聞きたい!薬局実務裏ワザ 聞きたい!薬局実務裏ワザ

第46回 林真一郎 先生

地域住民にとって最も身近な医療従事者である薬剤師には、セルフメディケーションを推し進め、地域の人たちの疾患予防・健康増進の手助けをすることが求められています。
今回は患者さんや地域住民の健康維持・疾患予防に役立つ植物療法の普及に尽力している林真一郎先生に、植物療法についてうかがいました。全5回のシリーズです。
原稿/高垣育(薬剤師・ライター)

Q
植物療法を伝える役割はセラピストさんなど薬剤師以外の職種の方も担っていますが、薬剤師だからこそできることには、どのようなことがありますか?
植物療法を伝える役割はセラピストさんなど薬剤師以外の職種の方も担っていますが、薬剤師だからこそできることには、どのようなことがありますか?
有効性だけではなく、安全性にも注意を向けて患者さんの健康を守ろう

 

薬剤師だからこそできる植物療法へのプラスアルファ

 
植物療法を患者さんやお客さんに伝える役割を担う職業には、薬剤師のほかセラピスト、看護師、医師などがありますが、薬剤師だからこそ積極的に関わり、プラスアルファの価値を発揮してもらいたい点が2つあります。
 
1つ目は、品質の管理です。ふだん医薬品に対して行うのと同様に、品質を維持・管理する役割を果たしてもらえたらと考えています。植物療法に使用するエッセンシャルオイルやハーブティーなどアイテムの保管状況、ロット管理、使用期限などをチェックしましょう。
 
2つ目は安全性の管理です。患者さんやお客さんがふだん飲んでいる医薬品と植物療法で用いるハーブの相互作用を確認し、適切なアドバイスができるのは薬の専門家である薬剤師だからこそ担える役割といえるでしょう。
 
例えば相互作用に関する注意が必要なハーブで、有名なものにセントジョーンズワートがあります。オトギリソウ科の植物で、悲嘆、絶望、恐れなどの感情の緩和や、抑うつに対する効果が近年確認されて大きな関心を集めているハーブです。
このように優れた効果が認められている一方で、セントジョーンズワートにはさまざまな医薬品との相互作用があります。セントジョーンズワートが効果を減弱させる医薬品には、インジナビル(抗HIV薬)、ジゴキシン(強心薬)、シクロスポリン(免疫調整薬)、テオフィリン(気管支拡張薬)、ワルファリン(血液凝固防止薬)などが挙げられます。これは、セントジョーンズワートが薬物代謝酵素であるチトクロームP450(主にCYP3A4、CYP1A2)を誘導するためです。
逆に、効果を増強させる医薬品としては、モノアミン酸化酵素阻害薬や選択的セロトニン再取込み阻害薬が知られています。
 
このように植物療法に用いるハーブなど、アイテムのなかには医薬品との相互作用を起こすものも存在します。薬剤師の皆さんには薬学の専門知識を活かして、患者さんとお客さんが安全に植物療法を実践していくためのセーフティーネットの役割を担ってもらえたらと思います。
 

薬剤師が植物療法と医学の橋渡しを

 
薬剤師は薬のエキスパート。現在活躍しているセラピストとは異なるかたちで植物療法を活用し、地域の人たちの健康維持・増進に寄与していけると考えています。
 
その理由は、薬剤師が植物療法と医学・薬学の双方にまたがる分野の専門知識を持っていることにあります。例えば植物療法で用いるハーブと漢方薬に用いられている生薬には、呼び名が異なる同じ植物があります。例えば「フェンネル」という名称で親しまれているハーブは、生薬でいうと「ウイキョウ」のことです。私たち薬剤師は薬学の勉強を通し、いつの間にか植物療法で用いるハーブの知識も一部ですが身につけているのです。
 
また最近では鳥取大学において、ローズマリーなどのエッセンシャルオイルの香りをかぐことにより、認知機能の改善効果が認められたという研究成果が報告されました。医学分野において、アロマセラピーという植物療法のエビデンスが蓄積されつつあり、植物療法の臨床応用がスタートしています。
薬剤師は医学・薬学と植物療法の双方の領域にまたがる専門知識をもっている医療従事者として、伝統医学である植物療法と近代・西洋医学の橋渡しをすることができるでしょう。
これまでに学んできた薬の専門性に植物療法の知識をプラスアルファして、地域の人たちの健康のためにぜひ役立ててほしいと願っています。
 

