薬剤師会

抗癌剤AG事業に参入~AIで問い合わせ対応強化

薬+読 編集部からのコメント

3月12日に発売され第一三共エスファの抗癌剤AGの第1号製品「ゲフィチニブ錠250mg『DSEP』」には、飲み間違いなど医療事故防止のための表示や、簡単に情報確認が可能となる「iパッケージ」導入など、さまざまな工夫が凝らされています。さらに、すでに第一三共が導入済みのAIを利用したQ&A検索システムも採用し、迅速かつ的確な対応も強化されています。

第一三共エスファは12日、抗癌剤のオードライズドジェネリック(AG)では第1号製品となる「ゲフィチニブ錠250mg『DSEP』」を新発売した。ゲフィチニブの先発品となるイレッサを販売するアストラゼネカとの提携で、第一三共エスファが発売し、抗癌剤のAG事業に参入する。今後、MR約180人体制で情報提供を行う。第一三共エスファではゲフィチニブの発売に合わせ、同社の「お客様相談室」に人工知能(AI)を利用したQ&A検索システムを導入し、問い合わせ対応を強化していく。

 

同社は、先発品と同一の原薬や添加剤を使用するAGの信頼性に加え、製剤・表示・包装を工夫した付加価値の高いAGの提供を目指している。ゲフィチニブでは、薬剤取り違え防止の確認時における薬剤師の負担軽減や患者の飲み間違いなどによる医療事故防止のため、PTPシートの裏面にGS1調剤包装単位コードを1錠ごとに表示。

 

また、調剤時に個装箱から様々な情報確認が可能な「iパッケージ」を導入するなど個装箱の工夫も行っているほか、小児誤飲防止や薬剤誤接触防止、薬剤の飛び出し防止を目的とした専用カバーも希望に応じて配布を行う予定である。

 

第一三共グループでは、癌領域に経営資源を集中しており、AG事業でもアストラゼネカと事業提携を行っている。ゲフィチニブに加え、前立腺癌治療剤「カソデックス錠・同OD錠」、乳癌治療剤「ノルバデックス錠」、閉経後乳癌治療剤「アリミデックス錠」のAGの事業化についても、アストラゼネカと合意し、第一三共エスファがAGとして現在、国内申請している。

 

また、国内癌領域におけるAG事業への参入をきっかけに、抗癌剤AG製品に関する患者や医療関係者からの問い合わせに対し、照会対応業務を行う「お客様相談室」でAIを利用したQ&A検索システムを導入した。

 

医療従事者や患者からの問い合わせに対し、お客様相談室の応対者がそこで受けた問い合わせ内容をパソコン端末に入力すると、AIが短時間で質問に対する回答を表示するシステムであり、迅速で的確な対応が可能になる。既に第一三共が導入しているが、第一三共エスファも後に続いた格好だ。

 

 

 

 

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出典:薬事日報

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