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困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー
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高齢の患者さんに対する接遇・マナー
高齢の患者さんに対する接遇・マナー
高齢の患者さんとの関わり方に自信がありません。投薬中に何度も聞き返されてしまったり、わかりやすく伝えたつもりなのに、あまり納得していただけないことも……。丁寧にしようとしすぎるあまり、回りくどい話し方になっているような気もします。高齢の患者さんに接する場合の、適切な接遇やマナーを教えてください。

Answer
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高齢の患者さんには5割増しの笑顔で。マスクもできるだけ外しましょう
高齢の患者さんには、なかなか話が通じないことも多いもの。何度も聞き返すのは本当に「わからない」から、あるいは「耳が遠くて聞こえにくい」からであって、非難しているわけではないのです。そういう意味では、「高齢の患者さんだから仕方ない」と割り切り、余裕をもって接する気持ちも大切です。
もちろん、説明がわかりにくいという可能性もありますが、相談者さんはまだ2年目。服薬指導は慣れることで上達していくものなので、「私の説明が悪いからだ」と落ち込み過ぎないでください。むしろ、高齢の患者さんにきちんと伝えるにはどうすればいいかと問題意識を持ち、改善しようと努力する姿勢はとても素晴らしいと思います。
 
とはいえ、スムーズに理解してもらえるに越したことはないので、とにかく笑顔を心がけましょう。もちろん、すべての患者さんに笑顔で接するのですが、高齢の患者さんに対しては5割増しのつもりで。笑顔で説明されるだけで患者さんには安心感が生まれ、余裕をもって話を聞くことができるからです。
また、その際に気をつけていただきたいのがマスクです。季節を問わず、マスクをつけて患者さん応対をしている場面を多く見かけますが、いくら笑っていても口元が隠れていては笑顔かどうかがわかりにくいものです。耳が悪い方は、言葉を理解するために話している人の唇の動きも見ています。そのため、高齢の患者さん、なかでも何度も聞き返すような患者さんと話す際はできるだけマスクを外すとよいでしょう。事情があってどうしてもマスクを外せない場合には、目元で笑顔を表現できるように意識しましょう。
真の“おもてなし”は相手の目線に合わせた言葉で話すこと
また、高齢になると高い音が認識されにくくなるので、いつもより声のトーンを落としてゆっくり話すこと。相手の反応を見て、理解できたかどうか一つずつ確認しながら説明します。
もう一つ注意していただきたいのが、言葉遣いです。丁寧に話そうとするあまり、回りくどくなりすぎることもあるので、相手より“少しだけ”丁寧な言葉遣いにするのがポイントです。くだけた口調の患者さんであれば、それに合わせて患者さんより少し丁寧な口調で話すのです。誰に対しても常に同じような丁寧語で話していると、慇懃無礼に聞こえることもあります。尊敬語や謙譲語をしっかり使いこなすことも大切ですが、ときと場合に応じて相手に合わせた言葉を選び、より近い距離でやり取りする。それが真の“おもてなし”だと私は思います。
相手に合わせた言葉選びで距離を縮めることで、より伝わりやすくなります
相手に合わせた言葉選びで距離を縮めることで、より伝わりやすくなります

村尾 孝子
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
株式会社スマイル・ガーデン : http://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: http://smilegrdn.exblog.jp/
薬剤師さんからの質問大募集!村尾孝子先生が、あなたの質問にお答えします
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