聞きたい!薬局実務裏ワザ 聞きたい!薬局実務裏ワザ

第33回 長谷川聰 先生

4人に1人が65歳以上という超高齢社会を迎え、日本は2035年には3人に1人が高齢者になると推計されています。こうした社会背景を受け、問題となっているのが高齢者を受け入れる医療施設不足。これを解消するために今後ますます在宅医療の必要性が増してくると考えられます。
そこで今回は、湘南の地で栄養サポートチーム(NST)専門薬剤師として在宅医療チームに参加し、薬と栄養の面から在宅患者さんをサポートしている長谷川聰先生にお話をうかがいました。

Q
「もっとやせなきゃ」と体重のことを気にする患者さんがいらっしゃいます。その方に体重コントロールが本当に必要なのか、見極めるにはどうしたらいいでしょうか。
「もっとやせなきゃ」と体重のことを気にする患者さんがいらっしゃいます。その方に体重コントロールが本当に必要なのか、見極めるにはどうしたらいいでしょうか。
高齢患者さんの場合は「やせすぎ」に気をつけて!

 

患者さんのBMIを確認してみよう

 
投薬時、患者さんに「メタボ対策にダイエットしているんだけど、なかなかやせないんだよね」といった相談を受けたことがありませんか。
そんなとき、アドバイスをする前に確認したいのがBMIです。BMIは身長と体重から算出する肥満度を表す指数のことで、「BMI=体重(kg)÷身長(m)2」の式で求めることができます。18.5未満は低体重、18.5~25未満が普通体重、25以上が肥満と判定されます。
 
BMIがわかれば、その患者さんが本当にやせた方がいいのかどうか、わかりますね。患者さんのベスト体重、一番太っていた頃の体重も確認してみるとよいでしょう。そうすることで、どの程度の減量が必要なのか、現在の栄養状態が以前に比べてどのように変化してきたのかも見えてきて、さらにアドバイスしやすくなります。
 
ただ、ご自身の身長は覚えていても、体重を覚えている方は意外と少ないものです。健常時の体重は具合が悪くなってから調べようとしてもわからないことが多いので、薬局にも体重計を常備しておくことをおすすめします。投薬のついでに、日常的に体重の記録を取らせていただくといいですね。
 

高齢者の「ダイエット」には要注意!

 
「肥満は体に悪い」と、高齢になっても一生懸命ダイエットに取り組んでいる患者さんもいらっしゃるのではないでしょうか。ところが高齢者のダイエットには、いくつかの落とし穴があります。そうした点も、薬剤師が気をつけて見守っていくことが大切です。
 
高齢者がダイエットによって低栄養に陥ると、肺炎などの感染症にかかりやすくなります。また貧血や骨粗しょう症のリスクが高まるだけではなく、死亡リスクも高まることが知られています。
 
「歳だから肉などの脂っこいものは食べないで、あっさりしたものを……」と、偏食をしてタンパク質の摂取量が減少すると、筋肉が徐々に減少する「サルコペニア(骨格筋減少症)」の進行が加速します。
 
すると、歩行や外出が億劫になるなど、生活活動度が徐々に低下します。そしてますます筋力や筋肉量が減少し、それが転倒・骨折しやすくする原因となり、寝たきりになるリスクを高めます。
 
ですから、高齢の患者さんでダイエットを考えている方に対しては、

  • 食事制限により「低栄養」になる可能性が高まる
  • ダイエットをしても脂肪ではなく筋肉が落ちやすくなる

これらのリスクが重なり合うことで、要介護状態に陥りやすくなると丁寧に伝えることが必要でしょう。
 

高齢患者さんの場合は「やせすぎ」に気をつけて!

 

患者さんのBMIを確認してみよう

 
投薬時、患者さんに「メタボ対策にダイエットしているんだけど、なかなかやせないんだよね」といった相談を受けたことがありませんか。
そんなとき、アドバイスをする前に確認したいのがBMIです。BMIは身長と体重から算出する肥満度を表す指数のことで、「BMI=体重(kg)÷身長(m)2」の式で求めることができます。18.5未満は低体重、18.5~25未満が普通体重、25以上が肥満と判定されます。
 
BMIがわかれば、その患者さんが本当にやせた方がいいのかどうか、わかりますね。患者さんのベスト体重、一番太っていた頃の体重も確認してみるとよいでしょう。そうすることで、どの程度の減量が必要なのか、現在の栄養状態が以前に比べてどのように変化してきたのかも見えてきて、さらにアドバイスしやすくなります。
 
ただ、ご自身の身長は覚えていても、体重を覚えている方は意外と少ないものです。健常時の体重は具合が悪くなってから調べようとしてもわからないことが多いので、薬局にも体重計を常備しておくことをおすすめします。投薬のついでに、日常的に体重の記録を取らせていただくといいですね。
 

高齢者の「ダイエット」には要注意!

 
「肥満は体に悪い」と、高齢になっても一生懸命ダイエットに取り組んでいる患者さんもいらっしゃるのではないでしょうか。ところが高齢者のダイエットには、いくつかの落とし穴があります。そうした点も、薬剤師が気をつけて見守っていくことが大切です。
 
高齢者がダイエットによって低栄養に陥ると、肺炎などの感染症にかかりやすくなります。また貧血や骨粗しょう症のリスクが高まるだけではなく、死亡リスクも高まることが知られています。
 
「歳だから肉などの脂っこいものは食べないで、あっさりしたものを……」と、偏食をしてタンパク質の摂取量が減少すると、筋肉が徐々に減少する「サルコペニア(骨格筋減少症)」の進行が加速します。
 
すると、歩行や外出が億劫になるなど、生活活動度が徐々に低下します。そしてますます筋力や筋肉量が減少し、それが転倒・骨折しやすくする原因となり、寝たきりになるリスクを高めます。
 
ですから、高齢の患者さんでダイエットを考えている方に対しては、

  • 食事制限により「低栄養」になる可能性が高まる
  • ダイエットをしても脂肪ではなく筋肉が落ちやすくなる

これらのリスクが重なり合うことで、要介護状態に陥りやすくなると丁寧に伝えることが必要でしょう。
 

長谷川聰先生プロフィール
長谷川聰先生プロフィール
タカノ薬局湘南秋谷管理薬剤師。栄養サポートチーム(NST)専門薬剤師。湘南の地にて、地域に根ざした医療を提供。栄養サポートの知識を活かして、在宅療養中の患者さんたちの日常を見守っている。
 

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