しより効率的に行って頂けるようサポートさせて頂きますので、ぜひ一度ご相談ください。

マイナビ薬剤師転職サポートの流れ

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