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困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー
困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー

「あの薬局よりも値段が高い」と言われたら
「あの薬局よりも値段が高い」と言われたら
慢性疾患をお持ちの患者さんが私の勤める薬局にお越しになりました。転居された関係で薬局を変えたとのことですが、先日お越しになった際に「A薬局でも同じ薬をもらっていたけど、どうして値段が違うの? A薬局の方が安かった」と言われてしまいました。薬局ごとの値段の違いは仕方のないことだと思いますが、どのように説明すると納得していただけるでしょうか。

Answer
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「薬代はどの薬局も同じ」と思っている患者さんが多い
薬剤師にとっては、薬局によって薬代が変わるのは、ごく普通のこと。特別でも何でもありません。しかし、患者さんの中には「薬はどの薬局で受け取っても同じ価格」と思っている人が意外に多いのです。以前からお伝えしていますが、薬剤師にとっての常識が患者さんにとっても常識とは限りません。今回は患者さんが口に出してくれましたが、実は多くの人が「同じ薬なのにどうして価格が違うの?」と不思議に思っているはずです。金額にすれば数十円、多くても数百円のことだから、とあえて口にしなかっただけ。そうした患者さんは何も言わず、他の薬局へ流れていってしまう可能性があります。
価格以上のサービスで差別化を図るチャンス!
薬代については調剤報酬で決まっている通りなので、クレームを受けたからといって値引きするわけにはいきません。患者さんにはありのままを説明して理解していただくしかありませんが、口頭で説明してもわかりにくいものなので、明細書の項目を示しながら内容や点数を説明するといいかもしれません。説明する際は「当たり前のことなのに」と思わず、丁寧に説明しましょう。間違っても「たかが数十円で」などと思ってはいけません。たとえ口に出さなくても、思っていることは態度や口調ににじみ出てしまうもの。充分に注意してください。

そして「処方せん受付枚数などの条件や説明の方法などにより薬代が高くなってしまうこともありますが、お役に立てるよう責任を持って担当させていただきます」という真摯な姿勢を見せましょう。考え方によっては、患者さんとやり取りできるきっかけができたともいえます。価格ではなく、サービスでA薬局と相談者さんの薬局を差別化するチャンスです。薬で困ったことや健康に関する有益なアドバイスをして、患者さんに「私のためにこれだけのことをやってくれるなら、数十円ぐらい安いものだ」と思ってもらえるよう努めましょう。
薬代の疑問には納得してもらえるまで丁寧に説明し、価格ではなくサービスで差別化を図るチャンスに変えましょう
薬代の疑問には納得してもらえるまで丁寧に説明し、価格ではなくサービスで差別化を図るチャンスに変えましょう

村尾 孝子
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
株式会社スマイル・ガーデン : http://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: http://smilegrdn.exblog.jp/
薬剤師さんからの質問大募集!村尾孝子先生が、あなたの質問にお答えします
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