薬剤師の接遇マナー・テクニック 更新日:2023.03.23公開日:2015.11.11 薬剤師の接遇マナー・テクニック
困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー
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職場の雑談、上手に切り上げるには?
職場の雑談、上手に切り上げるには?

話好きな先輩や同僚との会話の切り上げ方に悩んでいます。仕事がたくさんあって忙しいときなどは、ある程度の雑談にお付き合いはするものの、適当なところで仕事に戻りたいと思っています。こうした場合、角を立てずに会話を切り上げるにはどうしたらよいのでしょうか。

Answer
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まずは“話したくなる雰囲気”をつくらないこと

話好きな人は職場の雰囲気を明るくしてくれる存在ですが、仕事に支障が出るようでは困りますね。本人に悪気はないので、できるだけ穏便に話を切り上げ、相手の気分を害さないようにしたいものです。
まずは話をしていて楽しくなってくるような「聞く姿勢」を積極的に出さないこと。「うんうん」と大きく頷いたり、「それからどうなったんですか?」など、先を促すようなリアクションは控えましょう。相手の方がそれで気づいてくれるといいのですが、この方法は簡単にできるように思えて実はかなり難しいテクニックです。というのも、露骨過ぎると「話を聞く態度がなっていない」と相手を不愉快にさせてしまう可能性があるからです。同僚ならまだしも、先輩の場合、態度が悪いと注意をされたりマイナスイメージを持たれてしまっては本末転倒ですね。さりげないリアクションを心がけるといいでしょう。
もう一つは「なるほど。それは大変でしたね。急いでいるときほど注意が必要ですよね」などと、話をまとめてしまう方法です。こうすると、話も一段落つくので、切り上げやすくなると思います。

オーバーリアクションで仕事に戻る

それでも話が終わらないときは、おすすめの方法があります。急に時計を見て「あ、もうこんな時間! ○時までに資料を作らないといけないんだった!」などと言いながら立ち上がるのです。話自体は途中で打ち切ることになりますが、「話が面白くて、私も時間を忘れちゃっていました」という風に感じさせることができるので印象は悪くないはずですし、確実に話を切り上げられます。そんなオーバーリアクションは恥ずかしいという人は、「ところで今日の午後はどんな予定ですか?」と相手の意識を時間に向けさせる言葉を伝えるだけでも効果があります。
もしも相手が不満そうな顔をしていたら、席を立つときに「ぜひ明日、続きを聞かせてくださいね!」と一言添えるといいでしょう。そうすれば「話を楽しく聞いてくれたんだな」と思えるので話が途中になっても不満感は軽減するはずです。
大変かもしれませんが、人間関係は職場環境に大きく関わる要素。楽しく仕事をするためにも、ちょっとしたテクニックで円滑な人間関係をつくってください。
ときには演技も有効な手段。雑談が気晴らしになることもあるので、ケースバイケースで対応してください。
ときには演技も有効な手段。雑談が気晴らしになることもあるので、ケースバイケースで対応してください。

村尾 孝子
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
株式会社スマイル・ガーデン : http://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: http://smilegrdn.exblog.jp/
薬剤師さんからの質問大募集!村尾孝子先生が、あなたの質問にお答えします
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