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困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー
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調剤ミスを気にしない雰囲気の薬局
調剤ミスを気にしない雰囲気の薬局
私は転職したばかりです。先日、薬の監査をしていたところ、同僚の調剤ミスを発見しました。すぐに指摘をして、患者さんには正しい薬を渡すことができました。しかし、ミスをした薬剤師本人も、周りの同僚も「Tさんが気づいたからいいじゃない」と、まったく気にしていないようです。薬局として、薬剤師として、これでいいのでしょうか?
Answer
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調剤ミスは誰もが経験すること
この質問を拝見して、まず私が感じたことは「調剤ミスをした薬剤師が『まったく気にしていない』ということがありえるだろうか?」ということです。私自身、現場に長くいたのでわかるのですが「一つもミスがないように」というのは理想であって、現実的にはどんなに気をつけていても調剤ミスは起きてしまうもの。つまり、調剤ミスを一度もしたことがない薬剤師は皆無といっていいでしょう。しかし、薬剤師だからこそ薬の影響力や恐さは重々承知のはず。「間違った薬を患者さんに渡さなくてよかった!」と胸を撫で下ろすことはあっても、『まったく気にしていない』というのがどうしてもピンとこないのです。
指摘の仕方は適切だったか? を考えてみる
ここで考えられるのは、気にしていないのではなく、実は気にしていない「そぶり」をしているのではいかという可能性です。どういうことかというと、この質問者さんは転職したばかり。つまり、薬局内においては“新参者”です。まだ気心も知れていない人に、ミスを指摘される。それがもし、「これ、間違ってます」というキツイ言い方だったとしたらどうでしょう。売り言葉に買い言葉で、思わず「あ、そうですか」と軽く流す「そぶり」をしてしまったのかもしれません。もちろん、ミスをした人がそのような態度を取ることも、感心できたことではありません。しかし、人間同士のやりとりというのは得てしてそうしたすれ違いがよく起こるものです。
私からのアドバイスとしては、この一件だけで「薬剤師としてどうなの!?」と憤慨するのではなく、もう少し様子をみてみることをおすすめします。職場に“仲間”として馴染んでくれば、対応も変わってくるかもしれません。
もし、何カ月経っても状況が変わらず、本当に調剤ミスを軽視している様子が見られるなら、医療人として命を預かっているという自覚が足りないといえます。万が一の事故を防ぐためにも、薬局長などに相談する必要も出てくるでしょう。その際は、自分自身が仲間として薬局内に馴染んだうえで、“提案”という穏やかな形で受け入れられるように工夫してほしいと思います。質問者さんのように薬剤師としての使命をまっとうしようとする人が、良かれと思って動いたことで孤立してしまうのは非常にもったいない。ぜひ「どうすれば受け入れられるか」ということまで考慮して、薬局内の意識を変えてほしいと思います。
過去の質問(Q13「新しい職場で業務提案をしたい」)も参考になると思いますので、そちらもあわせて読んでみてください。
自身の言動が適切だったかを考えて。時間が経っても薬局内の様子が変わらなければ、“提案”という形で意識改革を!
自身の言動が適切だったかを考えて。時間が経っても薬局内の様子が変わらなければ、“提案”という形で意識改革を!
村尾 孝子
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
株式会社スマイル・ガーデン : http://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: http://smilegrdn.exblog.jp/
薬剤師さんからの質問大募集!村尾孝子先生が、あなたの質問にお答えします
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