医療費

昨年7月の調剤費2%増‐後発品は70%前に足踏み

薬+読 編集部からのコメント

2016年7月の電算処理分調剤医療費を厚生労働省が発表しました。

調剤費は前年同期比2.1%増の6240億円、処方箋1枚当たりの調剤医療費は2.2%増の9183円でした。
技術料も薬剤費も共に伸び、薬剤料のうち、後発品薬剤料は13.8%増の787億円でした。
後発品の数量での割合は7割に届きそうで届かない68.6%でした。

厚生労働省は、昨年7月の調剤医療費(電算処理分)の動向を発表した。それによると、調剤費は前年同期比2.1%増の6240億円、処方箋1枚当たり調剤医療費は2.2%増の9183円だった。後発品の数量シェアは68.6%と、70%を目前に足踏み状態が続いている。

 

昨年7月の調剤医療費の内訳を見ると、技術料が2.5%増の1549億円と伸びを見せ、薬剤料が2.0%増の4681億円となった。薬剤料のうち、後発品薬剤料は13.8%増の787億円だった。

 

薬剤料の多くを占める内服薬の処方箋1枚当たり薬剤料は、1.1%増の5540円、処方箋1枚当たりの薬剤種類数は2.73種類、投薬日数は24.4日、1種類数1日当たり薬剤料は85円となった。また、薬剤料の多くを占める内服薬は、36億円増の3833億円。薬効分類別で総額が最も高い循環器官用薬が5億円増の835億円となった。伸び幅が最も高かったのは中枢神経系用薬の40億円で、総額は679億円となった。

 

処方箋1枚当たりの調剤医療費を都道府県別に見ると、最も高かったのは福井県の1万1002円で、最も低かったのは佐賀県の7967円だった。また伸び率が最も高かったのは福岡県の4.5%、最も低かったのは山梨県でマイナス0.5%だった。

 

後発品薬剤料から後発品の割合を見たところ、数量ベースで68.6%、薬剤料ベースでは16.8%と、数量ベースでは70%を目前に足踏み状態が続いている。全処方箋枚数のうち、後発品を調剤した処方箋枚数の割合を示す後発品調剤率は67.4%となった。

 

都道府県別の後発品数量ベースは、沖縄県が79.5%と最も高かった一方、徳島県が59.5%と最も低かった。後発品調剤率についても沖縄県が78.5%と最も高く、山梨県が61.6%と最も低かった。

 

6月の調剤費は3.6%増

 

また、昨年6月の調剤医療費は、前年同期比3.6%増の6262億円、処方箋1枚当たりでは1.1%増の9050円だった。薬剤料のうち、後発品の伸び率は13.5%増で767億円、後発品の数量シェアは69.2%だった。

 

調剤医療費の内訳を見ると、技術料が5.2%増の1564億円、薬剤料が3.0%増の4687億円となった。薬剤料の多くを占める内服薬の処方箋1枚当たり薬剤料は、0.6%減の5541円、処方箋1枚当たりの薬剤種類数は2.75種類、投薬日数は23.6日、1種類数1日当たり薬剤料は85円となった。また、薬剤料の多くを占める内服薬は、70億円増の3834億円。薬効分類別で総額が最も高い循環器官用薬が17億円増の839億円となった。伸び幅が最も高かったのは中枢神経用薬の37億円で、総額は664億円となった。

 

処方箋1枚当たりの調剤医療費を都道府県別に見ると、最も高かったのは福井県の1万0913円で、最も低かったのは佐賀県の7812円だった。また伸び率が最も高かったのは沖縄県の3.6%、最も低かったのは熊本県でマイナス2.7%だった。

 

後発品薬剤料から後発品の割合を見たところ、数量ベースで69.2%、薬剤料ベースでは16.4%と、数量ベースで引き続き伸びた。全処方箋枚数のうち、後発品を調剤した処方箋枚数の割合を示す後発品調剤率は67.3%となった。

 

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出典:薬事日報

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