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困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー
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薬の使い方を間違ってしまう患者さん
薬の使い方を間違ってしまう患者さん
何度説明しても、薬を自己流で飲んでしまう高齢の患者さんに困っています。飲み方を大きく書いたメモを渡したり、外用薬の場合は薬局の中で一緒に使ってみたりとさまざまな方法を試してみたのですが、ご自宅で一人になると、わからなくなってしまうようで……。このような場合、どのようにお伝えすればいいのでしょうか。

Answer
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大切なことから一つずつクリアしていく
こういった患者さんは意外に多く、苦労している方も少なくないと思います。「さまざまな方法を試してみた」とあるので、当然、一包化や口腔崩壊錠(OD錠)、テープ剤への切り替えなどの工夫や、外用薬の使い方の練習も何度もされたのでしょう。こうした患者さんに対応する際は、あれもこれもと一気に伝えるのではなく、大切なことから順番に一つずつ伝えるようにしてください。その際、「自分にとっては簡単なこと」「普通の人ならちゃんとやれるはず」といった考えは持たないこと。患者さんの基準に合わせて一つずつクリアするようにします。
 
そのうえで、どうしても駄目ならドクターにフィードバックして対策を練る必要があります。薬は正しい用量・用法を守ることで効果を発揮するものですから、それができていないということは治療計画を練り直す必要があります。フィードバックしないままでいると「この用量では効いていない」と判断され、必要以上に強い薬が処方されたり、薬が増えるといったことにもなりかねません。ドクターが患者さんの状態を正しく把握することが治療には不可欠です。患者さんから伝えられていないようであれば、薬剤師からドクターに状況を伝えることも必要です。
一人で対応できなければ周囲の人と連携を
ドクターはもちろんですが、場合によっては家族やヘルパーさんなどの協力を仰ぐことも必要です。薬のことだからといって、薬剤師が一人で解決しなければいけないということはありません。大切なのは患者さんを取り巻くすべての人が協力し合い、チームとなって患者さんの治療に努めることです。特に高齢者の場合、身体機能の低下によって小さな行き違いやミスが大きな事故につながりかねないので、早めに手を打つことが大切です。患者さんに話を聞いただけではわからなかった問題に、ご家族やヘルパーさんと話すことで気がつく場合もあるでしょう。
薬剤師がどれほどがんばっても、普段から一緒にいる人にしかわからないことが多々あります。周囲の人に協力を仰ぐことは決して恥ずかしいことでも悪いことでもありません。なかなか改善できないと感じたら、一人で抱え込まずに早めに周囲の人々に相談してみましょう。
ときには周囲の人と連携を。大切なのは患者さんにとってベストな治療が行えることです。
ときには周囲の人と連携を。大切なのは患者さんにとってベストな治療が行えることです。

村尾 孝子
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
株式会社スマイル・ガーデン : http://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: http://smilegrdn.exblog.jp/
薬剤師さんからの質問大募集!村尾孝子先生が、あなたの質問にお答えします
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