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困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー
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かかりつけ薬剤師としての同意書をもらうには
かかりつけ薬剤師としての同意書をもらうには
「かかりつけ薬剤師指導料」が新設され、私の勤める薬局でも患者さんから同意書にサインをいただけるよう、働きかけていくことになりました。どの薬局でも同じだとは思いますが、初めてのことなので患者さんにどのように声をかけたらいいのか、戸惑っています。村尾先生なら、患者さんへどのようにお話しされますか?

Answer
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まずは信頼関係を築くところから
2016年4月にかかりつけ薬剤師制度が実施されて数ヵ月が経過しているため、常連の患者さんへの声かけはすでに行っていることと思います。そのため、ここでは新規の患者さんへの声かけという点に絞ってお話しします。
大前提として、かかりつけ薬剤師になるためには患者さんとの信頼関係を築く必要があります。そのため、新規の患者さんに対しては、初対面の短い時間でも安心感や話しやすさを感じていただけるように、丁寧な応対を心がけるといいでしょう。まずは他に飲んでいる薬はないか、身体のことで困っていることはないかをヒアリングし、コミュニケーションを図ることから始めましょう。そのうえで「かかりつけ薬剤師という制度をご存知ですか?」と切り出します。
ここで大切なのは患者さんに「信頼できそうな薬剤師さんだな」と思ってもらうことと、薬剤師の方からは「あなたのかかりつけ薬剤師になる意思がある」という意思表示をすることの2点のみ。たとえその場でサインがもらえなくても、次につないでいくことが大切です。
プロの営業担当者に言わせると「営業は種まき」だそうです。薬剤師にとっては慣れないことかもしれませんが、かかりつけ薬剤師としての信頼を得る過程も同様といえるでしょう。焦らず、コツコツと種をまき続けることが大切です。患者さんが二度、三度と来局されたときに笑顔で有益なアドバイスができれば「かかりつけ薬剤師を選ぶならあの人にしよう」と思ってもらえるでしょう。遠まわりのようですが、まずは普段の振る舞いや服薬指導の内容を見直し、患者さんからの信頼を得られるよう努力しましょう。
かかりつけ薬剤師になる覚悟と熱意を示すこと
かかりつけ薬剤師制度については、この質問者さんのケースのように会社の方針として取り組んでいるところも多いのではないでしょうか。しかし、かかりつけ薬剤師になるということは薬はもちろん、その人の健康に関するすべての責任を負うというくらいの覚悟が必要になると思います。これまで他の薬局で処方されていた薬をすべて一括で管理すること以外に、市販薬やサプリメント、食事の内容、生活習慣などについてもアドバイスを行い、場合によっては勤務時間外の対応が必要になることもあるでしょう。それほどの覚悟を持ったうえで「あなたのかかりつけ薬剤師になりたい」という気持ちがあれば、その熱意は自然と患者さんにも伝わるはずです。なかには気軽にサインしてくださる方もいるかもしれませんが、患者さんとしても薬代とは別に指導料を払うわけですから、「この人でなければ」と思う人でなければ、かかりつけ薬剤師には選ばないでしょう。
各地域での活動内容を伝えて、より親しみや信頼感を持ってもらえるようにアプローチすることも有効だと思いますが、何よりもまず普段の接遇や服薬指導をより一層、丁寧に行うように心がけましょう。
最初の声かけで断られてもくじけない。信頼関係を築きながら二度、三度と声かけを続けましょう
最初の声かけで断られてもくじけない。信頼関係を築きながら二度、三度と声かけを続けましょう

村尾 孝子
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
株式会社スマイル・ガーデン : http://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: http://smilegrdn.exblog.jp/
薬剤師さんからの質問大募集!村尾孝子先生が、あなたの質問にお答えします
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