薬剤師会

6品目を先駆け審査指定‐協和キリンの糖尿病腎症薬など

薬+読 編集部からのコメント

厚生労働省が3回目の先駆け審査指定制度の対象医薬品、6品目を発表しました。
生命に重大な影響がある病気で、新規作用機序をもたなければならないなど厳しい要件を満たした中で選ばれた、新薬の花形となる6品目です。
今回は協和発酵キリン、JCRファーマ、ファイザー、メルクセローノ、第一三共、イグナイタが開発した、がん・心臓病・ハンター症候群・腎臓病の医薬品です。

厚生労働省は3月27日、世界に先駆けて新薬の開発や実用化を進める「先駆け審査指定制度」の対象に、協和発酵キリンの糖尿病性腎臓病治療薬など6品目を指定した。医薬品の指定は昨年4月に続き3回目で、治験段階からの優先的な相談・審査を行い、通常は12カ月かかる新薬の承認審査期間を半分の6カ月間に短縮することを目指す。

 

今回の先駆け指定は、昨年10~11月に募集し、申請のあった21品目を厚労省が評価した結果、医薬品6品目を指定したもの。制度の対象は、生命に重大な影響があり、根治療法がなく症状が継続しているなど、一刻も早い実用化が求められる疾患領域の医薬品であること、既承認薬と異なる新規作用機序であることなど、一定の要件を満たす必要がある。今回、指定された品目は次の通り。

 

RTA402(協和発酵キリン):予定される効能・効果は、糖尿病性腎臓病。同疾病の多くは無症状のうちに腎機能が低下し、放置すると末期腎不全となり、透析や腎移植が必要となる。同剤は体内のストレス防御反応で中心的な役割を果たす転写因子Nrf2の分解を抑制することで、過剰な酸化ストレス、炎症から腎臓を保護する。第III相試験を計画中。

 

JR-141(JCRファーマ):予定される効能・効果は、ムコ多糖症II型(ハンター症候群)。全身の組織にグリコサミノグリカンが蓄積し、知能低下、閉塞性呼吸障害などの多様な臨床症状が現れ、無治療の場合は患者の多くが10~20代で死亡する。同剤は欠損している酵素とトランスフェリン受容体を特異的に認識する抗体を結合させた医薬品。酵素を中枢神経系に送ることができる。第II/III相試験を計画中。

 

タファミジスメグルミン(ファイザー):予定される効能・効果は、トランスサイレチン型心アミロイドーシス(TTR-CM)。トランスサイレチン(TTR)が心臓に沈着して生じる疾患で、労作性呼吸困難、起立性低血圧などの心疾患を示し、多くの患者は心突然死、心不全などで死亡する。同剤はTTRの4量体を安定化させることで、心筋へのアミロイド沈着を抑制して症状の進行を抑える。第III相試験中。

 

MSC2156119J(メルクセローノ):予定される効能・効果は、METエクソン14スキッピング変異を有する進行(IIIB/IV期)非小細胞肺癌。同製品は肝細胞増殖因子受容体(c-MET)に対して阻害作用を持つ。

 

DS-8201(第一三共):予定される効能・効果は、癌化学療法後に増悪した抗ヒト上皮細胞増殖因子受容体2型(HER2)過剰発現が確認された治癒切除不能な進行・再発の胃癌。HER2の過剰発現(胃癌の15%程度)が認められる化学療法既治療の進行胃癌で、同製品はHER2抗体に薬物(細胞癌の細胞死を誘導する低分子化合物)を連結させた医薬品で、抗体に多数の薬物を結合させることが可能となった。

 

エントレクチニブ(イグナイタ):予定される効能・効果は、前治療後に疾患が進行または許容可能な標準治療がないNTRK融合遺伝子陽性の局所進行、または遠隔転移がある成人・小児固形癌患者の治療。癌ゲノム情報に基づき開発中の新規作用機序医薬品で、TRK阻害作用を持つ。NTRK融合遺伝子を有する固形癌が対象となる。

 

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出典:薬事日報

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