接遇マナー・テクニック 接遇マナー・テクニック
困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー
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患者さんから他の患者さんへの心ない発言
患者さんから他の患者さんへの心ない発言
ある患者さんへの投薬時、その方から他の患者さんの外見について「ああいう人を見ると気持ち悪くなる。Tさん、まさか担当してないよね? うつったりしないのかな?」などと言われました。当該の患者さんは既に帰られていたのが幸いでしたが、周りの患者さんにも嫌な思いをさせてしまったと思います。どう対応すべきかわからず、とっさに「うつるなどといったことはないと思いますが」としか言えなかったのですが、このような場合はどのように応対すべきだったのでしょうか。

Answer
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落ち着いて、話を長引かせないように対応を
このケースで一番重要なのは、動揺せず落ち着いて対応すること。思いやりのない言動に直面して戸惑うかもしれませんが、プロとして「感染することはないので大丈夫です」と自信を持って断言しましょう。他人の外見について言及するという道徳的な問題もありますが、こうした話題は長引かせないことがポイントです。
「まったく問題ないですよ」と笑顔で言い切り、「本日のお薬ですが……」とパッと話題を切り替えてしまいましょう。長引かせてしまうと他の患者さんもどんどん関心を持ち始めてしまいますし、言えば言うほど言い訳のように聞こえて「本当は危ないのでは?」と不安に思う人も出てきてしまいます。そのため、こういったケースはなるべく早く注意を他の話題に移しましょう。当たり前のことですが、好んで病気になる人はいません。当の患者さんが一番つらい思いをしているのですから、その気持ちを察してほしいところですね。
納得しない患者さんには毅然とした態度で
心ないことを言う患者さんには「病院や薬局にはいろいろな病気を抱えた患者さんがいらっしゃいます。お互いに労わりの気持ちで接していただけませんでしょうか」などの表現で、理解を求めてもいいかもしれません。ここでのポイントはあくまでも“お願いする”というスタンスで理解を求めることです。
もし、それでもしつこく「気持ち悪い」などのことを言われたら、「薬剤師は薬のプロであるだけでなく、心のケアも大切にしています。当薬局で他の患者さんのことを傷つけるような発言はお控えいただけませんでしょうか」と、堂々と対応することも必要でしょう。
 
「(病気が)うつるのでは?」などの心配をしている方に対しては「感染予防については近隣の医療機関と連携して対応していますからご安心ください」と、きっぱり伝える。そのうえで、「○○さんが同じような状況になったときも、私達は一人ひとり同じように丁寧に応対します」と伝えられれば完璧です!
 
薬剤師の使命はすべての患者さんに寄り添うこと。心ないことを言われた患者さんを守ると同時に、「感染しないだろうか」という他の患者さんの不安を払拭することも務めです。すべての患者さんに安心してもらえるよう、自信をもって臨みましょう。
笑顔で迷わず「大丈夫です」と言い切って、素早く話題を切り替えましょう
笑顔で迷わず「大丈夫です」と言い切って、素早く話題を切り替えましょう

村尾 孝子
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
株式会社スマイル・ガーデン : http://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: http://smilegrdn.exblog.jp/
薬剤師さんからの質問大募集!村尾孝子先生が、あなたの質問にお答えします
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