
在宅に携わることで、
薬剤師としての幅を広げています。
薬を届けるだけが「在宅」の仕事ではありません。
在宅にも携わっているとお聞きしています。
店舗での外来業務をしつつ週に2回、特別養護老人ホームを訪問しています。そのうちの1日は医師への回診同行で、処方提案などを行っています。もう1日は訪問看護師の方にお手伝いいただき、薬を届けるだけでなく、私の方から積極的に施設の入居者様たちとお話をする機会を設けています。
入居されている方は約100名。単に薬に関しての話題だけでなく、表情や顔色を確認しながら、一人ひとりの状態に合わせたお話をすることで、少しでも元気になっていただくことが目的です。
私の勤務店では、ほかにも2名の薬剤師が個人宅への在宅業務を行っています。
今のお仕事のやりがいは。
入居者様たちに顔を覚えていただき、“お兄さんが来た”と喜んでいただけた時です。中には「昔はこんなことがあったよ」「私の息子は、こんな食べ物が好きでね」と話しかけてくださる方も多いんですよ。
また月に1度、看護師、介護士、NSTメンバーの方と栄養療法のミーティングも行っています。入居者様の中には血糖値やコレストロールの薬を飲まれている方もいるため、食事療法を学ぶことで、薬剤師として新たな処方提案ができる点も魅力です。施設にいらっしゃる入居者様との対応を通して、胃瘻等への対応スキルなど調剤薬局の勤務では経験できないことを学ぶ機会もあります。

地域医療チームの一員としての責任が芽生えました。
今後の目標を教えてください。
高齢者が増え続ける中、在宅への需要はますます高まっていきます。今も代理の方が処方せんを持って薬を受け取りにいらっしゃるケースも少なくありません。そうした際に、ご本人の状況をお聞きし、在宅の必要性をお伝えしていくのも、これからの薬剤師の務めとなっていくことでしょう。
私自身も在宅に携わる薬剤師として、スキルや知識の向上は欠かせないと思っています。まずは在宅で用いられるさまざまな処方薬に詳しくなり、その上で併用のお話など、薬剤師ならではのアドバイスができればと思っています。
個人的には管理薬剤師を経て、複数店舗を統括する立場をめざすことが目標です。
転職を考えている方へメッセージを。
在宅の現場では入居者様や医師、看護師、介護士、NST、さらには個人宅ならご家族とも接する機会が豊富です。地域包括ケアを進める上で、学ぶことはたくさんあります。
入居者様の中には話すことが不自由で、表情から薬の服薬状況を読み取らなければいけないケースもあります。その分、調剤室内では得られない貴重な経験ができます。
私自身は在宅に携わって1年半ほど。以前から興味はあったものの、なかなかチャンスがありませんでした。でも当社には意欲があればチャレンジできる環境があります。一緒に学んでいきましょう!
