聞きたい!薬局実務裏ワザ 聞きたい!薬局実務裏ワザ

第43回 林真一郎 先生

地域住民にとって最も身近な医療従事者である薬剤師には、セルフメディケーションを推し進め、地域の人たちの疾患予防・健康増進の手助けをすることが求められています。
今回は患者さんや地域住民の健康維持・疾患予防に役立つ植物療法の普及に尽力している林真一郎先生に、植物療法についてうかがいました。全5回のシリーズです。
原稿/高垣育(薬剤師・ライター)

Q
植物療法になじみがない患者さんに、興味をもってもらうにはどのようなアプローチ法が有効でしょうか。
植物療法になじみがない患者さんに、興味をもってもらうにはどのようなアプローチ法が有効でしょうか。
植物にまつわるエピソードで身近な印象を伝えましょう

 

植物療法を「生活のなかに自然を持ち込むための手段」に

 
“ハーブ”と聞くと「高価で、一部の人が優雅に生活に取り入れているもの」というイメージがあるかもしれませんが、実はそうではありません。植物療法は決して特別なものではなく、ヨーロッパなど諸外国においては人々の健康を守るために古くから使われてきた療法です。日本では“生薬”という形で自然界にある植物や鉱物などの力を借りてきましたが、それと同じことなのです。
 
我々の祖先はもともと自然とともに、その力を借りながら生きてきました。しかし近代化に伴い、自然と触れ合う機会は徐々に減ってきました。現在の私たちが植物療法を実践することの意義は、植物療法をうまく取り入れることで「自然」を身近に置き、その恩恵を受けられる点にあります。1日5分だけでもいいので、植物療法を活用して、自然と触れあう時間を持ってみてはいかがでしょうか。
 

植物にまつわるさまざまなエピソード

 
植物療法はヨーロッパにおいては一般的に用いられるセルフケアのひとつですが、日本では挑戦するための一歩を踏み出すのをためらう人がいるかもしれません。
そのような方には植物療法に用いる植物にまつわるエピソードなどをきっかけに、興味を喚起してみてはいかがでしょうか。
 
ジャーマンカモミール
キク科の植物で、花は林檎に似た香りがします。消炎、鎮静、鎮痙作用と身体を温める働きをもっており、日本には江戸時代にオランダやポルトガルから渡ってきて、日本薬局方にも第7改正(1962年)まで収載されていました。
このジャーマンカモミールが登場する有名な物語があります。それは絵本『ピーターラビットのおはなし』。絵本の中では母親うさぎが興奮して疲れた様子の子うさぎ・ピーターのためにカモミールティーを作ってベッドに運んでいく場面が描かれています。ジャーマンカモミールの鎮静作用が活用された一場面です。
 
エゾウコギ(シベリア人参)
エゾウコギはウコギ科の植物で、東ロシアや中国北部、北海道の一部に生育しています。心身の疲労を防ぐ、運動能力を向上させる、集中力を持続させるといった作用が期待できます。
そのため旧ソ連では、警察など過酷でストレスフルな職業の人や、スポーツ選手、宇宙飛行士などのストレス緩和を目的に服用させていたといわれています。
 
ペパーミント
ペパーミントはシソ科の植物で、独特のメンソール臭が特徴です。そのさわやかな香りは中枢神経を刺激して眠気を遠ざけ、脳の働きを活性化させます。また、ペパーミントティーは食べすぎ、飲みすぎ、食欲不振、胃痛などに古くから用いられてきました。
ペパーミントの学名「Mentha piperita」の「Mentha」はギリシャ神話に出てくる妖精ミンターに由来するといわれています。
妖精ミンターはとても美しい妖精で、冥王ハデスはその虜になってしまいます。それに嫉妬したハデスの妻ペルセポネは、ミンターを踏みつけて呪いをかけ、物言わぬ雑草へと姿を変えてしまいました。これを哀れに思ったハデスは、その雑草を良い香りのする愛らしい姿の薬草へと変身させました。それが今私たちが目にしているペパーミントだという伝説です。
 
いくつかの植物にまつわるお話をご紹介しましたが、いかがでしたか。少し植物に興味がわき、身近に感じられたのではないでしょうか。
今回ご紹介した他にも、興味深いエピソードを秘めた植物はたくさんあります。植物を暮らしの中に取り入れるきっかけの一つに、こうしたエピソードを活用してみてはいかがでしょうか。
 

