薬剤師会

参照価格の削除を評価も‐調剤報酬見直し「慎重に」

薬+読 編集部からのコメント

2017年6月13日、日本薬剤師会は「経済財政運営と改革の基本方針2017」(骨太の方針2017)に対する見解を示しました。「参照価格制度」に関する記述が削除されたことについて「評価したい」としながらも、2018年度診療報酬・介護報酬の同時改定については「薬局にとって公平な改定となるよう強く要望する」と訴えています。

骨太に見解

 

日本薬剤師会は13日、政府が9日に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針2017」(骨太の方針2017)に対する見解を示した。素案段階で示されていた「参照価格制度」に関する記述が削除されたことについて「評価したい」としつつも、調剤報酬の見直しは「慎重に」と警戒した。


 

見解では、薬価制度について、「昨年末の4大臣合意に示された方向を再確認したものと理解しており、薬価の医療費全体、患者負担への影響を考慮しつつも、イノベーションの推進との両立を示していることは評価したい」とすると共に、素案の段階で示されていた、「いわゆる参照価格制度に関する記載が削除されたことも評価したい」との考えを示した。

 

また、「対物業務から対人業務へのシフトを推進する」と示されている調剤報酬の見直しについては、「方向性としては理解するが、薬剤の調整は薬剤師の基本的な業務であり、評価の急激な適正化は薬局運営への影響が大きく、極めて慎重であるべき」と主張。「様々な形態の薬局が果たしている機能の精査と、それに応じた評価についても触れられているが、真に患者本位の医薬分業が評価されることになるよう注視していく」とした。

 

2018年度診療報酬・介護報酬の同時改定について、「調剤報酬に対するこれまでの厳しい指摘を考えると安心できる状況ではない」とした上で、同時改定が「薬局にとって公平な改定となるよう強く要望する」と訴えた。

 

日医も削除を評価

 

日本医師会も9日に示した見解で、参照価格制度に関する記述が削除されたことを評価した。

 

参照価格制度の導入について、「医療保険部会や中医協をはじめとする関係審議会で慎重に議論を行う必要がある」とし、「自民党厚生労働部会をはじめとする自民党内の良識ある判断等によって削除されたことは高く評価したい」とした。

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出典:薬事日報

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