聞きたい!薬局実務裏ワザ 聞きたい!薬局実務裏ワザ

第16回 中垣亜希子 先生

ちょっとした体調不良など、病気としての症状を起こす前の段階「未病」での手当てを可能にしてくれる中医学。今回は、薬膳薬局巣鴨店の中垣亜希子先生に中医学の考えを取り入れたセルフメディケーションの方法についてうかがいました。全6回シリーズです。

Q
中医学では、体をめぐる「気(き)」「血(けつ)」「津液(しんえき)」のどれに過不足があるかにより体質を判断し、『足りないものは補い、余ったものは瀉す(捨てる)』手当てをすると聞きました。中医学に基づき、患者さんの体質を知るためのポイントを教えてください。

気虚、気滞、血虚、瘀血、陰虚、痰湿…まずは6つの体質をおさえよう!

 

「気」は免疫力やエネルギー、「血」は血液、「津液」は血液以外の体液

 

中医学では、人体を構成する基本的な要素には「気」「血」「津液」があると考えます。「気」は「気合い・元気・空気」の「気」であり、抵抗力・免疫力やエネルギー、「血」は言葉の通り血液、「津液」は唾液や胃液など体を潤している体液を指します。これらの要素が滞ることなくスムーズに体の中をめぐることで、心身のバランスが整い、健康が保たれるとされています。
心身の不調は、これら3つの要素「気」「血」「津液」の流れが滞り体に過剰にたまったり、不足することで引き起こされると考えられており、どの要素に不調があるかによって、6つの体質に大別されます。

 

【気虚(ききょ)】
私たちの心身のエネルギーとなる「気」が不足し、気力・体力が足りない状態です。
元気がなく、疲れやすい、動くと諸症状が悪化する、動悸、息切れ、風邪など病気にかかりやすい、病気が治りにくい、胃下垂などの内臓下垂、食欲不振、冷え、花粉症などアレルギー体質といった症状がみられます。舌の色は淡く、厚く、腫れぼったく、舌に歯型がついていることがあります。
 

【気滞(きたい)】
ストレスなどが原因で「気」の巡りが悪くなった状態です。
自律神経のバランスが悪く、精神的に不安定になります。イライラして怒りっぽい、不安、落ち込みやすい、のどに何かひっかかっている感じがする、不眠、ガスやゲップが多い、下痢と便秘と繰り返す、月経前症候群(月経前に情緒が不安定になる・胸が張る・食欲増進・吹き出物など)、月経不順といった症状がみられます。
舌は両端が赤いのが特徴です。

 

【血虚(けっきょ)】
血液が足りずに体の栄養が不足している状態です。ここで気をつけたいのは血虚≠貧血だということです。貧血はヘモグロビン濃度が一定基準に達しているかで判断されますが、血虚はその人の体に十分量の滋養をめぐらせるに足る血液が不足している状態を指します。
血虚になると、顔色が白い、めまいや立ちくらみ、白髪・抜け毛・パサつきなど髪のトラブル、爪がもろい・折れやすい、肌の乾燥や痒み、不眠(多夢)、目の疲れ、手足のしびれ、息切れ、不整脈、月経不順、不妊症といった婦人科のトラブルなどの症状がみられます。舌の色は淡く白っぽく、他の体質に比べて小さめです。

 

【瘀血(おけつ)】
血液がドロドロして流れが悪く、動脈硬化がすすみ、血栓がつまりやすい状態です。
顔・唇・歯茎・爪の色が暗く、シミ・そばかすが多い、目のクマが濃い、肩こりや頭痛、足腰痛、不整脈や胸痛、毛細血管や静脈が目立つ、いぼ痔、子宮筋腫や子宮内膜症、月経痛が重い、経血にレバー状の塊が混じるなどの症状がみられます。舌は暗く紫っぽい色をしています。舌に黒い斑点があったり、舌の裏の2本の静脈が太く浮き出ることもあります。

 

【陰虚(いんきょ)】
体の中の血液以外の体液(津液)が不足している状態です。津液は、体に潤いを与える働きがあり、例えば、唾液・涙・汗・胃液・尿などの体液を指します。体表では、目・鼻・口・喉などの粘膜・皮膚・髪の毛を潤し、体内では筋肉・関節控・骨・髄など細胞の内外を潤します。
陰虚タイプは、体に潤いが不足しているため、体内の熱を抑えきれず、のぼせやすくなり、乾燥症状が多く表れます。のぼせ、ほてり、ドライマウス、のど・鼻・皮膚の乾燥感、ドライアイ、から咳、便が乾燥し硬くコロコロ、寝汗、月経不順などの症状がみられます。
舌は全体的に赤く、苔は少ないかほとんどなく、表面に裂け目があるのが特徴です。

 

【痰湿(たんしつ)】
水分の代謝がうまくいかず、体の中に余分な水分(痰湿)が滞っている状態です。
吹き出物、にきび、ジクジクした皮膚病、痰、鼻水、おりものが増えます。水太り、むくみ、手足の重だるさ、吐き気、湿気で体調悪化、口臭や体臭などの症状がみられます。熱がこもりやすい『熱タイプ』と、体に冷えがある『寒タイプ』があります。
舌は苔が厚くベトベトしていて、熱タイプは黄色い舌苔、寒タイプは白い舌苔です。

 

これら6つの体質のうちのいくつかが組み合わさった複合タイプの方もいますが、まずは中医学の考え方を知る第一歩として、この6つの分類の仕方を把握しておきます。そもそも何故これらの体質になってしまうのか、という疑問にぶつかりますが、それも中医学の理論をより深く学ぶことで説明できます。

気虚、気滞、血虚、瘀血、陰虚、痰湿…まずは6つの体質をおさえよう!