植物にまつわるエピソードで身近な印象を伝えましょう

 

植物療法を「生活のなかに自然を持ち込むための手段」に

 
“ハーブ”と聞くと「高価で、一部の人が優雅に生活に取り入れているもの」というイメージがあるかもしれませんが、実はそうではありません。植物療法は決して特別なものではなく、ヨーロッパなど諸外国においては人々の健康を守るために古くから使われてきた療法です。日本では“生薬”という形で自然界にある植物や鉱物などの力を借りてきましたが、それと同じことなのです。
 
我々の祖先はもともと自然とともに、その力を借りながら生きてきました。しかし近代化に伴い、自然と触れ合う機会は徐々に減ってきました。現在の私たちが植物療法を実践することの意義は、植物療法をうまく取り入れることで「自然」を身近に置き、その恩恵を受けられる点にあります。1日5分だけでもいいので、植物療法を活用して、自然と触れあう時間を持ってみてはいかがでしょうか。
 

植物にまつわるさまざまなエピソード

 
植物療法はヨーロッパにおいては一般的に用いられるセルフケアのひとつですが、日本では挑戦するための一歩を踏み出すのをためらう人がいるかもしれません。
そのような方には植物療法に用いる植物にまつわるエピソードなどをきっかけに、興味を喚起してみてはいかがでしょうか。
 
ジャーマンカモミール
キク科の植物で、花は林檎に似た香りがします。消炎、鎮静、鎮痙作用と身体を温める働きをもっており、日本には江戸時代にオランダやポルトガルから渡ってきて、日本薬局方にも第7改正(1962年)まで収載されていました。
このジャーマンカモミールが登場する有名な物語があります。それは絵本『ピーターラビットのおはなし』。絵本の中では母親うさぎが興奮して疲れた様子の子うさぎ・ピーターのためにカモミールティーを作ってベッドに運んでいく場面が描かれています。ジャーマンカモミールの鎮静作用が活用された一場面です。
 
エゾウコギ(シベリア人参)
エゾウコギはウコギ科の植物で、東ロシアや中国北部、北海道の一部に生育しています。心身の疲労を防ぐ、運動能力を向上させる、集中力を持続させるといった作用が期待できます。
そのため旧ソ連では、警察など過酷でストレスフルな職業の人や、スポーツ選手、宇宙飛行士などのストレス緩和を目的に服用させていたといわれています。
 
ペパーミント
ペパーミントはシソ科の植物で、独特のメンソール臭が特徴です。そのさわやかな香りは中枢神経を刺激して眠気を遠ざけ、脳の働きを活性化させます。また、ペパーミントティーは食べすぎ、飲みすぎ、食欲不振、胃痛などに古くから用いられてきました。
ペパーミントの学名「Mentha piperita」の「Mentha」はギリシャ神話に出てくる妖精ミンターに由来するといわれています。
妖精ミンターはとても美しい妖精で、冥王ハデスはその虜になってしまいます。それに嫉妬したハデスの妻ペルセポネは、ミンターを踏みつけて呪いをかけ、物言わぬ雑草へと姿を変えてしまいました。これを哀れに思ったハデスは、その雑草を良い香りのする愛らしい姿の薬草へと変身させました。それが今私たちが目にしているペパーミントだという伝説です。
 
いくつかの植物にまつわるお話をご紹介しましたが、いかがでしたか。少し植物に興味がわき、身近に感じられたのではないでしょうか。
今回ご紹介した他にも、興味深いエピソードを秘めた植物はたくさんあります。植物を暮らしの中に取り入れるきっかけの一つに、こうしたエピソードを活用してみてはいかがでしょうか。
 

赤瀬朋秀プロフィール
林 真一郎先生プロフィール
グリーンフラスコ株式会社代表。薬剤師。臨床検査技師。
東邦大学薬学部薬学科卒業。1985年グリーンフラスコ株式会社設立。医師・鍼灸マッサージ師・助産師・薬剤師などとネットワークを作り、情報交換を行いながらホリスティック医学としてのアロマテラピーやハーブ療法の普及に取り組んでいる。
グリーンフラスコ: http://www.greenflask.com/

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