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かかりつけ薬剤師なら知っておきたい認知症サポーター 文:加藤鉄也(研修認定薬剤師、JPALSレベル6)

かかりつけ薬剤師におすすめの認知症サポーター研修とは

近年、社会的な重要課題となっている認知症は、2025年には約700万人に達すると予想されています。薬剤師として認知症に使う薬は知っていても、実際の症状や介護時の困りごとなどがわからなければ、かかりつけ薬剤師としての役割が十分に発揮できないかもしれません。今後増え続ける認知症について、より深く学びたいと考えるなら、認知症サポーターの研修を受けてみるのはいかがでしょうか? ここでは認知症サポーターとしてどんな知識が身につくのか、またかかりつけ薬剤師としてどう活かすかについてお伝えします。

認知症サポーターとは

認知症サポーターとは、特別に何かをするのではなく、認知症を正しく理解し、認知症の人や家族を温かく見守る応援者として活動するのが主な目的です。
例えば、患者さんや家族の話を聴いたり、相談にのったり、時にはアドバイスをしたりする存在です。認知症サポーターになるためには、特に資格がいるわけではありません。一般の参加も可能で、認知症サポーターキャラバンと自治体等が協働で開催する認知症サポーター養成講座を受講することで対応を学ぶことができ、認知症サポーターの証であるオレンジバンドが渡されます。費用も無料の場合がほとんどです。

認知症サポーターを通してかかりつけ薬剤師の価値を高める

認知症サポーター養成講座では、認知症の全体像からはじまり、基本となる中核症状から個人差の大きい周辺症状まで詳しく学び、認知症の予防に関わるさまざまな情報を集めることができます。また、患者さんの感情変化や介護者の気持ち、接するときの心構えや対応など、具体的な事例に基づいて理解できるのも大きなメリットです。
認知症サポーター養成講座で学んだ知識をもとに、認知症患者さんに対する理解が深まれば、認知症患者さんやその家族のかかりつけ薬剤師となったときに、スムーズなコミュニケーションを取ることができるでしょう。

認知症サポーターを現場で活かしていくヒント

薬剤師は認知症に用いられる薬については学んでいますが、認知症の病態に対する正しい知識を深く学んだり、本人や家族の心情を学んだりする機会はあまりありません。
認知症サポーターの知識を得ることで、認知症患者さんやご家族への対応やアドバイスの質が変わり、信頼度が高まります。例えば、患者さんの服装や身なりが以前と違う、服薬コンプライアンスが落ちているといった認知症のサインを知ることができれば、いち早く認知症の進行を食い止めることができるかもしれません。また、一包化の依頼や家族への服薬指導の検討、お薬カレンダーを用いた服薬管理などを提案するのもよいでしょう。さらに、認知症の周辺症状(BPSD)の悪化要因となる薬剤を学べば、今後認知症の疑いがある患者さんや予備軍の患者さんに処方が出た際、担当医に処方提案をすることができるようになります。認知症の進行は、身内だからこそ気付きにくいところもあります。薬局の窓口における認知症の早期発見は、かかりつけ薬剤師ならではの大切な仕事といえるのではないでしょうか。

地域で活躍するかかりつけ薬剤師になるために

かかりつけ薬剤師は地域との関わり合いが深い存在です。地域に目を向けたとき、今後ますます増えるであろう認知症患者さんのサポートにかかりつけ薬剤師が介入できたら、地域の健康に貢献することができます。認知症サポーター養成研修を通して認知症について深く学び、認知症患者さんの立場でサポートを行うことで、さらに地域住民の役に立つ活動ができるのではないでしょうか?

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