薬剤師の年収の中央値はいくら?年齢別の平均年収のデータなども紹介

薬剤師の年収の中央値はいくら?年齢別の平均年収のデータなども紹介

薬剤師の「年収の中央値」は、薬剤師全体の収入状況を知る上で、実態に近い指標として注目されています。年収の中央値を知ることで、自分の収入がどのくらいの水準にあるかを客観的に確認できるでしょう。

本記事では、薬剤師の年収の中央値について、男女別のデータや他職種との比較データを紹介するとともに、薬局薬剤師・病院薬剤師の生涯年収の中央値をお伝えします。加えて、男女別・年齢別・職種別の平均年収や、年収アップを実現する方法についても詳しく解説します。

1.薬剤師の年収の中央値はいくら?

厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」における「所定内給与額(中位数)」をもとに算出すると、薬剤師の年収の中央値は547万1,200円です。

所定内給与額(中位数) 年間賞与その他特別給与額 年収の中央値
38万7,300円 82万3,600円 547万1,200円

※年収の中央値=所定内給与額(中位数)×12カ月+年間賞与その他の特別給与額で算出、残業手当などは含まない
※残業手当などは含まない

参考:賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 表番号1・17|政府統計の総合窓口 e-Stat
参考:賃金構造基本統計調査で使用されている主な用語の説明|厚生労働省

中央値とは、データを小さい順や大きい順に並べたとき、ちょうど真ん中に位置する値のことです。

例えば、10人の薬剤師の年収データがある場合は5番目と6番目の年収の平均、9人の場合は5番目の年収が中央値となります。平均値は極端に高い・低い数字の影響も受けてしまいますが、中央値では実態に近い水準を把握することが可能です。

そのため、年収の分布が偏っている場合は、平均値よりも中央値のほうが「一般的な収入感覚」に近いとされています。ここでは、男性薬剤師、女性薬剤師、医療・福祉関連職種の年収の中央値を紹介します。

1-1.男性薬剤師の年収の中央値

同じく、厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」における「所定内給与額(中位数)」をもとに算出すると、男性薬剤師の年収の中央値は583万6,800円です。

所定内給与額(中位数) 年間賞与その他特別給与額 年収の中央値
41万6,300円 84万1,200円 583万6,800円

※年収の中央値=所定内給与額(中位数)×12カ月+年間賞与その他の特別給与額で算出
※残業手当などは含まない

参考:賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 表番号1・19|政府統計の総合窓口 e-Stat

1-2.女性薬剤師の年収の中央値

男性薬剤師と同様に算出すると、女性薬剤師の年収の中央値は510万7,200円です。

所定内給与額(中位数) 年間賞与その他特別給与額 年収の中央値
35万8,200円 80万8,800円 510万7,200円

※年収の中央値=所定内給与額(中位数)×12カ月+年間賞与その他の特別給与額で算出
※残業手当などは含まない

参考:賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 表番号1・19|政府統計の総合窓口 e-Stat

1-3.医療・福祉関連職種の年収の中央値

厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」における「所定内給与額(中位数)」をもとに算出した医療・福祉関連職種の年収の中央値は以下のとおりです。

職種 所定内給与額(中位数) 年間賞与その他特別給与額 年収の中央値
医師 81万6,700円 106万9,300円 1,086万9,700円
歯科医師 74万2,700円 44万4,800円 935万7,200円
獣医師 61万2,000円 29万1,800円 763万5,800円
薬剤師 38万7,300円 82万3,600円 547万1,200円
保健師 30万700円 99万9,200円 460万7,600円
助産師 32万9,700円 101万400円 496万6,800円
看護師 31万5,200円 83万5,000円 461万7,400円
准看護師 26万5,800円 64万100円 382万9,700円
診療放射線技師 32万2,800円 99万1,300円 486万4,900円
臨床検査技師 28万8,200円 92万3,800円 438万2,200円
理学療法士
作業療法士
言語聴覚士
視能訓練士
28万5,600円 70万4,700円 413万1,900円
歯科衛生士 27万1,300円 48万4,400円 374万円
歯科技工士 29万300円 59万2,000円 407万5,600円
栄養士 24万8,900円 65万4,600円 364万1,400円
その他の保健医療従事者 26万9,000円 65万9,000円 388万7,000円
保育士 25万9,100円 74万1,700円 385万900円
介護支援専門員
(ケアマネジャー)
28万5,700円 67万6,700円 410万5,100円
その他の社会福祉
専門職業従事者
27万4,900円 79万1,600円 409万400円

※年収の中央値=所定内給与額(中位数)×12カ月+年間賞与その他の特別給与額で算出
※残業手当などは含まない

参考:賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 表番号1・17|政府統計の総合窓口 e-Stat

2.薬剤師の生涯年収の中央値はいくら?