有効性だけではなく、安全性にも注意を向けて患者さんの健康を守ろう

薬剤師だからこそできる植物療法へのプラスアルファ

 
植物療法を患者さんやお客さんに伝える役割を担う職業には、薬剤師のほかセラピスト、看護師、医師などがありますが、薬剤師だからこそ積極的に関わり、プラスアルファの価値を発揮してもらいたい点が2つあります。
 
1つ目は、品質の管理です。ふだん医薬品に対して行うのと同様に、品質を維持・管理する役割を果たしてもらえたらと考えています。植物療法に使用するエッセンシャルオイルやハーブティーなどアイテムの保管状況、ロット管理、使用期限などをチェックしましょう。
 
2つ目は安全性の管理です。患者さんやお客さんがふだん飲んでいる医薬品と植物療法で用いるハーブの相互作用を確認し、適切なアドバイスができるのは薬の専門家である薬剤師だからこそ担える役割といえるでしょう。
 
例えば相互作用に関する注意が必要なハーブで、有名なものにセントジョーンズワートがあります。オトギリソウ科の植物で、悲嘆、絶望、恐れなどの感情の緩和や、抑うつに対する効果が近年確認されて大きな関心を集めているハーブです。
このように優れた効果が認められている一方で、セントジョーンズワートにはさまざまな医薬品との相互作用があります。セントジョーンズワートが効果を減弱させる医薬品には、インジナビル(抗HIV薬)、ジゴキシン(強心薬)、シクロスポリン(免疫調整薬)、テオフィリン(気管支拡張薬)、ワルファリン(血液凝固防止薬)などが挙げられます。これは、セントジョーンズワートが薬物代謝酵素であるチトクロームP450(主にCYP3A4、CYP1A2)を誘導するためです。
逆に、効果を増強させる医薬品としては、モノアミン酸化酵素阻害薬や選択的セロトニン再取込み阻害薬が知られています。
 
このように植物療法に用いるハーブなど、アイテムのなかには医薬品との相互作用を起こすものも存在します。薬剤師の皆さんには薬学の専門知識を活かして、患者さんとお客さんが安全に植物療法を実践していくためのセーフティーネットの役割を担ってもらえたらと思います。
 

薬剤師が植物療法と医学の橋渡しを

 
薬剤師は薬のエキスパート。現在活躍しているセラピストとは異なるかたちで植物療法を活用し、地域の人たちの健康維持・増進に寄与していけると考えています。
 
その理由は、薬剤師が植物療法と医学・薬学の双方にまたがる分野の専門知識を持っていることにあります。例えば植物療法で用いるハーブと漢方薬に用いられている生薬には、呼び名が異なる同じ植物があります。例えば「フェンネル」という名称で親しまれているハーブは、生薬でいうと「ウイキョウ」のことです。私たち薬剤師は薬学の勉強を通し、いつの間にか植物療法で用いるハーブの知識も一部ですが身につけているのです。
 
また最近では鳥取大学において、ローズマリーなどのエッセンシャルオイルの香りをかぐことにより、認知機能の改善効果が認められたという研究成果が報告されました。医学分野において、アロマセラピーという植物療法のエビデンスが蓄積されつつあり、植物療法の臨床応用がスタートしています。
薬剤師は医学・薬学と植物療法の双方の領域にまたがる専門知識をもっている医療従事者として、伝統医学である植物療法と近代・西洋医学の橋渡しをすることができるでしょう。
これまでに学んできた薬の専門性に植物療法の知識をプラスアルファして、地域の人たちの健康のためにぜひ役立ててほしいと願っています。
 

赤瀬朋秀プロフィール
林 真一郎先生プロフィール
グリーンフラスコ株式会社代表。薬剤師。臨床検査技師。
東邦大学薬学部薬学科卒業。1985年グリーンフラスコ株式会社設立。医師・鍼灸マッサージ師・助産師・薬剤師などとネットワークを作り、情報交換を行いながらホリスティック医学としてのアロマテラピーやハーブ療法の普及に取り組んでいる。
グリーンフラスコ: http://www.greenflask.com/

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