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困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー
困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー

うつ病の患者さんへの服薬指導
うつ病の患者さんへの服薬指導
服薬指導のとき、うつ病の患者さんに対しての声かけについて質問です。
「調子はどうですか?」「つらくないですか?」という言葉をかけてもあまり反応がないのですが、違う言葉の方がよいのでしょうか。薬を渡す際も、ほかの患者さんに聞こえないよう小声で話すのですが、それもあまりよく思っていないみたいです……

Answer
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反応がないことは重要ではない
精神科の患者さんへの対応は難しいケースが多いのも事実。しかし、うつ病等の精神疾患こそ、治療において薬が非常に大きなウエイトを占めます。いわば薬剤師としての職能を大いに発揮できるケースなので、苦手意識を持たずに意欲的に取り組んでほしいと思います。
うつ病患者さんへの対応でポイントになるのは、「特別扱いしない」ということです。この場合で言えば、「あまり反応がない」ことにこだわって、ほかの言葉を探すというのはさほど重要ではありません。大切なのは薬をちゃんと飲んでもらうこと。用法用量を守って正しく飲んでいるかをしっかり判断しましょう。
現在、うつ病の治療は薬物療法がメインですが、一方で「副作用が心配」「こんなにたくさんの薬を飲むのは嫌だ」「薬を飲み続けていて大丈夫なのだろうか」などという不安や思い込みから、薬を敬遠する患者さんもいます。無反応なのはそういう不安があって薬を飲みたくないからかもしれません。それらの可能性を想像しながら、根気強くやり取りを重ねて、表情や反応をしっかり観察します。もし、薬を飲むことに不安を感じているようなら、不安を取り除くためのアドバイスをします。それこそがうつ病治療に関して薬剤師がやるべき重要な仕事なのです。

「いつでも連絡してください」。たった一言が大きな力になる
最近の薬局はカウンターにパーテーションなどがあり、プライバシーに配慮した設計になっています。それでも話しにくそうであれば、「後ほど、電話でご相談いただいても大丈夫ですよ」と伝えてみてください。実際に電話でやり取りができれば大成功ですし、もし電話がかかってこなくてもいいのです。大切なのは「あなたの治療のために、できることはなんでもしたい」という気持ちと、それをしっかり伝えること。これはうつ病患者さんだけでなく、すべての患者さんにとって大きなサポートになるはずです。

大切なのは正しく薬を飲んでもらうこと。小さな表情の変化からも本心を読み取る努力をしましょう。
大切なのは正しく薬を飲んでもらうこと。小さな表情の変化からも本心を読み取る努力をしましょう。

村尾 孝子
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
株式会社スマイル・ガーデン : http://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: http://smilegrdn.exblog.jp/
薬剤師さんからの質問大募集!村尾孝子先生が、あなたの質問にお答えします
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