薬剤師として働き続けた場合、生涯年収はどの程度になるのでしょうか。厚生労働省の資料では、薬局勤務と病院勤務それぞれの中央値が示されており、65歳までの就業を前提とした金額が算出されています。
 
ここでは、薬局薬剤師と病院薬剤師の生涯年収の中央値についてお伝えします。

2-1.薬局薬剤師の生涯年収の中央値

常勤で65歳まで勤務した場合、薬局薬剤師の生涯年収の中央値は約2億2,768万円とされています。
 
この数値は、全国の薬局を対象にした調査をもとに算出されたもので、地域差や勤務形態によって相場が異なる可能性があります。

参考:薬剤師の偏在への対応策|厚生労働省

2-2.病院薬剤師の生涯年収の中央値

同じく常勤で65歳まで勤務した場合、病院薬剤師の生涯年収の中央値は約2億3,280万円とされており、薬局薬剤師との差額は約512万円です。

病院勤務では、夜勤や専門業務の有無によって収入の水準が変わることがあり、医療機関の規模や地域によっても相場に差が生じるでしょう。

参考:薬剤師の偏在への対応策|厚生労働省

3.薬剤師の平均年収はいくら?

薬剤師の年収の中央値と合わせて確認しておきたいのが平均年収です。厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」における「所定内給与額」をもとに算出すると、薬剤師の平均年収は570万7,600円です。

所定内給与額 年間賞与その他特別給与額 平均年収 年収の中央値
40万7,000円 82万3,600円 570万7,600円 547万1,200円

※平均年収=所定内給与額×12カ月+年間賞与その他特別給与額で算出
※年収の中央値=所定内給与額(中位数)×12カ月+年間賞与その他の特別給与額で算出
※いずれも残業手当などは含まない

参考:賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 表番号1・17|政府統計の総合窓口 e-Stat

薬剤師の平均年収は、中央値よりも高い値となっています。この結果から、薬剤師の年収は、平均年収より低い人の層が多いということが分かります。

続いて、男女別、年齢別、医療・福祉関連職種の平均年収について見ていきましょう。

3-1.男女別の薬剤師の平均年収

同じく、厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」における「所定内給与額」をもとに算出した男性薬剤師・女性薬剤師の平均年収は以下のとおりです。

性別 所定内給与額 年間賞与その他特別給与額 平均年収 年収の中央値
男性 44万5,000円 84万1,200円 618万1,200円 583万6,800円
女性 37万5,000円 80万8,800円 530万8,800円 510万7,200円

※平均年収=所定内給与額×12カ月+年間賞与その他特別給与額で算出
※年収の中央値=所定内給与額(中位数)×12カ月+年間賞与その他の特別給与額で算出
※残業手当などは含まない

参考:賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 表番号1・19|政府統計の総合窓口 e-Stat

年収の中央値と平均年収を比較すると、薬剤師全体のデータと同様に、男性薬剤師・女性薬剤師ともに中央値の方がやや低いという結果となっています。

3-2.年齢別の薬剤師の平均年収

厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」をもとに算出した年齢別の平均年収は以下のとおりです。

年齢 所定内給与額 年間賞与その他特別給与額 平均年収
20~24歳 32万1,500円 1万1,400円 386万9,400円
25~29歳 33万9,500円 59万4,900円 466万8,900円
30~34歳 38万700円 73万4,900円 530万3,300円
35~39歳 40万500円 101万7,400円 582万3,400円
40~44歳 42万4,300円 107万1,900円 616万3,500円
45~49歳 45万1,800円 100万9,700円 643万1,300円
50~54歳 50万1,300円 114万100円 715万5,700円
55~59歳 50万5,300円 80万1,000円 686万4,600円
60~64歳 48万9,500円 84万1,900円 671万5,900円
65~69歳 40万6,700円 62万9,700円 551万100円
70歳~ 35万6,800円 31万900円 459万2,500円

※平均年収=所定内給与額×12カ月+年間賞与その他特別給与額で算出
※残業手当などは含まない

参考:賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 表番号5|政府統計の総合窓口 e-Stat

年齢別の平均年収の推移から、薬剤師の平均年収は年齢とともに増加し、50代でピークを迎えた後は徐々に減少することが分かります。

3-3.医療・福祉関連職種の平均年収

同じく、厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」をもとに算出した医療・福祉関連職種の平均年収と年収の中央値は以下のとおりです。

