薬剤師の接遇マナー・テクニック 公開日:2015.11.25更新日:2023.03.23 薬剤師の接遇マナー・テクニック
困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー
困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー

職場の人間関係で悩んでいます
職場の人間関係で悩んでいます

薬局の人間関係がよくないので悩んでいます。誰かが席を外せばその人のうわさや悪口を話し始める人がいて……。うわさ話や悪口だけでも減らしたいと思っています。こうした場で、私にできることはあるでしょうか。村尾先生のご意見をお聞かせください。

Answer
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うわさ話にはできるだけ参加しない

残念なことに、こういううわさ話や悪口が好きな人というのは少なくありません。仕事に対して責任感を持ち、真剣に取り組んでいればおしゃべりなどしている暇はないはずなのですが、特に閉鎖的な環境ではこういった問題が起こりやすいようです。しかし、少ない人数で仕事をする環境だからこそ、皆で仲良くやっていきたいですよね。
対策としてはいくつかありますが、まず、悪口やうわさ話の輪に入らないことです。うわさ話が始まったら、さりげなく席を立つ。「やらないといけないことがあるから」と、もっともらしい理由をつけてその場を離れます。もし、休憩時間に食事をしている最中などで席を立つことができない場合は、積極的に話に加わらず、発言は控えて聞くだけにとどめます。しかし、「その場にいた」というだけで「悪口に参加していた」ととらえられることもあるため、万全とはいえないかもしれません。

話題を前向きな話題に切りかえる

おすすめの対策としては、その場にいる人が興味を持つ別の話題を新たに提供することです。たとえば悪口が始まりそうになったら、「そういえば昨日見たテレビがすごく面白くてね」と別の話題に切りかえ、悪口を言い出せないような雰囲気にしてしまう。あるいは、「どうしたら、もっとわかりやすくて便利な薬歴が作れるだろうね?」「備品はどう整理したら皆が使いやすくなるかな」など、業務のプラスになるような話題を提供してみましょう。うわさ話や悪口が横行するのは、“暇”だからです。何の目標も課題もなく仕事に取り組んでいる状態を打開するような、前向きな提案をすることでネガティブな話題は減ると思います。
 
特定の人に対する不満や苦情が多いようなら、「どう対応すればいいか、皆で考えてみよう」という前向きな提案にすりかえるのも手です。たとえば、いつもぶっきらぼうでニコリともしない医師がいるとすれば、「なんとかしてあの先生に笑ってもらう方法を考えてみようよ」とコミュニケーションがよくなるように楽しく取り組む提案をしてもいいかもしれません。
実際にやるとなると難しいかもしれませんが、少しのきっかけで職場の雰囲気が大きく変わることは多々あります。ぜひ、質問者さんが率先して前向きな提案を行い、楽しい職場をつくってください。
「小人閑居して不善をなす」。皆の関心を前向きな提案に向けることで、仕事のプラスになる話し合いにしてしまいましょう!
「小人閑居して不善をなす」。皆の関心を前向きな提案に向けることで、仕事のプラスになる話し合いにしてしまいましょう!

村尾 孝子
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
株式会社スマイル・ガーデン : http://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: http://smilegrdn.exblog.jp/
薬剤師さんからの質問大募集!村尾孝子先生が、あなたの質問にお答えします
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