接遇マナー・テクニック 接遇マナー・テクニック
困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー
困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー
人間関係がよく、働きやすい薬局をつくるには
人間関係がよく、働きやすい薬局をつくるには
3ヵ月ほど前から、薬剤師8名、事務スタッフ2名の調剤薬局で薬局長をしています。できるだけスタッフが働きやすい環境を整えたいと思うのですが、薬局長として、まずはどのようなことに気をつけるべきでしょうか。現在、あまり関係のよくない2名のスタッフがいるので、人間関係でのトラブルを少なくしたいと思っています。
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“顧客満足度”と“従業員満足度”は背中合わせ
狭い空間で働く薬局は、人間関係をいかにつくっていくかが最大の課題といっても過言ではありません。スタッフが楽しく働いているという雰囲気は、患者さんにも伝わります。逆に言えば、どんなに表面的に取り繕っても、人間関係がギスギスしていればそれも患者さんに伝わってしまうもの。そういう意味で、CS(顧客満足度)とES(従業員満足度)は背中合わせなのです。
それほどに重要な要素ですから、薬局長(管理職)としてもっとも重視すべき業務の一つが、人間関係の調整ということになります。相談者さんの場合、ネックとなる人物がはっきりしているとのことなので、まずはその2人の話をじっくり聞くところからはじめましょう。
 
人間には「自分のことをわかってもらいたい」という承認欲求があり、自分と真摯に向き合い、話を聞いてくれる人のことを信頼する傾向があります。信頼関係ができていない状態で指示を出しても、受け入れられないどころか指示の内容によっては反発されてしまう可能性もあるでしょう。
コツとしては、「私はあなたを信頼している。あなたの意見を取り入れたいと思っている」というスタンスで接すること。そうすれば相手も安心して本音を話しやすくなります。よくよく聞いてみると、ほんのささいな行き違いがあって感情がもつれていただけ、ということもあります。うまくいけば、数回のヒアリングであっさり解決できるかもしれませんから、真剣に向き合って話を聴きましょう。
ミーティングや連絡帳を活用して、風通しのいい職場づくりを
このケースのように、明らかにネックとなっている人物がいない場合でも、薬局長としては全員と向き合う姿勢が大切です。今は表面化していなくても、大きな問題の種が隠れている可能性があるからです。日々の業務に追われて後回しになりがちですが、できるだけ対話の機会を設けて、それぞれに「あなたは大切な仲間です」、「あなたの代わりはいないんですよ」と伝えましょう。また、話し合いによって各スタッフの得手不得手を見極め、能力が最大限に発揮できるよう仕事の割り振りを決めたり、将来のビジョンに合わせた業務を任せたりすることで、よりスムーズに現場がまわる状態をつくることができます。
 
話し合いの方法は、慣れないうちは一人ずつ話をする方がいいでしょう。全員が集まってミーティングをしてもいいのですが、ある程度風通しが良くないと本音を言いづらいかもしれませんし、人前で意見を言うのが苦手な人もいます。一人ひとりとじっくり話す時間が取れない場合は、レポートにして提出してもらうという方法もあります。全体の雰囲気が落ち着いてきたら、連絡帳をつくって連絡事項などの情報を共有するのもいいでしょう。
管理職にとって職場の人間関係は大きな課題。一筋縄ではいかないかもしれませんが、いい雰囲気をつくることが最終的には患者さんのためになると信じて、スタッフとの信頼関係を築いてほしいと思います。
まずは一人ひとりとしっかり話し合い、本音を引き出して信頼関係を築くところから始めましょう
まずは一人ひとりとしっかり話し合い、本音を引き出して信頼関係を築くところから始めましょう
村尾 孝子
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
マイナビ薬剤師・連載コラムが書籍化された、
「患者さん対応のプロをめざす! 『選ばれる薬剤師』の接遇・マナー」が
2017年7月19日 同文舘出版より発売。
株式会社スマイル・ガーデン : http://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: http://smilegrdn.exblog.jp/
薬剤師さんからの質問大募集!村尾孝子先生が、あなたの質問にお答えします
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