職種 所定内給与額 年間賞与その他特別給与額 平均年収 年収の中央値
医師 91万1,600円 106万9,300円 1,200万8,500円 1,086万9,700円
歯科医師 89万5,000円 44万4,800円 1,118万4,800円 935万7,200円
獣医師 68万3,700円 29万1,800円 849万6,200円 763万5,800円
薬剤師 40万7,000円 82万3,600円 570万7,600円 547万1,200円
保健師 31万3,300円 99万9,200円 475万8,800円 460万7,600円
助産師 34万7,200円 101万400円 517万6,800円 496万6,800円
看護師 32万9,600円 83万5,000円 479万200円 461万7,400円
准看護師 27万3,700円 64万100円 392万4,500円 382万9,700円
診療放射線技師 34万2,600円 99万1,300円 510万2,500円 486万4,900円
臨床検査技師 31万4,800円 92万3,800円 470万1,400円 438万2,200円
理学療法士
作業療法士
言語聴覚士
視能訓練士
29万9,400円 70万4,700円 429万7,500円 413万1,900円
歯科衛生士 28万6,600円 48万4,400円 392万3,600円 374万円
歯科技工士 31万5,400円 59万2,000円 437万6,800円 407万5,600円
栄養士 25万8,400円 65万4,600円 375万5,400円 364万1,400円
その他の保健
医療従事者
28万2,800円 65万9,000円 405万2,600円 388万7,000円
保育士 27万300円 74万1,700円 398万5,300円 385万900円
介護支援専門員
(ケアマネジャー)
29万1,400円 67万6,700円 417万3,500円 410万5,100円
その他の社会福祉専門職業従事者 28万8,100円 79万1,600円 424万8,800円 409万400円

※平均年収=所定内給与額×12カ月+年間賞与その他特別給与額で算出
※年収の中央値=所定内給与額(中位数)×12カ月+年間賞与その他の特別給与額で算出
※残業手当などは含まない

参考:賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 表番号1・17|政府統計の総合窓口 e-Stat

上記のデータのとおり、医療・福祉関連職種は総じて平均年収より年収の中央値の方が低いという結果となっています。このことから、医療・福祉関連の仕事をしている人は、平均年収より低い年収の層が多いということが分かります。

4.薬剤師が年収アップを実現する方法

薬剤師としての収入を増やすには、役職への昇進、資格取得、転職などの複数のアプローチがあります。自分のキャリアプランやライフスタイルに合わせて、最適な方法を選ぶことが重要です。ここでは、薬剤師が年収アップを実現する方法をお伝えします。

4-1.管理薬剤師や薬局長になる

薬局や病院で管理薬剤師や薬局長などの役職に就くと、基本給に加えて役職手当が支給されるため、年収が大きくアップする可能性があります。業務内容は在庫管理やスタッフの指導、行政対応など多岐にわたりますが、責任が増える分、評価も高くなりやすいでしょう。

特に薬局では、比較的早い段階で昇進のチャンスを得られることもあるため、機会があれば積極的にキャリアアップを目指しましょう。

4-2.認定薬剤師や専門薬剤師の資格を取得する

日本薬剤師研修センターや各学会が認定する「認定薬剤師」や「専門薬剤師」の資格を取得することで、専門性が高まり、年収アップにつながるケースがあります。特定の分野に精通した薬剤師は、病院や薬局などで高く評価され、待遇面でも優遇されることがあるでしょう。

資格取得には研修や実務経験が必要ですが、長期的なキャリア形成においても役立つといえます。

4-3.高収入が見込める職場に転職する

調剤薬局や病院以外にも、製薬企業、治験関連企業、ドラッグストアなど、薬剤師が活躍できる職場は多岐にわたります。特に都市部のドラッグストアや夜間勤務のある施設などでは、年収600万円以上が見込める求人もあります

転職サイトや転職エージェントを活用すれば、好条件の求人が見つかる可能性も高まるでしょう。転職を検討する場合は、収入だけでなく、働き方や福利厚生も含めて総合的に判断することが大切です。

5.薬剤師の年収の中央値を把握して、キャリアを見直すきっかけにしよう

薬剤師の年収の水準は、年齢や勤務先、役職、資格の有無などによって変わります。特に経験を積んだ中高年層では、管理職や専門職としての評価が収入に反映されやすくなるでしょう。そのため、自分の現在の立ち位置や将来のキャリアプランを見直したい場合は、平均や中央値といった統計データを参考にするとよいでしょう。年収アップを目指すのであれば、資格取得や転職時の職場選びなどを戦略的に行っていくことが大切です。

この記事の著者

薬剤師ライター

秋谷 侭美

薬剤師ライター。病院・薬局で幅広い診療科を経験。現在は2児の子育てをしながら、Webライターとして活動中。専門的な資料や情報をわかりやすくかみ砕き、現場のリアルに寄り添う言葉で伝えることを大切にしている。同じ薬剤師として、日々の悩みやモヤモヤに共感しながら、少しでも役立つヒントや気づきを届けられるように試行錯誤中。

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