 

「気」は免疫力やエネルギー、「血」は血液、「津液」は血液以外の体液

 

中医学では、人体を構成する基本的な要素には「気」「血」「津液」があると考えます。「気」は「気合い・元気・空気」の「気」であり、抵抗力・免疫力やエネルギー、「血」は言葉の通り血液、「津液」は唾液や胃液など体を潤している体液を指します。これらの要素が滞ることなくスムーズに体の中をめぐることで、心身のバランスが整い、健康が保たれるとされています。
心身の不調は、これら3つの要素「気」「血」「津液」の流れが滞り体に過剰にたまったり、不足することで引き起こされると考えられており、どの要素に不調があるかによって、6つの体質に大別されます。

 

【気虚(ききょ)】
私たちの心身のエネルギーとなる「気」が不足し、気力・体力が足りない状態です。
元気がなく、疲れやすい、動くと諸症状が悪化する、動悸、息切れ、風邪など病気にかかりやすい、病気が治りにくい、胃下垂などの内臓下垂、食欲不振、冷え、花粉症などアレルギー体質といった症状がみられます。舌の色は淡く、厚く、腫れぼったく、舌に歯型がついていることがあります。
 

【気滞(きたい)】
ストレスなどが原因で「気」の巡りが悪くなった状態です。
自律神経のバランスが悪く、精神的に不安定になります。イライラして怒りっぽい、不安、落ち込みやすい、のどに何かひっかかっている感じがする、不眠、ガスやゲップが多い、下痢と便秘と繰り返す、月経前症候群(月経前に情緒が不安定になる・胸が張る・食欲増進・吹き出物など)、月経不順といった症状がみられます。
舌は両端が赤いのが特徴です。

 

【血虚(けっきょ)】
血液が足りずに体の栄養が不足している状態です。ここで気をつけたいのは血虚≠貧血だということです。貧血はヘモグロビン濃度が一定基準に達しているかで判断されますが、血虚はその人の体に十分量の滋養をめぐらせるに足る血液が不足している状態を指します。
血虚になると、顔色が白い、めまいや立ちくらみ、白髪・抜け毛・パサつきなど髪のトラブル、爪がもろい・折れやすい、肌の乾燥や痒み、不眠(多夢)、目の疲れ、手足のしびれ、息切れ、不整脈、月経不順、不妊症といった婦人科のトラブルなどの症状がみられます。舌の色は淡く白っぽく、他の体質に比べて小さめです。

 

【瘀血(おけつ)】
血液がドロドロして流れが悪く、動脈硬化がすすみ、血栓がつまりやすい状態です。
顔・唇・歯茎・爪の色が暗く、シミ・そばかすが多い、目のクマが濃い、肩こりや頭痛、足腰痛、不整脈や胸痛、毛細血管や静脈が目立つ、いぼ痔、子宮筋腫や子宮内膜症、月経痛が重い、経血にレバー状の塊が混じるなどの症状がみられます。舌は暗く紫っぽい色をしています。舌に黒い斑点があったり、舌の裏の2本の静脈が太く浮き出ることもあります。

 

【陰虚(いんきょ)】
体の中の血液以外の体液(津液)が不足している状態です。津液は、体に潤いを与える働きがあり、例えば、唾液・涙・汗・胃液・尿などの体液を指します。体表では、目・鼻・口・喉などの粘膜・皮膚・髪の毛を潤し、体内では筋肉・関節控・骨・髄など細胞の内外を潤します。
陰虚タイプは、体に潤いが不足しているため、体内の熱を抑えきれず、のぼせやすくなり、乾燥症状が多く表れます。のぼせ、ほてり、ドライマウス、のど・鼻・皮膚の乾燥感、ドライアイ、から咳、便が乾燥し硬くコロコロ、寝汗、月経不順などの症状がみられます。
舌は全体的に赤く、苔は少ないかほとんどなく、表面に裂け目があるのが特徴です。

 

【痰湿(たんしつ)】
水分の代謝がうまくいかず、体の中に余分な水分(痰湿)が滞っている状態です。
吹き出物、にきび、ジクジクした皮膚病、痰、鼻水、おりものが増えます。水太り、むくみ、手足の重だるさ、吐き気、湿気で体調悪化、口臭や体臭などの症状がみられます。熱がこもりやすい『熱タイプ』と、体に冷えがある『寒タイプ』があります。
舌は苔が厚くベトベトしていて、熱タイプは黄色い舌苔、寒タイプは白い舌苔です。

 

これら6つの体質のうちのいくつかが組み合わさった複合タイプの方もいますが、まずは中医学の考え方を知る第一歩として、この6つの分類の仕方を把握しておきます。そもそも何故これらの体質になってしまうのか、という疑問にぶつかりますが、それも中医学の理論をより深く学ぶことで説明できます。

中垣亜希子先生プロフィール
中垣亜希子先生プロフィール
すがも薬膳薬局勤務の国際中医師、薬膳料理研究家、薬剤師。
東京薬科大学薬学部卒業。長春中医薬大学、北京中医薬大学、イスクラ産業研修塾にて中医学を学ぶ。「顔をみて病気をチェックする本」(PHPビジュアル実用BOOKS 猪越恭也著)の薬膳を担当執筆。
すがも薬膳薬局: http://www.yakuzen-sugamo.com/

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