医療費

抗癌剤などの複数回投与、使用量に応じて保険請求‐疑義解釈を通知

薬+読 編集部からのコメント

抗癌剤などの注射剤に関する保険請求の方法が統一されていない現状でしたが、厚生労働省は、安全性を確保した上で一つのバイアルを複数患者に使用した場合、患者ごとの使用量に応じて保険請求するよう明確化する通知を発出する方針を示しました。

厚生労働省は、抗癌剤など体重換算で用量設定されている注射薬の薬剤料について、一つのバイアルを2人の患者に同時に調剤した場合、それぞれの患者に対する「使用量に応じて請求し、2バイアル分は請求できない」との見解を疑義解釈で示し、地方厚生局と都道府県担当者に通知した。バイアルに残った抗癌剤を廃棄してもバイアル本数単位ではなく、使用量に応じて保険請求するよう取り扱いを明確化した。

 

抗癌剤などの注射剤に関する保険請求の方法は統一されていないのが現状。こうした中で厚労省は、抗癌剤の保険請求方法について、安全性を確保した上で一つのバイアルを複数患者に使用した場合、患者ごとの使用量に応じて保険請求するよう明確化する通知を発出する方針を、自民党行政改革推進本部の「医療費見直しチーム」の会合で示していた。

 

そのほか、厚労省は、抗癌剤の残薬を削減するため、今年度中に多角的な調査研究を実施し、細菌汚染など安全性確保に必要な条件や実際に残った抗癌剤を活用した場合の廃棄率減少、残薬活用時の医療過誤への影響、小規格包装の開発、複数回使用できる製剤の開発などを検討することにしている。

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出典:薬事日報

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