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困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー
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香水や柔軟剤などの強い香りについて
香水や柔軟剤などの強い香りについて
後輩薬剤師の一人が、強い香りの香水をつけています。ドラッグ部門での接客業務ならばまだしも、調剤室に入る日もまったく変わらないので注意したいのですが、どのように声をかけたらよいでしょうか。また香水ではなく、柔軟剤の香りがきつい同僚もいて、困っています。

Answer
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薬剤師は嗅覚も使って患者さんの状態把握を
確かに、周囲の人が感じるほど強い香水を薬剤師がつけていることは望ましくありません。具合が悪い患者さんも大勢いらっしゃるのですから、香水の匂いでさらに気分が悪くなってしまう可能性もあります。
また、嗅覚というのは患者さんの情報を得るための手段の一つでもあります。汗の匂いなどがかなりするようなら、入浴などの日常生活がちゃんと行えていない可能性が高いということが予想されます。また、例えば糖尿病の患者さんには、甘酸っぱい体臭があらわれることがあります。既往歴や併用薬の記録がなくとも、体臭によってそれらの可能性を見出すことにもつながります。薬剤師の職能を発揮するためにはあらゆる感覚をフル活用したいので、嗅覚という貴重な情報キャッチの手段をふさがないためにも、香水などは使わないことが望ましいでしょう。
「なぜつけているのか」を探るところから始める
とはいえ、その後輩の方へはいきなり「香水は禁止」と切り出すことは避けた方がいいかもしれません。ここがこの問題の難しいところです。単におしゃれで香水をつけている場合はいいのですが、体臭がきついことを気にして、マスキングのために香水をつけている場合もあるからです。その場合は香りの指摘が身体的な悩みに触れることになるため、無下に「香水をつけるな」と言ってしまうことは思いやりに欠ける可能性も出てきます。
まずは「これは何という香水なの?」など、さりげなく香りについての話題を切り出してみてはどうでしょうか。状況によりますが、「好きなブランドの香水で、誕生日にプレゼントされたものなの」など、あくまでもおしゃれの一環としてつけている様子であれば「もう少しさりげなく香る方がいいのかも」と切り出してもいいかもしれません。
 
柔軟剤やシャンプーなどに含まれる香料も、香水以上に強いことがあります。特に柔軟剤は下着やシャツ、スカートなど着るものすべてに使われていると面積が大きくなる分香りが強く出てしまうようです。また、家中がその香りで充満していると、慣れてしまって本人が気づかなくなっていることも考えられます。周囲が気づいたときにさりげなく注意しましょう。
人によって事情はそれぞれなので、まずは香水を使う理由を確認してみましょう
人によって事情はそれぞれなので、まずは香水を使う理由を確認してみましょう

村尾 孝子
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
株式会社スマイル・ガーデン : http://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: http://smilegrdn.exblog.jp/
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