
調剤薬局をはじめ
地域包括ケアの充実に取り組んでいます
誰もが安心して暮らせる社会のためにさまざまな事業を展開
御社の特色を教えて下さい。
医薬保健事業、介護事業、保育事業と多岐にわたる事業を手掛けていますが、主軸となるのは調剤薬局の運営です。「日生薬局」の屋号で東京都内、特に23区内の大学病院、総合病院の処方箋応需を中心に、35店舗を展開しています(2015年12月現在)。高度医療を提供する病院が中心ですから、専門薬をはじめ幅広い処方を扱うとともに、近年では無菌調剤室の設置を進め、HIT調剤(在宅輸液療法)にも力を入れています。
幅広く事業展開されているのはどのようなお考えからですか。
超高齢社会の日本において、誰もが安心して暮らせる環境を実現することに他なりません。当社の創業の精神は、「人のしあわせの輪づくり」というもので、子育てから健康予防、病気、介護まで、常に困っている人々の手助けを目指しています。その切り口の1つが医薬保健事業で、今では国土交通省のモデル事業に認定された地域包括ケアシステムに薬物治療のプロとして参加するなど、貢献の場も広がっています。今後は、地域における調剤薬局のさらなる進化・発展を図るととともに、地域のあらゆる社会資源をつなげて“多世代の健康共生社会”を築いてまいります。そうしたなか、現場で働く皆さんには、自分の個性と能力を発揮し、活き活きとした人生を歩んでいけるよう、多彩なキャリアを用意し支援していきます。自己実現と、地域社会の貢献という使命の両方が果たせる当社に、注目して頂ければ幸いです。

患者様第一主義の根底には、社員を大切にするまなざしがあります
御社の取り組みをさらに具体的に教えてください。
医薬事業を中心に話すと、「日生薬局」には、抗がん剤を含めハイリスク薬の処方実績多数、また利便性を高める24時間対応や、服薬のしやすさを考えた一包化の推進など、様々な特色があります。その中で今後、特に注力するのが在宅医療です。全店で緩和ケアに力を入れ、医師や看護師とのチーム医療体制で穏やかな“看取り”を進めるとともに、認知症の患者さんのケアにも積極的に取り組んでいきます。一方で人口の多い東京にある利点を生かし、栄養士と協力して、中高年を中心に病気予防に向けた栄養指導などもさらに充実させます。このように総合的な「町の健康ステーション」を目指し、まずは既存店の機能を更に高め、徐々に新規出店も推し進めることがこれからの目標です。
そうすると薬剤師に求めるレベルもますます高まりますね。
仰る通りです。特に在宅では患者さんやご家族の心のケアも大切です。当社では「技術」と「人格育成」を2本柱に教育体制を構築していますが、今後はさらにその内容を深めていきます。また幾つかの店舗では大学病院や総合病院と連携をとって、緩和ケアの勉強会や在宅患者さんのカンファレンスにも参加しています。このように当社は、今後も『患者さんに役立つことなら何でも身につけよう』という姿勢を大切にしていきます。ただ、患者様第一主義を実現するには、社員を大事にすることが大前提。その点でもキャリアパスから研修制度、福利厚生に至るまで、働きやすい環境づくりを整備しています。明るく意欲に満ちて勉強熱心な人なら、薬剤師としてはもとより、人間的にも大きく成長できるでしょう。
