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困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー
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笑顔になれない
笑顔になれない
友達や家族と話すときは大丈夫なのですが、薬局業務中は笑顔になれません。というのも、患者さんは体調を悪くして病院に行くわけで、そんな患者さんに対して薬剤師がにこにこしているのはおかしいと思っているからです。上司からは「もっとにこやかに」と指摘されるのですが、やはり笑顔にならなければいけないのでしょうか?

Answer
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笑顔ほど強力な癒しパワーを持ったものはない
薬のチカラで患者さんを支える。それが薬剤師の使命です。病気に立ち向かう、あるいは受け入れながら日々を過ごす患者さんたちに寄り添い、少しでも気持ちを癒すために必要不可欠なのは笑顔です。笑顔というのは実に強大なパワーを秘めていて、どんな言葉よりも多くの安心感や信頼感を伝えられるもの。私自身、薬剤師として長らく薬局勤務をしてきましたが、「あの薬剤師さんが言うから苦い薬も頑張って飲み続けている」、「通院は大変だけど、優しい薬剤師さんに会えると思うと苦労も半減する」といった意見をしばしば聞きました。笑顔そのものに治療効果があり、治療に欠かせないものであるとさえ思っています。
薬剤師が薬に対する知識を持っているのは当たり前。それを患者さんに正確に伝え、サポートすることも当たり前のことです。では、ほかの薬局と何で差別化を図るかというと、薬剤師それぞれが持つ心の温かさ、思いやり、優しさといった人間性に他なりません。そういった意味でも、笑顔は薬剤師にとって必要不可欠な要素だと言えるでしょう。
より自然な笑顔はトレーニングでつくる
笑顔を意識してつくるのは意外に難しいものです。そのため、接客を重視するホテルや飲食店などは、笑顔をつくるトレーニングをしっかり行っています。私も、講演などで人前に立つことが多い仕事なので、常に笑顔のトレーニングを怠りません。朝、顔を洗って鏡を見るときや日中、手洗いに立ったときなど、鏡があれば笑顔の確認。薬局にも高いレベルの接遇が求められる今、薬剤師にとっても笑顔トレーニングは必要不可欠だと思います。
ときどき、「頑張ってもどうしても笑顔がつくれない」という相談を受けることがありますが、その場合はせめて優しい表情を意識してください。一目でつくり笑いとわかるような笑顔なら、本心からの優しさがにじみ出るような表情の方が、何倍も好印象だからです。とくに気をつけたいのは、目。目はその人の心を如実に表します。心から患者さんのことを思いやり、気遣う優しさを持っていることが大切なのです。最近は衛生の観点からマスクを着用していることも多く、口元が隠れているため、余計に目の表情が際立ちます。
反対に、心がまったく伴っていないのに表面上だけで笑顔をつくり続けていると、少しずつ「なんとなくあの患者さんとは話がかみ合わないな」と感じることが増えてくるはずです。これは、心の中を患者さんに見透かされている証拠。とくに、「ほかの薬剤師に対する態度と、私に対する態度が違う。私には笑顔を見せてくれないな」という患者さんがいる場合は、早急に態度を改める必要があります。患者さんの態度は、自らの接遇態度を採点する鏡だと思って意識しておくといいでしょう。
まずは患者さんを心から思いやる心を持つ。そのうえで、その気持ちを笑顔で示せるように練習しましょう。
「笑顔は患者さんに提供できる最高の薬」と心得、日頃から笑顔の練習を!
「笑顔は患者さんに提供できる最高の薬」と心得、日頃から笑顔の練習を!

村尾 孝子
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
株式会社スマイル・ガーデン : http://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: http://smilegrdn.exblog.jp/
薬剤師さんからの質問大募集!村尾孝子先生が、あなたの質問にお答えします
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